Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

大阪 USJへの旅 初日

先週の金曜日から日曜日まで大阪に出掛けて来た。
目当てはUSJと劇団四季の「オペラ座の怪人」観劇。俺が現場の仕事にうんざりして「なんか気分転換に何処かに出掛けたい」と相方に相談した。相方が「母親がJALの株主で優待券持ってるから、飛行機で大阪行こうか。USJに行って、ハリーポッターのアトラクションに乗りたいな」と返してきた。
俺としては、特に行先やイベントは何でも良かった。この閉塞感しかない日常に変化が欲しかった。相方は相方で、USJに建て増しされたハリーポッターのエリアを見たかったらしい。互いの希望が合致した形だ。

金曜日は有給を取り、朝の10時半のフライト。11時半には大阪・伊丹空港に着く。飛行機に乗っている時間は50分足らずだ。新幹線よりも断然早い。これは楽である。
伊丹空港から直通リムジンバスでUSJまで。リムジンバスも乗っている時間は40分弱。

あっという間にUSJに到着だ。ホテルはUSJから徒歩1分。ロケーションも問題無し。飛行機代、ホテル代、USJの入場料、エクスプレスパスの代金と総額でかなりの散財になったと思うが、具体的な金額は考えない。俺も相方もこういったところで、きちんと明細を出したりするのが得意ではない。だから金が溜まらないのである。駄目なコンビだ。USJのエントランスが見える。周りには制服姿の学生が多数。修学旅行で来ているのだろう。俺の高校の修学旅行なんて、奈良や京都の寺社巡りだぜ。時代は変わったものである。

USJのお約束の球体の前で記念写真を撮る人多数。俺達はあまりこいつには固執していないので、チラ見程度である。

まずはホテルに行く。とは言っても、チェックインは15時から。時間はまだ14時前である。ホテルに一旦荷物を預け、軽く昼食を摂ろうということになった。

ホテル近くに「タコパ」(たこ焼きパーク)というフード店があることを発見。たこ焼きの食べ比べをしようとなり、2つの店でたこ焼きを購入して食べてみる。1つは元祖だか本家だか忘れたが、昔からやっている店らしい。食べてみたが、正直全然美味くない。これなら銀だこのほうがはるかに美味い。

相方が言う。「これ、タコ入ってないよ…」俺は笑いながら返す。「昔のたこ焼きは、タコが入ってないのかもね」

たこ焼きの食べ比べは失敗に終わった。中途半端に腹が膨れた。相方はもうお腹いっぱいだと言う。俺はなんか微妙にまだ喰いたい気分である(たこ焼き以外を)。そこで同じビルにあるうどん屋に入ることにした。相方はカフェでお茶を飲んで待っていると言う。

かけうどんを注文し、無料の揚げ玉と生姜を大量に入れる。関西のうどんは出汁が関東に比べて色が薄い(醤油少な目で、出汁の味が濃いというのは有名な話だ)。俺は群馬生まれの群馬育ちという典型的な関東者だが、うどんの汁に関しては関西版のほうが美味いと思う。これは好き好きだから、関西が上とか関東のほうが良いとか言うつもりは毛頭ない。

食事を終え、相方と土産物屋を冷やかす。相方はminionsとスヌーピーが大好きなのだ。minions、スヌーピー、ハリーポッターが好きな人からすれば、USJは最高のテーマパークだろう。

俺達は、1日半チケットを購入していた。金曜日は午後3時から入場可能、土曜日は丸々1日入れるというチケットだ。3時まであと10分程度になったので、USJへ向かう。

行列が結構出来ているが、この程度は許容範囲であろう。俺達の後ろに20代前半とおぼしき女性の2人組がいて、ずっと「32歳のオッサンがさぁ…」「もう32歳にもなって、完璧なオッサンなのに…」と上司(多分)の悪口を延々言っていた。後で俺は相方に「32歳でオッサンなら、俺はもうおじいちゃんだな」と言うと、相方が「夫はもう、腰まで棺桶に入ってる状態だねー」と笑っていた。

お姉さん達、大きなお世話で言っておくが、いつか君達も32歳になり、そして俺達のように50代を迎えるのだ。年齢は平等に加算されていくのであるぞ。

園内を適当に歩き回る。こうやってテーマパークは歩いているだけでも楽しい。翌日の土曜日用にエクスプレスパスは4枚用意してある。今日はエクスプレスパスは使用せず、通常に並んでアトラクションに乗る想定だ。

呪術なんとかと言うアトラクションが20分待ちとのことで、まずはこれから。相方はこの映画を見たことがあるらしい。俺は予備知識が一切ない。が、正直何に乗って、何を見るとかは俺の中ではどうでも良かった。俺は日々のストレスの溜まる仕事から解放されて非日常を味わいたいだけだ。だから、USJに来た時点で目的の9割は達せられたと言っても良かった。

海外のテイストを感じさせるパーク内の建物を見ているだけで充分に楽しいのだ。正直、アトラクションや園の設備のクオリティでいえば、ディズニーワールドのほうが上だと思う。だが、大事なのはどっちが良いとか、こっちは駄目とか腐すことじゃない。その場所にいて、その空気を楽しむ。それが肝要なのだ。

『SING』のショーに出くわした。開演まであと15分程度だと言う。相方は『SING』のファンで、今回も時間が合うかずっと気にしていた。「うわー、『SING』見られるなんて、テンションあがるなー」と大喜びしていた。

