Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

ベトナム旅行(8・終) 2023/09/23 旅行最終日その2 可愛い女の子にパンツを脱がされた…彼女は「お金を下さい」と言った

 ドラゴンボートから下船したのが2時ちょっと過ぎ。旅行会社の迎えは4時だ。「時間余ったねー」となり、カフェに入って涼むことにした。もう後は帰国するだけなので、俺もアイスコーヒーを注文。氷も平気だ。

せっかくなので、カフェの様子もご案内しよう。

10年以上前、カンボジアに旅行した時、相方と全く同じ料理、飲み物を頼んだのに、俺だけ翌日腹痛になったことがある。相方からは「貴方の胃は繊細だから海外に向かないんだよ」と訳の判らん慰めを貰ったこともある。今回はかなり氷の入った飲み物を頼んだが、腹痛に悩まされることはなかった。単に運が良かっただけかもしれない。
ベトナムドン(VND)の残金が約5,000円程度。このまま残しておいても仕方ない。日本ではVNDは両替出来ないのだ。
俺はふと思いつく。これは我ながら名案だった。
「なあ、どうせだからマッサージ受けようよ。時間と残金潰すのにちょうどいい」
「この辺にあったっけ?」
「ホテルの近くにあったぞ」
ということで、ホテル近くのマッサージ屋に行ってみる。料金看板が店の前にあり、「肩、背中、足 60分 290」と英語で書かれている。29万VND、つまり1人約1,800円弱。
「60分で1,800円だもんなー。安いよなー」と相方と感嘆しあう。日本だとマッサージの相場は10分1,000円だ。三分の一の値段である。

店に入ると、メニュー表のような物を見せられたので、「肩、背中、足 60分 290」を指さす。
タライにぬるま湯を入れたものを持ってきて「足を入れろ」と言われて暫く待機。5分程して、2階の施術エリアに通される。俺と相方それぞれ並んだベッドに行き、薄いカーテンが引かれる。

俺はベトナム滞在中、ずっとTシャツにハーフパンツ、ビーチサンダルだった。俺の担当をしたマッサージ嬢(足立梨花さんに似た若い女性だった)が、「上着を脱げ」とジェスチャーする。ま、上半身は裸だよなとTシャツを脱ぐ。すると今度は下半身を指さして、ハーフパンツも脱げと。パンツ一丁でやるのか。日本だと施術用の上下の簡易服を貸してくれるが、無論、ここベトナムではそんなものはない。

女性の前でパンツ一丁になるのは、何年振りだろうか(黙りなさい、誰も俺のエロ話は求めていない)。
ベッドに腹這いになる。まずはふくらはぎを揉まれる。この最初の一揉みで彼女が物凄く上手であることが判明した。マッサージを受けた経験のある人は判ると思うけれども、最初の一揉みで、マッサージ師が上手いか下手かはすぐに判別出来る。また、パンツ一丁にさせられた理由が判明した。オイルマッサージだったのだ。彼女はオイルを塗り込みながら、施術を行う。
マッサージ嬢(こう書くとなんかエロいな。わざと書いてるんだけど)は、肩、背中、足とマッサージを続ける。上手なので、これは寝たら勿体ないと寝ないようにしていた。

そして嬢の手が腰の辺りに来て、その次に俺のトランクスが脱がされた。え?なんでトランクス脱がすの?

女性に下着を脱がされるのは、何年振り…(だから、黙りなさい、誰も俺のエロ話は求めていない)。と、お尻をマッサージされた。これがエロい意味でなく、最高に気持ち良い。お尻というのは結構緊張していたり、疲労していたりするので、マッサージ(純粋なマッサージね)されると、物凄く気持ち良いのだ。俺も過去に純粋にお尻をマッサージして貰ったことがあるので、その気持ち良さは知っている。皆も機会があったら、お尻マッサージを受けると良いと思うよ。病みつきになるから。ただ、残念ながらお尻のマッサージしてくれるところって、あまりないと思う。純粋なマッサージの話ね。エロい系のマッサージ屋さんについては、そういったサイトとかを見てください。

