Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

トルコ旅行(2) 初日 気球ツアーへ出掛ける 2010/09/17(金)

2010年9月に行ったトルコ旅行の記録をリライトした。今回はその2回目。俺の年齢、レート等は2010年9月時点のものである。
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ホテル到着が夜中の2時半過ぎ。普通だったら、このまま寝て翌日の朝…となる。が、そうはならないのであった。実はこの日の朝5時半から、オプションの気球ツアーに申し込んでいた。カッパドキアに居られるのは実質2日しかない(3日目はイスタンブールへ移動)。つまり今日か明日のどちらかに気球ツアーに行かなくてはいけない。また、強風等により気球ツアーがキャンセルになった場合、翌日に再度参加は可能とのこと。となると、これは初日に参加するしかないのである。

ホテル到着3時近く、5時半に気球ツアーのピックアップといった強行スケジュールになるのであった。相方と2時間ちょっと眠れるが、起きているか仮眠を取るか相談する。何しろ日本からずっと行動しているから、実質もう朝の10時くらいまで徹夜をしているような計算になる。さすがに若くないので仮眠を取る事にした。

朝の5時半にホテルの前の駐車場に行くとバンが止まっている。トルコ人ぽい人に名前を確認され、バンに乗り込む。先程、空港から一緒に同じホテルにやってきた女性2人組がいる。「おはようございます」と挨拶する。この女性2人組とはイスタンブールのホテルでも再会した。同じ旅行会社に申し込んでるから、ホテルも被る可能性は高いのだけれどもね。
バンはホテルを出て15分程すると、だだっ広い野っ原みたいなところに止まる。他にも気球ツアーに申し込んでいるであろう多数の観光客。運転手が下手くそな英語で「ここでお茶を飲んで下さい」みたいな感じで我々を下ろす。インスタントコーヒーを飲んではみたものの、大して美味くないし、一体お茶を飲んでどうしようというのか、さっぱり判らない。女性2人組もどうしたらよいのか、といった感じである。我々も女性2人組も、互いにあまり離れないところにいて、何かあったら、助け合いましょう的な空気を発する。

ここで、なんか知らんが、気球ツアーのスタッフらしき人(先程我々をバンで連れてきた人とは別人)が、ツアー客を収拾し始めた。その仕方が笑える話で「おーい、××ホテルの人はこっちー。○○ホテルの人はその車。△△ホテルの人は、この車に乗れー」とホテルで車を乗換えさせる。
ようするに、送迎しなくちゃいかんから、ホテル単位で乗る気球を決める訳だ。ただ、物凄く不思議だったのが、ホテル単位で乗る気球を決めると、我々(自分と相方、女性2人組)みたいに日本人の小柄なグループも出来れば、ヨーロッパのガタイの良いおっちゃん、おばちゃんグループも出来て、気球の総重量に差異が出ると思うんだが、あんまり関係ないのかな?
ということで、車はホテル単位で客を乗せて、さらに別の場所まで走る。と、多数の気球が見えてきて、俄然気分が盛り上がる。

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「ここから、気球が飛び立てるまで、30分くらいかかるのかなぁ?」と思っていたら、そんなことはなくて、5分程度ですぐにフライトOKみたいな状況になった。気球は結構、小回りが効くようだ。

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そして、我々が申し込んだツアーの気球は、気球の下のバスケットが四つに区切られていて、スタッフが「××ホテルの人、そこへ入れ。○○ホテルは、そっちの区切りだ。で、△△は、そこ。□□ホテルは手前だ」みたいな感じで、ホテルで入る区切りが違う。我々の入った区切りは、自分と相方、それに先程の女性2人組、そして日本人(?)カップルの6人。
となりの区切りには、ヨーロッパ人らしき身長180センチオーバーに体重100キロくらいに見えるでかいおっさんばかりが6人程すし詰め状態。同じ6人にしても、こちらの日本人グループとあちらじゃ、人口密度が全然違う。隣の女性2人のうち、原沙知絵さんに似ている女性が「向こうキツそうだねえ」と苦笑いしていた。こちらは日本人ばかりなので、だいぶ余裕がある。そして、自分と相方がバスケットに乗り込んだのがたまたま最後だった為にバスケットの一番端になったので、一番見晴らしの良い場所を陣取る事が出来た。
気球ツアーを行っている会社は多数あるらしく、既に飛び立っている多数の気球を観る事が出来る。

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丁度、岩山の向こうから、朝日が昇って来るところ。なかなか綺麗ではあるな。

