Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

ベトナム旅行(4) 2023/09/20 旅行2日目夜 ベトナム版シルク・ドゥ・ソレイユと、フォーとバインミー

真昼間の旧市街の散策を終えて、俺達はホテルに戻った。旧市街からホテルまで徒歩10分足らずという立地が有難い。
ただ、一つ言えるのは、9月のベトナムを真昼間に歩き回るのは馬鹿のやることだ。そうだ、俺達は馬鹿者である。これは10年以上前にカンボジアに行った時もそうだったが、東南アジアの昼間の暑さは洒落にならない。午前中(朝早く)に観光し、午後はホテルで休憩。そして陽が落ちてからまた街に出掛けるのが正しいスタイルだ。

ホテルに戻った時、Tシャツは冗談抜きで汗でビショビショだった。パンツ(トランクスのことね)も汗だくである。部屋に戻り、水シャワーを浴びる。俺は身長177センチ、体重69キロなので、典型的な中肉中背なのだが、若い頃から汗かきだった。よく太っている人は汗かきと言うが、俺のような太っていない人でも汗かきはいるのだ。何故なのだろう。
20代の頃、真夏に夏用スーツを着ていたのだが、汗をかいてスーツに汗染みが大量に出来た事がある。暑さで汗を拭きながら駅の売店で飲み物を買おうとしていたら、売店のおばちゃんに「雨に降られたの?」と訊かれたことがあるくらいだ。

水シャワーを浴びてスッキリして、Tシャツとトランクスを着替える。しかし、まさか1日2回着替えるのは想定していなかった。Tシャツとトランクスが足りなくなりそうだ。元々、俺は海外に行くとTシャツを自分自身への土産に買う習慣がある。昼間、旧市街を歩き回った時に、Tシャツを売っている店は何軒もあった。これは簡単に手に入る。問題はトランクスである。ホテル近くでトランクスを買える店があるのか?
最悪は一度穿いた奴を風呂でボディシャンプーでも使って洗って干すか。そんなことを考えた。トランクスは多めに持ってきたらしく、運良く最終日まで足りて、事無きを得たけれど。

部屋で2人、それぞれ休憩。と言っても、スマホを弄っているだけなのだが。クーラーの効いた部屋でベッドに寝っ転がって、スマホを弄る。或る意味、非常に贅沢な時間の使い方とも言える。
俺と相方が海外旅行に行く時は100%フリーツアーである。要するに往復の飛行機チケット、ホテル。決まっているのはそれだけだ。たまにどうしても自力で行くのが難しい場所はオプショナルツアーに参加する事もあるが、大抵はフリープランというか、ノープランだ。
今回のベトナム旅行も去年のシンガポール旅行も、旅行前に決めていたことはほぼなかった。今回の旅行で唯一決めていたのが、2日目の夜に「LUNE PRODUCTION」主催のショー「テッダーTEH DAR」を観劇するということだけ。それ以外はその場その場で決めていた。

夕方の16時になり、無料のローカルフードをご馳走になれる時間となった。メニューは昨日と何ら変わらないのだが、「無料だから貰っておくか」程度である。ここ、ホイアンの地元料理が何かよく知らないので、どういったところが、ホイアン料理の特色なのかよく判らない。そもそも、ベトナム料理だって、フォー、バインミー、バインセオくらいしか知らないのである。あ、春巻き知ってた。その程度だ。だから、ここで地方料理はやはりホーチミンとは違うなあ、なんて感想は出てこないのである。
下の写真は、ホイアン地方のうどんみたいな料理らしい。みたいと言うのは、よく知らないからだ。そもそも調べる気がない。フォーとは違うらしい。らしいと言うのは、よく知ら…(以下省略)

俺達以外にも、無料料理をご相伴に預かろうという人達が多数。偶然なのだが、みんな恰幅が良い。ってゆーか、なんで西洋人てあんなに立派な体系になるのだろう、やっぱり食い物のせいかな。
ベトナムの旅行会社の現地スタッフが俺達をホテルに送迎する時に「ベトナム人は肉を食べないので痩せているのです」と教えてくれた。いやベトナム人だって肉は喰うだろ!とそこは心の中で否定しておいた。
ベトナムのアオザイはやはり痩せているベトナム人女性が着ると似合うというのはある。言葉は悪いがビア樽みたいな西洋人の女性が着ると「なんか、アオザイが可哀そう」という気分になってくる。失礼な奴だな、俺って。

そうそう。今日昼に出掛けた時に、ホテル近くの雑貨屋でベトナム煙草を買ってみた。雑貨屋にはマルボロなどの西洋煙草も普通に売っていた。多分、外国人観光客用だろう。だが、俺は成田空港の免税店で煙草は買っていたので、西洋煙草は要らん。せっかくベトナムに来たのだから、ベトナムの煙草を吸ってみようと購入したのだ。
味は至って普通。というか、特色はない。値段も安かったような気がする。100円とか200円じゃなかったかな。去年シンガポールに行った時、マルボロが約1,400円だったのを思えば激安価格である。日本でマルボロを買うと、多分600円くらいする。

今の時代において、煙草を吸う人間というのはかなりのマイノリティだと思う。その自覚はある。だが、俺の座右の銘は「酒も煙草も女もやらず、百まで生きた馬鹿がいる」(因みにこれは都都逸)である。逆の意味でいえば「酒も煙草も女もやって、五十で死ねたら、本望だ」という解釈になる。
別に太く短く生きたい訳でもないが、やりたいことを我慢して生きるのは違う気がする、その程度ではある。

