Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

Waltz For Baby

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池袋ウエストゲートパーク」という小説がある。いや、ドラマがあると言ってもいいか。要は「池袋ウエストゲートパーク」という小説があって、それを原作としたドラマもある、という事が言いたかった。相変わらず、俺は日本語が不自由だ。

池袋ウエストゲートパーク」のドラマ版では、主人公の誠をTOKIO長瀬智也さんが演じていた。俺はコアなファンじゃないけど、全話見た(筈)。原作とかなり乖離している箇所もあるのだけれども、小説を映像化した場合、原作と違う部分が出て来るのは当然の話だ。
俺はそもそも原作信者ではないので、キャラクタの性格が大きく変更されていたり、設定が変わっていても特に思うところはない。

ドラマ版の誠はインポテツ(物理的に女性と裸のお付き合いが不可能)というよく判らない設定が付加されていた。あれ、何の目的でそうしたのだろう。当時アイドルだった長瀬さんに、女性とのラブシーンを回避させる為か? うーん、説得力に欠ける。
それはまあ、良いのだけれども、一つ原作との違う設定で残念だった事がある。

原作の誠はクラシック好きという設定だったのだ。ドラマ版ではその設定が一切なく(なかったと思う)、非常にそれが惜しかった。若い男の子がクラシック好きって、ちょっとぐっと来ないか?

俺はクラシックは門外漢だ。何一つ判らない。自慢じゃないが、モーツアルトとベートーベンとショパンの違いも判らない。同じ事を札幌時代に、ピアノの先生に言ったら「全然違いますよー」と大笑いされた。
だが、興味のないものなんて、みな同じに聴こえるのだ。例えば、相方はファンクとソウルが好きなのだが、俺がハードロックなんか聴いていようもんなら「うるさい音楽だなー。どれも同じに聴こえる」などと失礼な事を言う。
どうやったら、レッド・ゼッペリンとディープ・パープルが同じ音楽に聴こえるのだ?
だが、俺もEarth,Wind & Fireの曲なんてどれ聴いても同じ曲にしか思えないしな。そういうもんだ。

俺は基本的にロック、ジャズ、ブルースが好きな音楽なんだけれども、他のジャンルの音楽だって聴かない訳じゃない。ただ、聴く比率は圧倒的に落ちる。そしてクラシックとなると自分から能動的に聴く事がほぼない。
本当だったら、「今日はショパンの***が聴きたい気分だなー」とか「よし、仕事も終わった。バッハの@@@協奏曲でも聴くか!」とか言いたい。でも無理。
50年以上、クラシックを身体が受け付けなかったのだから。

音楽というのは理屈や理論じゃない。感覚だ。「ああ、この曲のメロディいいな」「このピアノのフレーズ、なんか判らんけど惹かれる」そういったもので、自分の好きな音楽を聴くようになっていく。
だから、自分が心から惹かれないジャンルの音楽を無理して聴いても意味がないし、それは無駄な時間だ。

随分昔、当時勤めていた会社の上司と雑談をしていたら「お前、クラシック聴けよ。クラシックいいぞ」と言われた事があった。上司はクラシックと映画音楽の大ファンだったのだ。
俺は即座に否定した「いやー、無理っす。俺まだロックとジャズでも聞き飽きてないんすよ。それに聴いてないロック、ジャズだって腐る程ある。クラシックに浮気してる余裕ないです」
というか、俺の場合、クラシックは浮気相手にすらならなかった(クラシックというジャンルを馬鹿にしている訳ではない。あまりにもロック、ジャズで好きな物が多過ぎるだけの話なのだ)

好きでもない人とキスをしても、ときめかないだろう? それと一緒だ。人生において、キスが出来る回数は限られている。好きな音楽を聴く時間も限られている。
だとしたら、自分の好きな相手とキスをしなくてはね。