旅行4日目。そしてグアダラハラで過ごす最終日。明日は11時にピックアップだから何もやれない。グアダラハラで何かやれるとしたら、今日が最後だ。
朝食を摂りながら相方に言う。「なあ、トラケパケのリベンジしない?」「もう路線バス、やだー」相方の言い分は当然だ。俺は言う。「無論、タクシーでだよ。歩き方に書いてあったけど、タクシーなら100ペソで行ってくれるってさ」。昨日、タクシーに乗ったお蔭で、値段の相場と乗り方を把握した。
「タクシーならいいね。でも、トラケパケ行くのは午後からでも余裕でしょ。だったら、その前は市場とかでお土産買いたいなあ」
ということで、朝食を終えて、だらだらと支度をして俺達は再度グアダラハラの街をのんびり散策。露店で俺は欲しかったパナマ帽みたいな奴をゲット。露店の店番は中学生くらいの女の子だった。いくらと訊くと100ペソと言われたので70と値切ると、ノーと言いながら90と切り返して来た。今回のメキシコ旅行で俺が唯一値切り行為をしたのはこの買い物だけだ。
まあ、相手が大人だったら、もう少し粘っても良かったが相手は少女だ。100円、200円を値切るのも大人げない。ということで90ペソ(900円)で購入。後で相方から「こんなの、帰国してからいつ被るの?」と呆れられたが。今は部屋のオブジェと化している(笑) ギターデュオでライブやる機会あったら、衣装として被ろう(笑)
露店のある広場(大通り)は色々な人達がパフォーマンスをしている。こういったものを見ているだけでも楽しい。メキシコだなー、って感じだ。
一昨日行ったリベルタ市場に再度行く。友人らへの土産品を物色する。丁度良い感じの小物があったので、「クワント・エス(これ、いくら)」と訊くと何か言ってきたが、無論俺には聞き取れない。リュックの中から電卓を取り出そうとすると、店のおばさんが紙に書いてきた。「1×40 3×100」。つまり1つなら40ペソだが、3つなら100ペソと値引くよ、ということだ。俺がそのメモを借りて「4× ?」と。筆談が有効である。すると「4×135」と書き返してきた。言葉が通じなくても、なんとかなるとは正しく真実だな。
俺は頷いて、「これとこれとこれと、これ」みたいに指差し。おばさんが包装してくれる。相方も別の店でまた小さい人形を購入。相方も相手のいい値で買っている。買い物が終わって、互いに「グラシアス」と言って去ろうとしたら、おばさんが相方の手を引っ張って店の角に連れていく。キーホルダーを無料でくれた。きっとここの市場の店の言い値なんて、本来の値段の倍以上だろう。それを言われた通りに買う俺達は上客なのだ。だからおばさんもサービス品をくれたという訳だ。
土産物購入も無事済んだので、荷物をホテルに一旦置きに帰り、ホテル前でタクシーを拾う。ここは相方の役目。「トラケパケ、いくら?」すると80ペソだと言う。おっと、ガイドブックの情報よりだいぶ安い。すぐにOKと言って乗り込む。タクシードライバーは英語が話せる人だった。こんなことを言うと上から目線だけど、ドライバーなのに英語が話せるって、かなりインテリなんじゃ? 彼と雑談をしていると名刺を呉れた。「観光したかったら、電話くれ」と。うーん残念。グアダラハラは今日で最後なんだよなあ。
本当に20分程度でトラケパケ到着。相方が「幻の街についに着いたー」と大喜び。俺達が路線バスに惑わされただけで、幻でもなんでもないけどね(笑)
街の入口に観光案内所があったので、そこに行き「地図とか貰えますかー」と(無論、英語)。係の人が地図を見せながら説明してくれる「マリアッチの演奏は中央広場で3時と9時だよ」と。偉く感覚空くなあ。日本だったら絶対に5時か6時にもう一公演入れるよなーと。
時間はまだ1時ちょっと過ぎくらい。さあ、ゆっくり回ろう。
