Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

シンガポール旅行(6)4日目 マリーナベイ・サンズとインフィニティプール 2022/09/07(水)

シンガポール旅行も4日目。今日はついに念願のマリーナベイ・サンズにチェックインする日だ。今回のシンガポール旅行、相方のメイン目的はユニバーサルスタジオ・シンガポールで遊ぶこと、そしてもう一つが「マリーナベイ・サンズに宿泊する」ということだった。

マリーナベイ・サンズは、12年前に初めてシンガポールに来た時に偶然遭遇した。マーライオンを見に行こうとバスを降りたら、偶然目に入って来たのだ。あの衝撃は凄かった。ビルが3棟並んでいて、その上に船のような宇宙船のようなオブジェが乗っている。あの衝撃は、スペインでサグラダファミリアを見た時に匹敵するといっても過言ではないと思う。

この日まで泊まっていたホテルをチェックアウトし、俺達は地下鉄でマリーナベイ・サンズに向かう。ホテルでのチェックインの受付時間もネットで予約出来るのだ。というか、マリーナベイ・サンズはホテルとしてもかなり大きい。だから予約もせずにそのままチェックインレセプションに行けば、行列に並ぶことになる。良いシステムだと思う。
俺達はお昼に受付して貰えるように予約をした。

マリーナベイ・サンズはTOWER1,2,3とある。昔は日本人専用チェックインカウンターがあったらしいのだが、実際に行ってみると無くなっていた。コロナで日本人がシンガポールに来なくなったからだろうか。チェックインカウンターもなかなか大きい。そしてこのビルは57階建てなのだ。当然、吹き抜けもかなりの高さとなっている。

相方は今回、40階以上の部屋という条件で予約したらしい。相方が「マリーナベイ・サンズに泊まりたい!」と言った時、値段は約8万円だと聴いていた。実際にチェックインしたら、1,000シンガポールドル(S$)だった。約10万円だ! びっくり。過去にこんなに高いホテルに泊まったことはない。今後もないだろう。だが、今回のシンガポール旅行はマイレージを利用したからフライト代は3万円払っただけ。となれば、ホテル代に多少の贅沢をするのも許されるだろう。俺達が20歳前後のバックパッカーなら、水しか出ないシャワーのボロホテルでも良いかもしれない。だが、俺達はそういった若さで乗り切れる年代をとっくに通り過ぎている。
「低層階だと、もっと安いんだけどね。でも、どうせなら高いところのほうが景色良いしね」相方は言い訳のように言う。いや、せっかくシンガポールでマリーナベイ・サンズに泊まるのだ。そこで多少の金をケチって、良くない景色にがっかりしたら意味がない。

受付を済ませると「部屋の準備が出来たらメールするよ。スーツケースはそこの赤い服を着たスタッフに預けてくれ」と言われる。そうか、受付は12時だが、12時に部屋に入れるということではないのだな。ま、仕方ない。
そこで、ホテル内をブラブラする。
このマリーナベイ・サンズはホテルでもあるが、館内に高級ブランドショップが並ぶ総合商業施設なのだ。歩いてみると、LAのロデオドライブ(高級ブランドショップが並ぶ街)みたいである。

俺も、ギブソンやフェンダー、セルマー、カドソン辺りのブランドなら詳しいんだけどなぁ(これらは楽器ブランドの名前)。
トワイニングのカフェがある。紅茶で有名なあのトワイニングだ。入り口にメニュー表があったのだが、お茶のセットだけで、平気で22S$(2,200円)する。やはり高いのである。

相方が「地下にはフードコートあるから、晩御飯はそこで良いよねー。フードコートなら安くあがるし」と珍しくまともなことを言う。何故かフードコートで、タピオカを買って飲む。タピオカは1杯7S$(700円)くらいした。日本だともっと安いよね?(タピオカなんか飲んだ事ないから相場が判らない)

宿泊客はこのホテルの最上階(厳密に言うと、最上階はプールなのだが)にある展望デッキに無料で入れるらしい。ということで、展望デッキに登ってみる。相方は馬鹿となんとかは高いところが好きの喩え通りでこういった展望台が大好きなのである。俺は高所恐怖症だから、こんなところから景色を眺めても恐ろしくて仕方ない。

