Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

2022年最初の朝を江の島で過ごす

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2022年元日。目覚まし時計を6時半にセットしておいた。というのも、初日の出は6時50分くらいとホテルのフロントに書いてあったからだ。
起き出して初日の出を見る為に出掛ける支度をする。相方が目覚めて、ベッドで半身を起こす。
「初日の出、観に行く?」尋ねると、相方は「寒いから嫌だ」首を横に振った。

ホテルを出て、海岸に向かう。橋の上で初日の出を待っている人が大量にいる。海岸にも大量の人、人、人だ。毎年こんな感じなんだろうな、きっと。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109004751j:plain

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実はホテルを出る時に廊下の自動販売機で缶チューハイを買っておいた。初日の出を待ちながら、2022年、最初の一杯をやる。凄く寒いのではあるがこれもまた一興である。
少しずつ日が昇ってくる。よく考えてみれば、初日の出を見たから、何なのだ? という気がしないでもないが、そういった無粋なことを言い出したら、全ての物事に意味が無くなる。

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無事に初日の出を味わったのでホテルに戻る。既に土産物店は営業している。随分朝早くからやるんだな。今日は初日の出を見る観光客が多いから特別なのだろう。というか毎年元旦だけは営業が早いのだろうな、きっと。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109005004j:plain

朝食が準備される。朝食はかなりおせち料理を意識したメニューだった。相方が「おせちっぽいのが多いから、(白い)ご飯のおかずになるものが少ないなー」と愚痴っていた。相方はおかずがないと白米が食えないタイプの人である。本当だったら、ここでお屠蘇代わりに日本酒をいきたいところではあるが、そこは我慢だ。
(相方との取り決めで、彼女から許しが出ない限り、俺は彼女の前でアルコールを飲むことは出来ないのである)

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食事を終えて、チェックアウトまでは時間がある。俺は初日の出を見に出掛けたので、身体が冷えていた。朝風呂に入ることにした。これで、2022年の元旦に、初日の出、初酒、初風呂を済ませたことになる。

チェックアウトを済ませて、俺達は江の島を出る。次に向かうのは「江ノ島水族館」だ。旅行前から相方は「元日は水族館に行きたい」と言っていたのだ。チケットも購入済。
江の島と本土を結ぶ橋の上から富士山が見える。相方は富士山大好きっ子なので「わー、富士山が綺麗だなー」と大喜びしていた。相方が札幌時代の生活を振り返ると「桜と富士山を見れないのが、札幌生活の嫌なところだった」と必ずこぼしていたのを思い出す。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109005139j:plain

江ノ島水族館に到着。元旦だというのにそれなりに人がいることに驚く。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109005243j:plain

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入って案内板を見ると、あと5分程度でイルカショーが始まることが判った。ショーをやっているエリアまで急ぐ。正月からショーをやらねばならないインストラクターやイルカもご苦労様と言った感じである。
相方はショーを見て大喜びしていた。俺は、いつの頃からか、こういったショーを純粋に楽しめなくなってしまった。どこかで、ショーに出演するイルカは寿命が通常のイルカに比べて半分くらいというのを読んだことが影響している。色々訓練させられることによるストレスが半端ないのであろう。だが、自分で食料を確保し、外敵から身を守る必要のある野生のイルカと、食料と安全が確保された水族館のイルカ、どちらが幸せなのだろうか。そんなことは考えても答えは出ないのであるが、俺はそういった余計なことに考えを巡らせてしまう。

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ショーが終わり、次にペンギンのエリアへ行く。相方が指で水槽を突くと、ペンギンがやってくる。餌を貰えると思っているのだろうか。ペンギンは見ていると飽きない。

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水族館はどこのものでも、それほど大差はない。熱帯魚を見て、クラゲを見て…そんな感じである。熱帯魚を見ると「ニモはどこだ?」とやるのはお約束であろう。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109010827j:plain

クラゲの種類が多いことにも驚く。クラゲには思考能力はあるのだろうか? などと考えたりもする。ただ水の中を漂うだけの生物。クラゲをずっと見ていると、なんだか「人とクラゲ、どっちに生まれたほうが幸せなのだろう」などと益体もないことを考える。水族館に来て、人生の深淵を覗き込み過ぎである。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109010857j:plain

巨大水槽を見ると、さすがにこれは「美ら海水族館の圧倒的勝利だな」というのは否定出来ない。ま、比べるだけ野暮というものではあるが。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109010918j:plain

水族館を出て、この後どうしようかと相方に訊くと「川崎大師にお参りに行こう」と言い出す。当初は江の島でシラス丼でも食べようかと話していたのだが、朝食のせいでお腹が減らない。普段、朝食を摂らない生活をしているから、たまに朝ご飯を食べると、夕方くらいまでお腹が持ってしまうのである。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109011001j:plain

電車を乗り継いで、川崎大師まで。表参道に到着。かなり混んでいる。沿道には屋台が立ち並ぶ。途中からほぼ行列状態。相方と「こりゃ参拝するまでどれくらいかかるのかな」と懸念し合う。相方が「昔、明治神宮に大晦日に参拝に行ったら、3時間掛かった。私たちの前にオカマのお姉さんがいて、その人達と3時間お喋りしてた」と話してくれた。ちなみにこの話は10回以上聴いている(笑)f:id:somewereborntosingtheblues:20220109011049j:plain

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無事にお参りも済み、ついでおみくじ。相方がおみくじを引きたいと言ったからだ。俺はこういったたぐいのものは一切信じないので、何を引いても気にならない。俺は小吉だった。内容は忘れた。相方は吉。俺が「小吉と吉ってどっちが良いの?」と尋ねると、相方が「吉だよ。ってゆーか、大吉、吉、中吉、小吉の順だよ」と教えてくれた。え? そうなの。50年以上生きてきて、初めてその序列を知った。
相方が屋台のたこ焼きを食べたいとのことで、たこ焼きを食す。600円だ。「これで600円か、ぼろ儲けだな」と相方が言う。だが、屋台を出す費用や手間、テキヤ衆での諸々など考えたら、この商売だって楽ではあるまい。世の中に楽な商売なぞ存在しない。f:id:somewereborntosingtheblues:20220109011240j:plain

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帰りは、どこかで食事をして帰ろうとなったのだが、最近は元日は休みのところが多い。俺が子供の頃は、三が日はお店はお休みだった。そしてバブル時代は正月からも店が開くのが当たり前と変貌した。今はまた昔に返って正月は休もうというモードに社会全体がなっているような気がする。

相方が元日早々に「来年は大磯かなー(大磯のホテルで元日過ごしたいなー)」と言い出したのには、さすがに苦笑した。鬼も苦笑していることだろう。だが、2022年も海外旅行に行ける可能性はかなり低い。そうなると、国内旅行で我慢するより他にない。今年は長崎にでも行こうかな。