Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

昔語り

真夜中のタクシー

飲み屋を出て、腕時計に目をやる。時間はもう既に午前2時を回っている。さすがに疲れた。俺は舗道を歩きながら、タクシーを探す。金曜日のこの時間帯、空車を探すのは難しいだろうか?…… 背後から、車のアクセル音。俺は振り向く。運が良いようだ。俺は手を…

19のままさ~浜田省吾のliveを見て来た

11月12日の日曜日、横浜アリーナまで浜田省吾のライブを観に行ってきた。(上の画像は浜田省吾のlive画像ではない)俺が浜田省吾を初めて聴いたのは15歳の時だ。あれから実に40年の月日が流れたことになる。そして、今回のライブが俺にとって初の「浜田省吾…

君が人生の時…

6月の第2週に相方が札幌へ旅行してきた。半分仕事、半分プライベートだ。旅行から戻ってきて、相方が言った。「ねえ、8月から札幌で暮らしてもいいかなあ?」 物語の前提を書く。2016年の9月、俺はフリーランサーで働いていた。俺の職業はシステムエンジニア…

或るセールスマンの憂鬱

「あら、なんですか?」「ええっと、奥さん。本日は家庭で威力を発揮する掃除機のご説明に来ました」「失礼ね。私は奥さんじゃないわよ」「あ、まだ独身でいらっしゃる。それは失礼。ところで、本日はこの掃除機の…」「うち、掃除機あるもん。要らないわよ」…

blogを読んで、人生が変わったという話

世の中に存在する大量の個人blogは、自分の日々の日常を綴った備忘録的な物と、広告を貼って収入を得ようとする商業的な物の2つに分類されると思う。かなり大雑把な区分けではあるが。勿論、俺のblogは完全な前者である。個人的な話しか書いていない。他の人…

25歳に戻れた夜~ブライアン・アダムスのライブを見て来た

3月7日(火)、俺は山積みになった仕事を放り出して(早退した)、日本武道館へ出掛けた。ブライアン・アダムスのライブを見る為だ。ブライアンは俺の10代と強く紐づいている。以前も書いたが、17歳の頃、俺はかなりブライアン・アダムスを聴いていた。いや…

ブライアン・アダムスを聴いていた頃…

「ブライアン・アダムスが来日する」とメールには書かれていた。 いつ登録したのか記憶にないのだけれども、時々「ウドー音楽事務所」からライブの案内メールが届く。「ウドー音楽事務所」というのは、外国人ミュージシャンのライブを取りまとめているブロー…

スマートフォン無しでは生きてはいけない

現代に生きていて、年寄り特有の「昭和のほうが良かった」などと言うつもりはない。昭和と令和はどちらが生き易いかというのは人によって判断基準が違うから、比べるだけ無意味だ。ただ、俺が10代や20代の頃にスマートフォンが存在していたら、どうなってい…

俺が街で配られるチラシやビラを受け取る理由

街を歩いていると、選挙カーと同じデザインのユニフォームを着た選挙スタッフ達が目に入る。「xxx党です。xxx党のほにゃららでございます。よろしくお願いします」選挙スタッフが適度な距離でビラを配っている。俺の前にもビラが差し出される。俺は黙…

夢の果てを

数日前のことだ。ある夢を見た。 夢の中で、俺は余命二日だった。何故かは判らない。何しろ夢だから。夢に論理的な解釈や理由付けは無意味だ。俺はうろたえることもなく、その事実を受け止めた。余命二日のわりには、俺は何事もなかったかのように動いていた…

頭痛にはバファリン

薬をお茶で飲んではいけない。 よく言われる言葉である。しかし、これは本当なのだろうか。自分には疑問でしょうがない。俺は頭痛持ち故、机の引出しにはバファリンが常備してある。理由もなく頭痛がしたり、二日酔いで頭痛がしたり、女性にハンドバッグで頭…

ハラスメントが多過ぎる

相方が会社でハラスメント研修を受けてきたと言う。今時の研修だなぁと思う。「ハラスメントって言うと、セクハラ、パワハラ、アルハラ、マタハラ…そんなもん?」俺が尋ねると、驚きの回答が返って来た。「全部で、31種類あるんだよ」(39種類だったかもしれ…

キャバ嬢を馬鹿にするな!

今のプロジェクトで一緒に仕事をしているAさんという女性がいる。彼女に対して含むものは何もない。ただ、彼女の風貌が、俺が昔いた会社の先輩によく似ている。その先輩はユキさんと言った。Aさんを見ていたら、ユキ先輩のことを思い出した。 俺が20代の頃…

カミングホーム

明日、久しぶりに群馬に帰る。群馬は俺の故郷だ。群馬に帰るのは何年振りだろうか。前回帰ったのは、札幌から東京に引っ越して、暫くした時だった。あれは2019年の6月だ。自分でもblogに書いていた。久しぶりの帰省 - Some Were Born To Sing The Blues 札幌…

突き刺す言葉、癒す言葉

何十年経っても忘れられない出来事や言葉がある。それが自分の人生にとってとても意味のあることだったり、大切な指針になるものなら納得なのだが、そうでない、どうでも良いようなことばかり覚えている気がする。 俺は若い頃(20代前半)に居酒屋でバイトを…

俺とお前と貴方と君と…

このBlogの一人称は「俺」で統一している。統一しているというか、普段の言葉遣いでも俺の一人称は「俺」だ。仕事場では「私(わたし)」を使用している。 男性の一般的な一人称としては「僕」があるけれど、俺は自分を指す場合に「僕」とは言わない。俺が日…

さよならは、言われるよりも言うほうが辛い

自慢ではないが、30歳を過ぎるまで女性に別れを告げたことがなかった。もっぱら振られる専門である。「付き合って下さい」的な告白をしても「無理!」「付き合っても上手くいかないと思うよ」「冗談は止めて」などと拒絶されることが殆どだった。付き合って…

その扉を閉めるな!