日本語の説明書きがあるということは、それなりの日本人観光客が多かった(過去形)ということなのだと思う。俺達が滞在中、日本人宿泊客にも遭遇したが、ほんの2組程度だった。まだ日本人が海外旅行をするというのは、コロナ前のようには戻っていない証左なのだろう。
展望デッキから、巨大観覧車(シンガポール・フライヤーというらしい)が見える。相方が「明日、時間あったら、あれに乗りたいね」と恐ろしいことを言う。本当に馬鹿と何とかは高いところが…

2時間ほど、ブラブラして時間を潰す。相方が「もう準備出来てるんじゃないかなー。フロント行ってみようよー」とせかす。この人の辞書には忍耐と我慢という言葉がない。
フロントに行ってみると、既に準備出来ていた。なんでメールが来なかったのだろう。うーん。ま、いっか。
部屋は予約通りに40階。
入ってみると、窓からの景色に圧倒される。確かに、ここに一泊しか出来ないのなら、多少多めに払うにしても、高層階に泊まるべきである。

「おお、これは凄い」
「部屋が広くていいなー」と相方は喜んでいる。昨日まで滞在していた部屋とは雲泥の差だからある意味当然である。宿泊料金だって3倍弱なんだから。

窓はもちろん、嵌め殺しである。高所恐怖症の俺からすると、窓際に立つと、ちょっと恐怖を覚える。

「ね、プール行ってきなよ」相方が言う。マリーナベイ・サンズの売りの一つが「インフィニティプール」である。相方はマリーナベイ・サンズに宿泊して、インフィニティプールに入るというのを楽しみにしていたのだ。
だが、プールの雰囲気や利用方法がよく判らない。ネットで調べても、現地にいくと実際違っているというのはよくある話。つまり、俺を偵察部隊にしようという作戦だ。まったく亭主のことをなんだと思ってんだよ。

プールを利用するのにはルームキーが要る(ホテル宿泊客であるという証明書になる訳だ)。だからルームキーも俺達は2枚貰っている。
プールに行くとホテルスタッフが大きめのタオルを貸してくれる。実際に自分の目でインフィニティプールを見て「おお、これがあのプールかぁ…」と。このプールはご存じの方も多いだろう。プールの端がまるで空中で途切れているかのようになっている。


適当にプールと外の景色の写真を撮っていたら、また海外旅行恒例の「俺が撮ろうとしている景色に美人な外国人女性が写りこむ」というアクシデントが発生した。どうして外国人の綺麗な女性は、俺が撮ろうとする景色の中にフレームインしてくるのだろうか。不思議で仕方ない。え? 

宿泊客のやることは皆同じで、高層ビルと、空中で切れているように見えるプールを背景にした自画撮りだ。撮りたくなる気持ちも判らんでもない。俺は自分の写真は撮ってないけど。

プールを出て、部屋に戻る。相方とまた館内を散歩。何故か、人工の川がある。ここで船に乗ることも出来るようだ。こんな人工の川で舟遊びしてもあまり面白くないと思うのだが。

ラーメンの一風堂がある。さすが、シンガポールまで出店しているとは。とは言え、俺は豚骨ラーメンは好きじゃないので、食べようとは思わなかったが。現地の駐在員とかには重宝されるんじゃないだろうか。

そして再びインフィニティプールへと。今度は相方と2人で、だ。相方の狙いはプールで夜景を眺めることなのだ。夕方に行ってそのままダラダラして、陽が落ちて、周りのビルディングの夜景が綺麗になるまでプールにいようということらしい。

デッキチェアーに座って景色を眺めたり、ホテルスタッフが無料でくれるアイスを食べたり。しかし、そもそもホテルのプールなんて特にやることはないのだ。本気で泳ぐ人は無論いない。

暫くは写真を撮ったりしていたが、飽きて来たので、2人してスマホを弄り出す。確かこの時、blogにコメントを書いてくれた人への返事を書いていた筈だ。

段々と陽が落ちてくる。なんというか、「夜景待ち」とでも言ったらよいのだろうか。ホテルスタッフからは、林檎ジュースも貰う。高い金払ってんだから、ビール無料で飲ませてくれよ(無論、ビールは有料)。

