Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

それでも家を買いました(引越編)

12月にマンションを購入した話は既に書いた。

それでも家を買いました(購入編) - Some Were Born To Sing The Blues

 そして、引越しを1月20日に決めた。この日付に特に意味はない。相方が「引越し前に色々買い物をしたいから、余裕があったほうがいい」と言ったその意見を尊重したに過ぎない。
分譲/賃貸関係なく、新しい家に引越しを行うと、新たに色々と買い物をする必要が出て来る。引越し前後の部屋の間取り、広さが全く一緒であるならばともかく(そんなケースはまずない)、そうでない場合、現在使っている家具やテーブル等が使えなくなることが往々にして発生するからだ。

今まで住んでいた部屋も新しく住むところも、2LDKという間取りは同じだが、広さが微妙に違う。新しいほうが全体的に狭い。俺が使っていたクローゼットも圧倒的に小さく狭くなるため、今まで使っていた衣装ケースが使えないことが判明した。新しい部屋のサイズに合うものを買う必要が出て来る。すると、相方が「私の使っている衣装ケースも買い換えたいなー」と言い出した。相方の衣装ケースはそのまま使える。ところが、こうやって便乗で新品を買おうとするので、余計に金が掛かる。

キッチンも今までよりも狭くなるので、長年愛用していた食器棚が使えない。これは廃棄するより手がない。そして、今までのマンションはコンロがIHだったのだが、引越し先は、ガスだ。となるとIH専用のフライパン、鍋が全て無用の長物となる。また新たにガス用の鍋、フライパンの購入に迫られる。

マンション購入自体が、人生における最大の買い物な訳だが、それに付随して、細々とした買い物が必要だ。そして、一つ一つの金額は大したことはないが、塵も積もれば山となる。結構、馬鹿にならない金が出ていく。

引越し業者は、0123で有名なところに依頼した。前に東京から札幌に引越しをする時に、引越し見積サイトに登録したら、登録した瞬間から電話が鳴りやまなくなった。冗談ではなく本当の話である。あれに懲りていたので、何社も見積するのはやめようと話していた。

0123に関しては、東京から札幌への引越し、札幌から東京への転勤、東京から神奈川への移動で使っていたが、全て費用は会社持ちだった。正直、0123は高いというイメージがあったが、他の引越業者に比べると一日の長があるのは否めないと思う。特に食器を入れる専用のボックスを準備してくれたり、洋服を入れる専用のハンガーケースを使っているのはポイントが高い。下着や靴下はともかく、ワイシャツ、ジャケット、パンツ(ズボンのことね)などは、ハンガーラックに引っ掛けておいたものを、当日作業員がボックスに詰めてくれる。これはかなり楽だ。ワイシャツを段ボールに仕舞い込んで、引越し後に皺くちゃになるという悲劇を避けることも出来る。

参考までに料金を書いておこう。2人暮らしの2LDK住まいの引越で、神奈川県の川崎市から横浜市への引越で、9万円である。見積は「ネット見積」というものを相方が営業マン相手にやったらしい。部屋の中をWebカメラで見せて荷物の総量を測るのだ。時代だなあと思う。
元々の見積額は、10万円だった。相方が「え~。ちょっと夫に相談します」と言ったら、あっさり見積が9万円になった(らしい)。引越しの値段なんてあってないようなものだ。

また、上述したように食器棚が使えなくなったり、寝室が狭くなるので大きなベッドマットが不要になったりと廃棄物が大量に出ることが想像出来た。廃品回収業者を呼んで見積をして貰う。
捨てる大きな物としては、食器棚、ベッドマット、マットレス、羽毛布団、座椅子、DVDレコーダー、ノートPC3台、衣装ケース2箱、あとは小物がいくつか。業者は「廃棄物の大きさからしてMサイズになるので、基本料金が3万5千円です」と言う。ここまでは良かった。ところが、PCは1台廃棄に1,500円、ベッドマットはスプリングと本体をバラすのに、1万円、羽毛布団は最終廃棄前に処分が必要で…といった具合に細かい料金がどんどん積み重なって、最終的に6万5千円くらいになった。
相方と「多分、相当に中抜きされてんだろうけど、今更やっぱやめますとは言えないもんねえ…」と納得し合った。正直、どれだけボラれているのかは判らないが、こちらは言いなりになるより他にない。
しみじみ思うのが、今は物を買うよりも捨てるのに金が掛かる時代であるということだ。引越しというのは、断捨離にはもってこいのタイミングであるのだが、相応の金も出ていく。