俺は普段、都内某所にあるビルの5階で働いている。仕事が終わり、エレベーターに乗り込んだ。1階のボタンを押して、「閉」ボタンを押下した瞬間に、2年前に行ったマラガ(スペイン)のことを思い出した。 スペインのマラガは大変に素晴らしい場所でまた行き…

34年前に始まり、5年のブランクを経て、また似たようなことをやろうとしている

やっと世の中が以前に近い形に戻って来た。そこで俺は旧友に連絡を取った。「そろそろカラオケボックスにでも入る?」旧友と、アコースティックギターデュオをやっているのだ。カバーしているのはローリングストーンズ。パートは旧友がリードボーカルとサイ…

シングルマザーに捧げる鎮魂歌

多分、もう生きてはいないのだろうな。俺はなんとなくそう思った。去年の9月のことだ。彼女の誕生日が来ていた。俺はLineで「誕生日おめでとう」とメッセージを送った。メッセージはいつまで経っても既読にならなかった。それから1年が過ぎた。俺のメッセー…

電化製品は最悪のタイミングで壊れる

新しい冷蔵庫を買った話は前に書いた。以前の冷蔵庫と体積(見た目上の大きさ)は殆ど変わらないのに、中の収容量は増えているようだ。冷凍室も、以前の冷蔵庫は1つだった。今のは3つもある。そのうちの1つは製氷室専門だ。冷蔵庫が新しくなり、冷凍食品や野…

丘の上の愛

俺は売れない画家だった。お前は芽の出ないモデル兼女優。2人で貧乏長屋で暮らしているうちに長い時が過ぎた。 「ねえ、あの丘の上に住んでる人のこと、考えたことある?」お前に問われ、俺は言葉を失う。そんなことを考えて何になるんだ。所詮、俺達とは縁…

【ドラゴン桜】を見て、思い出したこと

(画像は本文と関係なし) 先週の日曜の夜、俺はテレビドラマ「ドラゴン桜」を見ていた。説明する必要はないと思うが、阿部寛さん演じる弁護士が、高校生達に受験のテクニックを教え込み、東大合格を目指すという話。なんで弁護士が受験勉強を教えるのか、未…

女ロッカーも濡れる街角

人を好きになるのに理由は要らない。これは真理だけれども、そういった場面に遭遇することはあまりない。これは人の体験なんだけれども、それを実感した出来事を思い出したので、記しておきたい。 随分と昔の話だ。30代半ばの頃に、女性ボーカリスト兼ギタリ…

15歳の俺へ。EAGLESの「Hotel California」を弾いた

音楽の趣味というものは、かなりの割合で自分の兄や姉の影響を受けることが多いと思う。俺は長兄だったので、そういう意味では影響を与えてくれる人がいなかった。運良く、3つ年上の従弟が実家の近所に住んでいて、俺によくアナログレコードを貸してくれた。…

いつか犬を飼いたい、と彼女が言った

偶々なのだが、ペットを亡くしてペットロスになっている人のblogを2つ続けて読んだ。blog主のペットを失った悲しみが文章からも窺われた。俺自身はこの歳になるまでペットを飼ったことがない。だから正直言ってペットロスになった人の気持ちを心から理解出来…

彼方からの手紙

Facebook、Instagram、TwitterとSNS全盛期な気がする。皆、よくそんなにやっているなあと思う。 俺がFacebookを始めた最大の理由は、古いアメリカの友人を見つける為だった。無事にその目的は果たされ、友人と連絡を取れる状況になった。アメリカ人はFaceboo…

好きな女を抱けて、好きな酒が飲めて、好きな音楽を聴けたら、それはきっと幸せなんだろう

下に書いた文章は、2011年夏に書いた話。丁度10年前の仕事、会社に絡んだ話だ。書いてある内容は全て事実。俺は前から何度も書いているように、仕事は人生における最重要事項ではないと思っている。というよりも人生における仕事の優先順位はかなり低い。俺…

yesterdayよりも前の話

2月が終わった。とりあえず、仕事は一段落。というか、2月で今のプロジェクトは終了。3月からは新しいプロジェクトに配属される事になる。次の現場が札幌になる可能性もゼロじゃなかった。限りなくその可能性は低かったのだけれども。 その話を札幌の親しい…

大阪で生まれた女

だから、何度言ってもウチの気は変わらへんよ。もう、帰って欲しいんやけど。しつこいなあ。何度も言うとるやろ。ウチ、しつこい男は嫌いやて。 本気、へえ本気なんか。ウチも本気やったで。アンタがこの店に来てくれてる間は。そりゃそうやろ。だって、大事…