インフィニティプールから見る夜景もだいぶに堪能した。

さて、下には相方が撮影した動画を貼っておく。

www.youtube.com相方は満足したようである。部屋に戻り、20時から始まるライトアップショーを見る。
昨日の夜、マーライオン近くから見たショーをホテルの部屋から見るのである。だが、ライトアップはホテルの外からやっているのだ。中からは見ることが出来るライトアップは殆どない。どちらかというと夜景を楽しむといった感じである。

下の写真で赤丸で囲っているのが、マーライオンだ。大したことないのが、よく判るかと思う。

インフィニティプールの夜景も楽しんだし、部屋からの夜景も楽しい。さて、それじゃあフードコートに晩御飯を食べに行こうとなった。
フードコートは店も多数あるので好きなものを選べば良い。相方はワンタンメンのようなものを買っていた。俺はタイグリーンカレーとトムヤムクンのスープのセット。どちらも9S$(900円くらい)。フードコートとは言え、料理はどちらも美味かった。相方はワンタンメンをいたく気に入って「あのおじさんのラーメン屋、うちの横に引っ越してこないかなー」とずっと言っていた。よっぽど気に入ったのだろう。

追加で汁なし麺も頼む。どんだけ好きなのか? 日本に帰国してからも「あのおじさんのラーメンまた食べたいなー」と言っていた。食への執着が強くて、ちょっと怖い。

食事が終わり、俺達は館内のカジノへと向かう。カジノは入店するのにパスポートが必要。そして入店チェックが結構厳しい。

俺達は、そもそもカジノ目的でシンガポールへ来ていないから軍資金が殆どない。俺はカジノならばルーレットがやりたいのだが、マリーナベイ・サンズのカジノのルーレットはちょっとレートが高い。
200S$くらい溶かす(使う)つもりなら、ルーレットも良いが、そんな余裕はない。ということは、貧乏人が選ぶのは、スロットマシンだ。これなら安く遊べる。

驚いたのが、ホテル内は禁煙なのに、このカジノ内は至る所に灰皿があって、喫煙OKだった。相方は「煙い」と文句を言っていた。

俺が20S$札を相方に渡す。相方は20S$をマシンに投入。「なんかルールが判んなーい。どうすればいいの?」と俺に訊いてくる。あのさ、お前と知り合ってから、俺が一度でもスロットやパチンコやったの見たことないだろ。俺だってルールなんか判らないよ。

あっという間に20S$が消えた。相方は自分の小遣い用に両替しておいた50S$札をマシンに投入。そして「なんか判んなーい」と文句を言っているうちに50S$もゼロになった。酷い。博才(博打の才能)もないくせに金遣いは荒い。最悪である。

ちなみに、マシンに大金を投入してもキャッシュアウトボタンを押すと、下のようなバウチャーを発券してくれる。これで別のマシンに現金代わりに使用出来るし、両替窓口に行けば現金に換金してくれる。

「別のマシンにしよう」と俺は提案し、別のマシンに俺は50S$を投入。何度かやっていると、結構当たりを引くようになった。
「ね、今いくら勝ったの?」
「えーと、1.5S$だな。150円だ」
「がっくし」
そもそも、最初から儲けようとは思っていない。儲けようと思ったら、もっとレートのでかいバカラやブラックジャックじゃないと駄目だろう。
それでもピーク時は200S$(2万円)くらいまで行った。尤も、最初の軍資金で2人合わせて120S$投入しているからな。それに段々と勝てなくなり、最後は120S$くらいまで目減りした。
時間も夜中の1時くらいになったし、金額的にはほぼトントンになったので「そろそろ部屋に帰るか」と相方を促す。

今日はプールに行って、フードコートで食事をして、カジノで遊んだ。そのくらいしかやっていないのんびりとした1日だった。だが、相方が望んだ「マリーナベイ・サンズで時間を過ごす」という意味では、充分過不足のないものだったと思う。