Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

サンフランシスコ旅行(8)4日目 回転寿司とアイリッシュバー 2009/09/23(水)

2009年9月にサンフランシスコへ出掛けた。その時の記録。
人間、疲れるとやはりホームの味が欲しくなるのだなという話。旅行記は11年前に書いたものを多少修正した。

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アルカトラズ島観光を終え、サンフランシスコ(以下SF)へ戻って来た。さすがに二日連続で歩き回ったので疲れた。ということで、シェラトンホテルに戻り、ちょっとばかし休憩。やはり人間は疲れると自己のオリジナルに戻るのか、相方が日本食を食べたいと言い出す。
そこで、ガイドブックを見てチェックすると、ベイブリッジ近くに「OZUMO(大相撲、の意味)」という和食レストランがある。相変わらず「要予約」と書いてあるが、そんなものは無視だ。ホテル近くのバス停からFラインに乗る。Fラインはフィッシャーマンズワーフからダウンタウンまで通っている路面電車。途中でベイブリッジ近くに停まる。このFラインはケーブルカーと同じ頻度で使用した。この写真がFラインの車両。レトロな感じが堪らんね。

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「OZUMO」まで行ったが店内が一杯。入り口のコンシェルジュも「何時に案内出来るか判らない」と言う。うーむ、やはりガイドブックに書いてある事は正しかったか…「OZUMO」の隣のグリルレストランも試しに覗いて見ると満杯。ダウンタウンから離れているから、ガラガラだと思っていたら、実はベイブリッジが近く、景色が良いのでこの辺りのレストランは軒並み混んでいるのであった。こういった事実は現地で体験しないと判らないよね。2009年当時は今みたいにスマホが普及していなかったから、ネットで情報をゲットするということも難しかったのだ。

また先ほど下車したバス停まで徒歩で戻る。どうするかと考えながらガイドブックを再度開く。ダウンタウンに「SUSHI BOAT」という回転寿司兼日本式居酒屋があることを発見。しかし、「OZUMO」がこれだけ混んでいた事を考えると無理かなという思いもあるが、どうせ駄目ならダウンタウンの適当なレストランで食事すればいいや、ということで、ガイドブック頼りに「SUSHI BOAT」まで行く。なんというか、超安っぽい居酒屋テイストが漂う(実際、メニューは超安っぽい居酒屋のそれだった)。

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地下の店内に入ってみると、運良く席は空いていた。客は日本人観光客と駐在日本人がメインかなと思ったが、日本人客は我々だけだった。既に寿司はアメリカ人にとって、ごくごく当たり前の料理になっているのだなあと実感。
日本語の上手い(が、絶対に日本人じゃない)アジア人女性に案内される。回転寿司の取れるカウンター席とテーブルのどちらにするか問われたのでテーブル席をチョイスし、メニューを眺める。
まずは、酒だ。せっかくの日本式飲み屋なのだから、ということで日本酒(熱燗)を注文。熱燗飲むのなんて、久しぶりだなあ。ちなみに、一番最初にお茶が出てきます。

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日本の居酒屋だったら、席に座るとまずお絞りとお通しが基本だろう。だがここは「寿司居酒屋」。よって醤油皿とワサビとガリが出てくる。このワサビがチューブ式のそれで、見た瞬間にトホホな気分になる。

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メニューを見るとアペタイザー(前菜)のページに「ざるそば」があって、ちょっと唸る。うーむ、ざるそばは前菜じゃなくて、〆なんじゃなかろうか?
相方は寿司が食べたかったようで、基本の(アメリカで基本という意味)カリフォルニア・ロールを注文。アボガドが入っているのはデフォルトなのかな。

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俺は酒の肴にということで、揚げ出し豆腐を注文。が、やってきたのはどうみても、厚揚げだ。このくらいは、誤差の範疇か。厚揚げ料理だと思って食えば、決して不味くはない。

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そして次に注文したのが、焼き鳥。やって来たのは焼き鳥ではなくて、テリヤキ・チキン。これも素直に「テリヤキ・チキンを食ってるんだよな」と思えば、全然不味くない。この辺りは脳内変換が必要だ。

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さらに相方が「中トロ巻き」と「ネギトロ巻き」を注文。この辺りは割りと普通に日本で食う手巻き寿司の味で、ノープロブレム。

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酒をさらにもう一本注文し、最後に「ニューヨーク・ロール」を注文して〆る。ちなみに、何が「ニューヨーク」なのかはまったく判らず。量が多かったってのは判るが。

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二合の酒を二本、揚げ出し豆腐、焼き鳥、寿司ロールを二本、手巻き寿司を二本で合計80$弱。まあ、妥当な値段か(観光地であることを考慮すればだ。味、量だけを考えれば高い)。
あと、回転寿司は日本みたいにレールの上を皿が回っているのではなく、木製の船が回っていた。よく船盛とかで木製の船の上に刺身の盛り合わせを乗せたりする料理があるだろう。あれに使う木製の船。そこの上にそれぞれの握った寿司が皿に乗っている。このほうが見た目的にはアメリカ人には受けるのだろうなあと思う。
だから、店名が「SUSHI BOAT」なのかな、多分。翌日行ったジャパン・タウンでもやはり「SUSHI BOAT」という店があり、木製の船が回っていたから、チェーン店かもしれない。

日本語の上手なアジアン女性は韓国人でした。日本語上手ですねと話しかけたら、日本にいたことがあるとか。うーむ、なにげに凄いですな。日本、アメリカとステップアップなのかしらん?