ショー自体は、着ぐるみを身に付けた演者が口パクで歌うもので、レベルとしてはあまり大したことない。相方も終わってから、「思ってたよりもショボかった…」と残念がっていた。ま、期待値が高いと往往にして裏切られるものである。

園内には売店も多数あるのだが、その殆どに行列が出来ている。USJに入るために行列に並び、アトラクションに乗るために行列に並び、そして軽食や飲み物をゲットするために行列を作る。テーマパークはイコール「行列の一部になること」と言っても過言ではない。

相方お目当てのハリーポッターのエリアに行く。相方は「豊島園の跡地にハリーポッターのテーマパーク出来るんだよー。楽しみだなー」と喜んでいた。相方はハリーポッターの原作は全て読み、映画も全て見たというハリポタオタクである。俺は一作も観たことがない。全世界でこれだけのファンがいるのだから、きっと面白いのだろうが、なんとなく食指が動かない。

俺自身はハリーポッターの映画は見たことがないから、この街並みがどれだけ忠実に作られているのかは判らない。だが、相方の表情から非常に満足していることが伺えたので、きっと悪くはないのだろう。

ミートパイが売っていて、これを食べてみたかったのであるが、買うチャンスを逸した。ここも行列が出来ているんだよなあ。

ショーをやっていたが、相方があまり興味がなさそうなので、一瞬だけ見て写真を収めてすぐにその場を後にする。顔をお見せ出来ないのが残念だが、3人とも物凄い美形である。眼福、眼福。

ハリーポッターの映画の中にも出て来たらしい食堂をモチーフにしたレストラン。入り口にメニューが書いてあるのだが、値段の記載がない。こういったテーマパーク内のレストランは値段が高いというのが相場である。だが、相方が「入りたい」と言う以上、俺に拒否権はない。

店内は古き良きヨーロッパ(俺の感覚だと北欧のイメージ)を思わせる造り。ああ、これはムードがあって良い。相方が「バタービールは絶対に頼むでしょー。あとは適当に…」と注文。バタービールは実際に映画の中に出て来た飲み物らしい。俺はフィッシュ&チップス、相方はよく判らんなんとかパイを注文していた。

このバタービールが曲者で、見た目はビールなので、こちらはビールのあの苦味を想像して口にすると、泡が甘い。見た目はビール、味はソフトドリンク(しかも激甘)なので、視覚と味覚が喧嘩をして、ゲシュタルト崩壊した。
正直、バタービールは非常に不味かった…相方は映画に出て来たドリンクを飲めたことで感激していた。単純な奴である。

バタービールが1杯800円、フィッシュ&チップスが2,200円、パイとチキン、トウモロコシの料理が2,500円だったかな。トータルで、6,000円オーバーである。園の外で6,000円出せばそれなりの料理が喰える。だが、俺達は料理を喰ってるんじゃないんだよな、夢を喰ってるのだ。割高なのも致し方ない。

相方が「ハリポタエリアは陽が落ちてからまた来たい」と言うので、一旦他のエリアに移動。こちらはジョーズの模型。お客さんは、ジョーズの口の中に顔を突っ込んで記念写真を撮るのがお約束だ。行列が出来ていたので、俺達はパス。ジョーズとの記念写真なら、本場LAのユニバーサルスタジオに行った時に撮ったからな、ここで撮る必要はない。と、さり気なく本家に行ったことがある自慢をする、醜い承認欲求である。

Water Worldに行ってみると、クローズしていた。ユニバーサルスタジオ・シンガポールもこのショーはクローズしていたからなあ。演者の必要な出し物はコロナの影響で終わっているのかもしれない。と思ったが翌日は普通にショーを観ることが出来た。単に最終上演時間を過ぎていただけらしい。

閉園時間(金曜日は19時閉園)まであと5分程度になったので、駄目元でジョーズのアトラクション乗り場に行ってみると、まだやっていた。正直、内容は忘れた。あまり、インパクトはなかったような気がする。

陽が落ちて来たので再度ハリポタのエリアに行く。街灯が点いて、良い雰囲気だ。相方は「やっぱ夜のほうが良い感じだなー」と喜んでいる。

夕闇に沈むハリーポッターの街を堪能し、時間も19時を回ったので、そろそろ帰ることにする。

夜のUSJも非常に趣があって良い。

と、minionsの人形を見つけたので、相方の写真を撮ってやる。minionsに遭遇すると、相方は大喜びで写真を撮っている。minionsの何にそこまで魅かれるのだろうか、俺にはよく判らない世界ではあるが。

いかんせん、夕方の5時くらいにハリーポッターのレストランで食事をしたせいで、ちゃんと夕食を摂るような腹具合ではなくなっていた。

とりあえずホテルに行ってチェックインして部屋で休憩しようとなった。部屋自体は可もなく不可もなくといったところか。今回はUSJに近いホテルという条件で選んだし、部屋のクォリティは求めていない。寝る&風呂に入るだけが目的なので、この部屋で充分だ。それになんと言ってもUSJまで徒歩1分。これが大事。


さすがに歩き回って疲れたせいか、2人とも11時には寝てしまった。廊下の自動販売機でビールを売っていたので、相方の目を盗んで飲もうと思っていたが、風呂から出て、ベッドに横になったら寝ていた。さすがに体力が限界だったようだ。
こうして大阪 USJの旅、初日は無事に終わった。(2日目に続く…)