Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

2022年最後の夜は箱根で過ごす

正月は箱根に行ってきた。
ここ3年ばかり、正月は温泉旅館に泊まるのが恒例となっている。元々は、2021年の元日に沼津の温泉に泊まったのが切っ掛けだった。
相方はそれに味を占めて、正月は温泉に泊まるのを俺達の恒例行事にしようとしているのが明白。とは言え、いつも仕事をして家事を担当しているのだ。その彼女が大晦日と元日くらいはそれらから解放されてのんびりしたい、そう主張したとしても、それを我儘とは言えまい。

今年(2022年の大晦日)は箱根に行きたい。相方がそう言った。箱根ならば家からも近い。神奈川に引っ越して気づいたのであるけれども、箱根辺りは神奈川県に住んでいると「ちょっと行ってみるか」で行ける距離なのだよなあ。今まではかなり千葉に近いエリアの東京に住んでいたから、気付かなかった。

電車で乗り換え一回で箱根まで行ける。随分と簡単であるなや。それも新幹線や急行電車に乗らなくても良いのだ。これは楽だ。

家から小田原までは1時間弱で到着。

時間はお昼過ぎた辺り。小田原で2022年最後のランチにしようと、小田原の街を歩く。洒落た建物が目に入る。1階が土産物屋で2階がレストランになっている。駅前のせいか、レストランはどこも長蛇の列が出来ていた。

諦めて別の店を探す。呼び込みのお姉さんに「お二人ならすぐに入れますよー」と言われて、あまり考えずに海鮮系の店に入る。メニューを眺めて、相方と仰天した。

鉄火丼が3,600円、うな丼が4,500円だ。あちゃー。ここ高級店だったのか。
相方が「ここ、高級店だったんだねー。(まさか今から出る訳にはいかないよね?)」と俺に囁く。
「ま、いいじゃん。今年最後の外で食べる食事だ。たまには贅沢しよう」
ということで、相方がお刺身御膳、4,500円! 俺が天丼、3,200円。

味は正直言ってよく判らん。俺に高級なものを喰わせても意味ないんだよな。だって味判んないんだから…(笑)
ということで、さらに適当に街を散策。と言っても、小田原だからね。見るものと言ったら小田原城か?
「小田原城見たい?」相方に訊いてみる。

「なんか、お城が新しいよねー。日本の城って地震とかで建て直すから、新しくて有難みがないんだよなー。スペインの古城なんか、何百年も経ってるのにさー」とまたスペイン被れな発言をする。
俺も正直、小田原城には興味がないので、そのまま箱根鉄道に乗って、箱根に行く。

箱根に到着。相方が「あれー。なんかデジャブ? もしかして箱根って来たことあったっけ?」と首を傾げる。10年くらい前に箱根の温泉宿に泊まったことがあるのだ。相方は忘れていたようである。

河とか見てると、なんか良い気分になるのだよなあ。ホテルまでは徒歩で10分程度とのことなので、のんびりと散歩しながらホテルへ向かう。温泉街ってなんか独特の雰囲気があるよな。

東海道五十三次で有名な弥次さん喜多さんの温泉がある。「ここ、本当に2人が泊まったのかなあ?」と相方が馬鹿な発言をする。

だらだら歩いていると、我々が宿泊するホテルに到着。割と大き目なホテルではある。

チェックインして、部屋に入るといきなりベッドに潜り込む相方。食事が19時半から、レストランでビュッフェだ。それまでは特にやることもない。俺も横になってテレビを見ていたが、気付くと寝ていた。相方はその間に温泉に行ってきた模様。

19時半から、ビュッフェスタイルで晩御飯。食事は特筆すべきことは無し。ただ、大人数の宿泊客を捌くのには、ビュッフェのほうがホテル側も都合が良いだろう。また客にしても、好きなものを選んで喰えるという点からもウインーウインな提供方法なのかもしれない。俺も温泉宿で魚料理ばかり出されると辛いからな、そういう点では好きなだけ肉が喰えるのも有難い。

食事が済んで部屋に戻ると10時近かった。暫くテレビを見た後に温泉に向かう。このホテルは露天風呂も完備されているとのことで、身体を洗った後は、内風呂、露天風呂と順番に全て入る。
サウナに入り、限界まで我慢して水風呂のセットを何度も繰り返す。いわゆる「整う」というやつか? 何をもって「整う」のかは俺には判らない。
単純に、サウナと水風呂を交互に入ると気持ちが良い、それだけである。しかし、サウナと水風呂って心臓に負担が掛かる気がするのは気のせいだろうか。
サウナの中にテレビが設置してあったので、ぼんやりとテレビを見る。ホラン千秋さん、長嶋一茂さんらが出演していて、マジックショーをやっていた。へぇー、上手いもんだなーとマジシャンのテクニックに感嘆していると、俺の前に座っていたおじさんが振り向いた。
「あけまして、おめでとうございます」
「あ、そんな時間ですか。おめでとうございます」慌てて礼を返す。

俺は素っ裸で、見知らぬおじさんと2人きりの状態で2023年を迎えた。


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長くなり過ぎたので、元日の話は次回へ続く。