腹も膨れたので次はブルーズ・バーに行こうという話になった。初日に行った「ビスケット&ブルーズ」に行こうとしたのだが、全然見つからない。アメリカのダウンタウンはストリートが賽の目になっているから、一つ通りの名前が判れば、目的地まではすぐに行ける筈なのだが、同じようなエリアをぐるぐる、ぐるぐる。そしたら、全然違う日本食レストランを発見した。こちらの店のほうが高そうだ。

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ちなみに、ブルーズ・バーを探している途中でトイレに行きたくなったので、しらばっくれてこのレストランに入り、トイレだけ借りて失敬して来た。今回のSF旅行中、トイレに困った回数は数え切れない。
ブルーズ・バーが見つからないので、すっかり嫌になっていたら、アイリッシュ・バーを発見したので、諦めてこちらに入る。この店もかなり店内が大きく、洒落た雰囲気。平日なのに、滅茶苦茶混んでいる。地元のビジネスマン御用達なのかしらん?

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相方は、なんかよく判らん洒落た飲み物を注文。俺は変わらずブラッディ・メアリ。

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アメリカのバーはキャッシュオンデリバリーが基本だから、注文をして酒を貰うと、すかさず「15$」とか言われる。こちらは即効で払う。バーテンダーもレジに打ち込んで、現金をレジに放り込む。お釣を貰って、酒一杯につき1$をカウンターの端に置く。バーテンダーは注文を捌きながら、そのチップをでかいグラスに突っ込む。あとで他のバーテンダーと山分けするんだろうな。

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ちょっとピンボケしてしまったが、酒をグラスに注ぐバーテンダー氏。他のバーのバーテンダーの大抵が大学生がバイトでやってます、という感じだったのだが、この店のバーテンダーはきちんとしたプロといった雰囲気だった。きちんと締めたネクタイやヘアスタイルにそれを感じる事が出来る。

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ウォッカを注文し、そしてちょっとさっぱりしたくなったのでギネス・ビールを注文。いやあ、アメリカで飲むギネスは美味いね。

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下は店内の様子。いかにもアメリカのバーって感じがして楽しい。俺はこういった雰囲気の店が大好きなんだよなあ(ってゆーか、ここアイリッシュバーだけどね)

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俺が店内の写真を撮りまくっていたからなのか、隣の席のアメリカ人に「写真撮ってやるよ」と言われて、記念のツーショット。相方は二人一緒の写真を撮る事に興味がないので、俺達は旅行先でのツーショット写真が滅法少ない。スペインに旅行した時なぞ、トータルで1,600枚くらい写真を撮ったのに、二人一緒の写真は五枚にも満たなかった(冗談じゃなく、本当の話)。

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下の写真はカウンターの中から撮って貰ったものだから、バーテンダー氏が撮ってくれたのだな。こういう地元の人が「写真撮ってやるよ」と言ってくれないと、俺達は旅行に行っても二人一緒の写真が殆どないのだ。この時点で、日本酒四合、ブラッディメアリ、ウォッカ、ギネスと飲んでいるので酔っ払いである。顔が赤い。

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酒を楽しく飲んでいると、店の奥からなにやら音楽が聞こえてくる。当然、店内BGMではなく、生楽器の音。ということで、店内の奥に進むと、なんと生バンドが演奏していた。尚、このバンドのミュージック・チャージは一切取られていない。
レッド・ツェッペリンのTシャツの人の向こうにウッドベースが見えるだろうか。ちょっと写りが悪いので、判別し辛いかもしれないが。このベースの人がバンドのメンバーだ。演奏していた曲は、ちょっとカントリー&グラスっぽい感じ。あんまり普段の俺の音楽ジャンルには被らないので、よく判らないのではあるが。でも、美味い酒が飲めて、タダで音楽聴けたら、御の字じゃんね。

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こちらにもっと判りやすい写真があったので、これも貼っておく。

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アイリッシュ・バーでは約50$使った。バーで使った金額とすれば妥当かな(と、結構散財したのだけれど、その時はあまり散財した実感がなかった)。
そして、前日の夜、ケーブルカーで終電に乗って途中から歩いた記憶が甦る。前日は11時半過ぎに乗ったら「終電だから、チャイナ・タウンまでしか行かないよー」と言われたのであった。なので、本日は11時ちょっと過ぎにはケーブルカーに乗る事にする。この写真は夜のケーブルカー発着所。さすがにこの時間になると、人もまばらだ。

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そして、ケーブルカーから観た夜中のダウンタウン。いやあ、いい景色だ。いい景色だと思っているのは俺だけかもしれんが。

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こうして、サンフランシスコ旅行の4日目も終了した。楽しい時間が過ぎるのは早い。