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気球は、高さも地面すれすれを飛んだり、上昇したりと色々動きがあって楽しめる。パイロットが岩山にわざとぶつかりそうになる振りをしたりして、客を楽しませてくれる。

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だいぶ朝日も昇り、他の気球も多数見える。正直、高所恐怖症の俺には、気球ツアーはどうなんだろう? と思っていたのだが、それほど恐怖を覚える事もなく、景色を堪能出来た。
カッパドキアの名物であるキノコ岩が見える。キノコ岩というのは、地層が三つになっていて、真ん中の地層部分が柔らかい為に長年の雨水の浸食によって削られたもの(ガイドさんの受け売りだ)。

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最初は、岩山や野っ原の上を飛んでいただけなのだが、段々と街のエリアにも侵入する。下手して、気球が墜落して、巻き込まれて怪我したり死んだ住民とかいないのかな、とか不吉な事を考えるのであった。

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パイロットの腕の見せどころ。岩山に非常に近づいたりした場面。気球の影が岩山に映っている。

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トータルで、約1時間程のフライト。7時ちょっと過ぎくらいに飛び立って、到着したのが8時過ぎくらい。90分とかのコースもあるみたいだけど60分のコースで充分堪能出来ると思う。それに俺はトイレの心配があったので60分で良かった。当たり前の話だが、気球に乗っている間はトイレには行けない。
ちなみにこの下の写真、岩山が住居になっている。人がいるのが見えるかな。こちらは、人を見かけると「わーい」ってな感じで手を振るのだが、街の住人にしてみたら、毎日のように気球が飛んでる訳だから、珍しくもなんともないのだろう。手を振り返してくれたのは我々と同じ観光客だけだった(笑)

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無事に到着すると、スタッフがシャンパンでお祝いしてくれる。たいして美味い訳じゃないが、まあ記念の一杯ってやつですな。

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ホテルに戻ったのが8時半くらい。朝食用のオープンテラス(その先に我々の部屋がある)辺りまで戻るとホテルスタッフぽい奴が「朝ごはんをどーぞ」と勧めてくれる。このスタッフは本名を名乗ったのだが、覚えにくい名前なので忘れてしまった。
彼が「You can call me "YAMA-chan"」なぞと言う。誰に教えて貰ったのやら。カッパドキアの小さい田舎ホテルだったが、YAMAちゃんは綺麗な英語を話していた。
トルコである意味一番の驚きだったのが、カッパドキアイスタンブールも全てのレストランで英語が通じた事だ。英語はホテル以外通じないんじゃないかと思っていたが、そんなことはなかった。それに、一般の食料品店(水やビールをよく購入した)でも、値段をきちんと英語で言ってくれるから、買い物等で困ることがなかった。
レストランの朝食は、パンとチャイ(紅茶)に、ハムとフルーツ程度。あと、ゆで卵。日本のホテルの洋食ビュッフェから、フライパンで調理したものがない、といった感じをイメージして貰うと近い。トルコでは、結構朝食で色々なフルーツが食えるが、大抵甘くなく、不味い。なんでだろう?

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食事は大した事ないのだが、このオープンテラスからの景色が最高である。「うーん、カッパドキアに来てるんだなー」といった雰囲気だ。

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そして、オープンテラスの奥にある我々が滞在した部屋。向かって右がそう。しかし、どういう作りなんだろう?朝になって、早起きな人達が朝飯食ってると、部屋に話し声がガンガン聞こえてくるし、カーテンを開けておくと、他の客から部屋の中が丸見えという、ふざけた構造である(笑)

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朝になって、ホテルの写真も何枚か撮る。まあ、洞窟ホテルといっても、なんちゃって洞窟ホテルって感じで、あんまり大したことない。

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ちなみに、一緒に気球ツアーに参加していた女性2人組は、この後終日カッパドキア観光ツアーに出掛けるのだとか。我々はカッパドキア観光ツアーは翌日にしておいた。さすがに若い女性2人組と違って、年寄りのこっちはそんな強行スケジュールは組めない。

そして彼女達も我々と同じタイミングで朝食を摂っていたのだが、YAMAちゃんはお茶を持って彼女達のテーブルに勝手に居座り、延々お喋りをしていた。相方が「女性だけだとさぁ、必ずあーやって、男が寄ってくるから、イヤなのよねぇ…」と呟いていた。
今日予定していたオプションは気球ツアーオンリー。この後は自由だ。我々が滞在しているのは、ギョレメという小さな街。よし、じゃあ歩いてみて回ろうということになった。いつものように長くなり過ぎた、続きは次回へ。