Some Were Born To Sing The Blues

酒好き(2017年秋に断酒を宣言)、音楽好きな中年のおっさんの日々の呟き。趣味はテナーサックスとドラム。2016年冬に50歳目前で札幌に引越し、2017年春にピアノを始めました。そして2019年6月に東京暮らしを再開。生々流転の日々です。

車を売る時がやってきた

先日、相方からメッセージが来た。
「ねえ、印鑑証明って持ってる?」
「ないよ」
俺は返答した。俺の中で印鑑証明というのは、家を買う時に必要なもの。その程度の認識しかなかった。起業した事もなければ、不動産売買もした事のない俺からすれば、印鑑証明なんて縁のないものだ。

「車売るでしょ。その時に必要なんだって。今度、取ってきて」
「判った」
俺と相方が札幌で暮らす時に、足が必要だったから、ハスラーという軽自動車を買った。尤も、その車を最大限に活用したのは相方のほうだけれど。俺は札幌の最後の一年では、一回か二回くらいしか運転をしなかった。
俺はそもそも運転が好きじゃないし、得意じゃない。相方は運転が好きで、そして(確実に)俺よりも運転が上手い。相方は俺と一緒になる時に「まさか、車に興味のない人と一緒になるとは思わなかった」と何度も言っていた。

俺が運転免許を持っているのは、20歳の時に「就職する時に、車の免許あったほうが良いかもな」そう思ったからだ。それだけの理由。ガールフレンドを助手席に乗せて、海までドライブなんて洒落た趣味は持ち合わせていなかった。

(下の写真は約10年前のもの。LA旅行でレンタカーを走らせた。運転下手な俺がLAなんかをよく走れたものだなあ)

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そして相方が10月に東京に戻る。相方が札幌で住んでいるマンションは賃貸だから解約すればそれで済む。が、車は売らなくてはいけない。東京近郊で住むには車は不要だし、車を維持するだけの経済的な余裕は俺達にはない。
そう考えると、東京で家を買って、子供を二人くらい育てて、ファミリーカーを購入してなんて出来る経済的余裕のある人ってどれくらいいるんだろうね。今の若者は車もバイクも乗らない、って当たり前じゃん。こんな金の掛かること、今の若者世代が金銭的に出来る訳がない。

或る意味、俺は車に興味がなくて良かったと思う部分もある。というのも、車は金食い虫だから。まず初期費用で相当の金が掛かる。そしてガソリン代、車税、保険、車検代。下手に車をチューンナップすればさらに金が掛かる。
家族がいるから、通勤や生活に必要だからといった理由以外で(つまり、趣味として)車を持てる人は相当経済的に余裕があるということだ。
逆に余裕がなかったら、車を趣味には出来ないということだよな。

20代から30代前半まで、学生時代の仲間とローリングストーンズのカバーバンドをやっていた(俺の担当はベース)。その時、いつもスタジオ練習後に行く飲み屋があった。そこのマスターがマフィアのボスみたいな風貌で(背が高くて、恰幅が滅茶苦茶良かった。白髪をオールバックにしていた)、俺達が年中行くものだから、顔なじみになった。
俺達はバンドマンだから楽器を抱えている。するとマスターが「おお、商売道具(楽器)はこちらで預かっておくよ」と嫌な顔せずに言ってくれた。

たまにマスターと雑談とかしていると「バンドなんて健全な趣味で良いじゃないの。賭け事や女に狂うよりも、奥さん達も安心して送り出せるでしょ。ゴルフとかと違って金も掛からないし」
そういった話をしたのを思い出した。確かにバンドなんて車やゴルフ、賭け事、女に比べて金は掛からない。そりゃ楽器に金を掛ける気になれば、いくらでも掛けられるけど、抑える事が可能だ。
楽器は5万、10万で調達出来るけど、車は5万って訳にゃいかないからねえ。

俺達が買ったハスラーという軽自動車は新古車だったので、カーナビとかも含めて130万程掛かった。三年使ったから、一年辺りの費用として割れば40万ちょっと。さらにそれを12(ヶ月)で割れば、3.3万円。ついで、30(日)で割れば、一日辺り千円ちょっとか。
そう考えれば、費用対効果としては悪くないのかな。よく判んないけど。

それに売れば、いくらかの金になるだろう(車を売るのも初めてだから、どの程度で売れるのかすらも想像がつかない)。

五十歳を過ぎて、初めて車を持ったのは想定外だったが、色々な経験出来たのだから、それも悪くないのかもしれない。
願わくば、相方が東京に戻る前に、もう一度積丹半島までドライブしたいものだが。出来るかなぁ…