トラケパケは小さい街なので、急ぎ足なら1時間で回れてしまう。でも、可愛い店が沢山あるので、相方がガンガン引っ掛かる。相方は「今日は晩御飯はここで食べたい」という。確かにグアダラハラの街の食事も飽きたし、明日はグアナファトだからな。最後の晩餐をトラケパケでするのも悪くない。
街を一周した辺りでいきなりのスコールが。雨季のシーズンだからな、仕方ない。ということで適当なレストランに入る。相方が「飲み物だけOK?」みたいなスペイン語を店員に言っている。この店のウエイターで一人だけ英語を話せる人がいた。ビールしか注文しないから、別にスペイン語でも大丈夫なんだけどね。
でかいコロナがあったのでそれを注文。50ペソ(500円)。安いなー。
店内のテレビでコパ・アメリカ(南米サッカー選手権)の放送をしていて、みんなそれを見ている。メキシコは直接関係ないんだけど、盛り上がってるんだよな。チリやアルゼンチンからの観光客が多いのかな? コパ・アメリカの決勝戦は、チリ対アルゼンチンなのだ。
ビールを飲んでダラダラしていたら、3時になってしまった。マリアッチの演奏はキャンセルかな。となると9時の奴まで待たなくてはいかんのか。3時半頃になって雨が止んだ。広場に行ってみると、やはりやっていない。代わりに大道芸みたいなのをやっていたので、それを見る。前にイッテQで、宮川大輔さんがやっていたような? あれはタイだったか。
俺は高所恐怖症だから、100万貰ってもこんな芸は出来ないなあ。やっている最中に仲間がチップ集金に来たので、10ペソ入れる。もっとやっても良かったか?
一通り見てしまったし、まだ夜の時間までは早いので近くのモール(ショッピングセンター)に行く事にする。来た時ある事を確認していたのだ。
入口近くで、スプライトのイベントをやっていた。日本のCMでもやってるよね。びしょびしょになる奴。スタッフの人に「英語話せる?」と訊かれたので「悪いけど、濡れたくないから、勘弁」と言って断った。
モールの中に大きなスーパーが入っていたので、消え物のお土産を買う。これは職場のメンバーに配る為だ。その国のスーパーって入ると結構独自の商品売ってたりして、面白いんだよね。
食事を摂るのに良い時間になったので、レストランを探す。結局、一番大きな店に入ってしまった。中庭があって、そこの見晴が良いので、その席に座る。と、ウエイターが何か言うんだけど、無論さっぱり判らない。マリアッチという言葉が聞こえたので、相方と「マリアッチがめぐってくるけど、大丈夫?(お金払う?)」という意味かなと相談。結局、判らなかったけど。
まずは飲み物という事で、やっとマルガリータを注文。相方はテキーラ・サンライズ。メキシコに来て初めてテキーラベースのカクテルを注文出来た。
遠くのテーブル席ではマリアッチ楽団が演奏している。良い雰囲気だなあ。ただ、問題は彼らが俺らのテーブルに来たら、いくら払えばいいのだろう。さすがに10ペソ(100円)じゃ少ないよなあ。100ペソくらいだろうか。
俺は楽器では断然サックスが好きなんだけど、今回のマリアッチの演奏を聴いて、トランペットの音も好きになった。これだから、音楽は楽しいよね。
注文したのは、鳥のサラダとフライド・タコス。正直言って、この店の料理は両方失敗。美味しくなかった。でも中庭でマリアッチの演奏が聴けたので、そういう意味では満足。ここで演奏をたっぷり聴けたので、もう中庭の演奏聞かなくてもいいね、ということになった。楽団が俺達のテーブルにやってくる事はなかった。
マリアッチの演奏が一通り終わると、今度は民族ダンスみたいなショーが始まった。これらを一切無料で見れたので、非常に満足した。
週末になのか、夜の9時を回ってとも人通りが途切れる事はない。俺達は満足してタクシーでホテルまで帰宅。さあ、明日はグアナファトへ移動だ。