女性にお尻を触られるのは、何年振り…(だから、黙りなさい、誰も俺の--以下、省略)

60分、充分に堪能した。
マッサージが終わり服を着ると、マッサージ嬢が俺に笑顔で"Tip me"と言う。「チップ下さい」とはストレートだなあと笑う。娘に小遣いをねだられるお父さんになった気分だ。
マッサージは上手だったし、チップをあげることに文句はない。俺は服を着た相方に「そっちのマッサージどうだった?」と訊くと、相方は「上手かったよ」と。ほう。この店はレベルが高いのだな。

俺は2人にそれぞれ300円程度ずつのチップを渡した。本当は500円くらいあげたかったのだが、ちょうど良いお札が見つからなかった。このマッサージ嬢が勤める店が首都圏にあったら、1時間6,000円でも通う。そのくらいに上手だった。俺の人生におけるマッサージベスト3に入るのは間違いのないところだ。
ちなみにマッサージ嬢が足立梨花さん似の可愛い子だったことは、その件とは関係ない。明らかに関係あるだろ!と突っ込んだ人がいるような気もするが、そんな些末なことは気にしてはいけない。

時間も丁度良くなったので、ホテルのロビーで迎えを待つ。程なくして、旅行会社の迎えが来る。現地社員の人は日本語が話せるようで、色々教えてくれるのだが、もう帰国なのだ。今更ベトナム情報を教えて貰っても意味がない。
「ベトナムでは、野菜は洗っていないので、サラダは食べないほうが良いです」と言う。俺も相方もサラダは毎回のように食ってたのだが…運良く帰国後に腹痛を起こすようなことはなかった。

今日は朝食を摂った後は何も口にしていない。成田へのフライトは深夜零時半。勿論、機内食は出ない。ということで、空港で最後のベトナム料理を食べることにした。2人とも、フォーを注文。そしてバインミー、春巻き。今回の旅行で、フォーと春巻きは何度食べたことだろう。どの店もみな美味しかった。空港内のレストランだが、それほど料金も高くなく、これ全部で3,000円ちょっとだった。勿論、この店の支払いはカード。

財布の残高を確認する。約1,000円分程度、VNDが残っている。これは何か適当にチョコレートでも買って綺麗に消費しようと決める。免税店に行って、チョコを物色していると、店員のお姉さんに「チョコ探してるの?」と接客される。俺は3$と値札の貼られたチョコを手に取り、「これ、VNDでも買える?」と確認。お姉さんが”YES”と答えたので、財布の中にあったVND札を全部出し、「これで何個買える?」と尋ねる。するとそこに他の店員さんが3人程やってくる。暇なので、俺の相手をしようと言うのか。でも、1,000円分くらいしか買い物しないよ。

すると、俺の手にあったVND札を後から合流した店員が強奪した。俺の手に握られていたVND札を奪い取ってレジに向かった。正しく強奪である。チョコは3個買えるようだ。ところが、レジで店員が「足りない」と言う。俺は「これしかない」と返すと、肩を竦めて「じゃあ、いいよ」とまけてくれた。免税店でもそういうのは有りなのか。
これで無事にベトナムドンは綺麗さっぱり使い切った。

時間が余ったので、喫煙ルームで煙草を吸っていると、ベトナム人男性から「フライトまで待つ時間長いですねー」と流暢な日本語で話しかけられる。日本語達者だなーと感心していると、彼は電子煙草を見せて、「もうバッテリーが切れちゃいました」と言う。ああ、煙草を欲しがってるのか。俺は彼に一本提供する。
「僕は名古屋に行きます。名古屋で5年働く予定です」彼は言った。これだけ日本語が上手で日本で長期間働くとなると、かなり優秀な人なのだろう。IT系技術者だろうか。
東南アジアの国々はどんどん進歩しているのに、日本は停滞して退化するばかりだなと、ちょっとペシミスティックなことを考えた。

こうして、俺達のベトナム旅行は無事に終了した。今回の旅行はあまり色々動き回らずに、割とのんびりした旅だった。歳を喰ってくると精力的に動き回るのが無理になってくる。だから、これで正解だったのだと思う。
良い休暇になった。