新居に関しては、相方が業者に頼んでクリーニングをして貰いたいと言う。これは相方の気持ちがよく判るので、この件に関しては素直に納得した。これからずっと暮らす家だ。賃貸ならともかく自分の家となるものである。中古だから前の住人の諸々が残っているだろう。それらを暮らす前に綺麗にしたいという気持ちは理解できる。ベランダの掃除は外して貰い、部屋全体の掃除と風呂の排水管のクリーニング(これはオプション)。これが10万円だ。面白いように金が飛んでいく。いや、面白くも何ともないのだが。

引越しに絡む費用で30万円弱があっと言う間に消費された。これらはいずれも必要な費用であり、贅沢は何一つしていないのであるが、出る時というのは、金は面白いように簡単に消えてなくなる。稼ぐのは地道で長い時間が掛かるというのに…

引越しの2週間前に0123から引越し用のダンボールが配布された。さてここからが、俺達当人の作業である。これが地獄だった。俺は平日は帰宅が平均すると22時半くらいなので、とてもではないが、平日には箱詰め作業はやれない。土日に集中してやることになる。ベッドの下に長年使っていないギターアンプとスネア(ドラムの機材の1つ)がある。これ、引越しを機に捨てよう。楽器店に買取を依頼すると、2万円になった。

俺の場合は、洋服、靴の数は少ないし、メインの持ち物は電子ピアノ、エレキギター2本、アコースティックギター2本、テナーSax1台、あとは大量のCDくらいなものである。

それに比べて相方は、既に着なくなった洋服の選別から、不用品の廃棄と毎晩のように大量のごみ袋が出た。この狭い部屋から、どうやってこれだけの物量が出たのかと言いたくなる程の量だった。
また、キッチン関係はどうしても相方の領域になるから、俺が手を出せない。迂闊に手を出すと返って整理出来なくなる。ここも俺にはアンタッチャブルだ。下の写真は前の住居。引越直前は、段ボールに囲まれて晩飯を済ませるような有様になった。

1/20にスタッフが3名やってきて、手際よく荷物を運び出していく。作業開始から、2時間半程度で部屋は空っぽになった。この川崎のマンションは丸3年住んだ計算になる。相方はこの部屋をいたく気に入っており「ここが分譲で売り出してくれたら良かったのになー」とずっと言っていた。尤も、俺達が3年住んだこの賃貸マンションが分譲で売り出されたとしたら、俺達の資金では手が出なかった。金額が多分1,500万円くらいショート(不足)する。お気に入りの部屋からの景色を見納めする相方の図。何を想っているのやら…

俺達が一緒になって、5件目の部屋が今度のマンションとなる。予定通りにいけば、終の棲家になるが、人生なんてどうなるか判らないからな。

搬入も無事に終わり、土日は片付けに追われた。やはり俺の荷物のほうが圧倒的に早く片付いたのだが、相方の荷物が一向に減らない。それでも、土日2日間ほぼ片付け作業をやったお陰で、なんとか住める体裁は整った。下の写真は搬入が終わったばかりの新居の図。段ボールで動線すらも確保出来ない有様である。今現在は、残っている段ボールは2箱程度だ。

引越し初日の夜は、新横浜まで出掛けて、タイ料理を楽しんだ。
今後、この新しい住居でどういったことが起きるのか、それは誰にも判らない。考えたところで仕方がない。なるようにしかならない、の精神で生きていくのだ、これからも。