「テッダーTEH DAR」のショーは18時スタートなので、17時半くらいには、ホテルを出る。なんでもホテルの前の道をひたすら歩いていくと、ショーをやっているシアターに着くらしい。方向音痴の相方と俺でも心配が要らない道筋である。10分程歩いて、到着。
球状のシアターが見える。お、これはなんか良い感じである。

「LUNE PRODUCTION」主催のショー「テッダーTEH DAR」は、ベトナム版「シルク・ドゥ・ソレイユ」らしい。とは言っても、さすがに本家よりは舞台やショーの内容は落ちるだろう。そこは比べても意味がない。素直に「テッダーTEH DAR」を楽しめば良いのだ。

料金は70万ベトナムドン(VND)。約4,200円。既に日本にいる時にチケットの予約は取ってあり、俺のカードで支払い済だ。だから、なんで相方の観たいものに俺のカードを使うんだよ、おかしいだろ?(こういった理不尽なことが次から次へと起こるのが人生である)

劇場内は撮影禁止なので(ま、そりゃそうだわな)、ショーの様子や劇場内の写真を撮ることは出来ない。残念。せめて、ショーの前の舞台の写真くらいは撮らせてくれれば良いのに。
下の写真は公式サイトから借りて来た。ショーは人間サーカスと音楽ショーのミックスみたいな感じ。演者が楽器も生で演奏する。

ショーは約1時間程度。途中、明らかに15歳未満に思える男の子、女の子が出てきて、ジャグリングで言うところの玉入れみたいなショーを見せて(カラーボールを一度テーブルにバウンドさせてから、背中の籠にボールを入れる)、観客の拍手を浴びていた。

劇場内の写真は撮れないのだが、ショーが終わった後、演者達がシアターの前に集まってパフォーマンス。観客で希望する人は演者と一緒に記念撮影が出来るという仕組みだ。これは、親子連れとかだと絶対に写真を撮りたくなるパターンである。俺も相方もそういったものには興味がないので、遠巻きに眺めているだけとなった。

スタッフが着ている黒のTシャツが良さげな感じなので、自分への土産に買おうと決める。Tシャツを売っているスタッフのお姉さんに「黒のTシャツを下さい。サイズはXLで」とお願いする。値段は35万VND。約2,100円だ。
俺はTシャツは身体にぴったりとした感じよりも、大きいサイズをやや緩めでルーズにだらしなく着るのが好きである。帰国してから着てみたら、ほぼぴったりサイズだった。日本だとLサイズのTシャツを着ている感じ。やはりベトナム規格のサイズは、ちょっと小さめなのだな。ベトナム人が小柄で痩せているからだろう。

ショーが終わったのは19時過ぎ。では晩御飯に行こうとなった。相方が「バインミー」を食べたいと言う。バインミーはベトナム版サンドイッチとでも言えば良いのか。
相方が予め調べておいたレストランがあり、そこに行く。そのレストランはベトナム料理もあれば、西洋料理もあるという、ある意味何でも屋である。そういった何かに特化していない店は味もそれほど素晴らしい訳ではない。だが、そもそも俺はそういった味の判らない男である。偉そうに吟味する立場にないのである。

相方はバインミー、俺は牛肉フォー(今回の旅行で俺は何回フォーを食したのであろうか?)。

相方は「野菜を食べないと死んじゃう教」の信者なのでサラダも頼む。この白い奴は、なんか海老せんべいみたいな食感。ウエイトレスのお姉さんが「これに野菜を乗せて食べなさい」というのだが、それが非常に喰いづらい。上手く海老せんべいの上にサラダが乗らないのだ。途中で相方は癇癪を起して、海老せんべいをバラバラにしてサラダに振りかけていた。
ま、胃袋に入ればどっちの方式でも一緒だ。

料理は一品、だいたい600円から700円くらい。
店の中でギターを弾いている人がいる。この人もやはりビートルズや古いロックを演奏していた。食事しながら、生ギター演奏が聴けるのは悪くない。

食事を終えて、川沿いを散歩する。なんだかやけに日本テイスト溢れる物に遭遇。詳細は不明。不明というか、ちゃんと調べる気も特になかった。「なんか日本っぽいよねー」と相方と言い合って終わる。

下の写真は屋台の様子。屋台は正直言ってこれはベトナムを下に見ているのでもなんでもなく、「衛生面的に大丈夫かな?」と思わせるものが多かった。いや、大抵の人は食べても大丈夫なのだと思う。俺は胃腸が弱い。こういった屋台の物を食べるのは非常に危険なのだ。

カフェ(バー?)で生演奏をする人達。バンドは"Fly Me To The Moon"を演奏していた。そうか、ベトナムでもJAZZを聴く人はいるのかと嬉しくなった。
翌日はこのカフェでビールを飲みながら、彼らの演奏を堪能することになった。

ホテルに帰るには、ナイトマーケット通りを歩き抜ける必要がある。相方がちょっと覗くと、すぐに「何探してるのー。安いよー、ノー高いねー」と客引きされる。

この日は昼間歩き回って体力を消耗したせいか、2人とも早くに寝てしまった。年寄りはもうベトナムの暑さには対抗出来ない。こうやって2日目も無事に終了した。