Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

君のいない週末

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金曜の夜は、仕事が終わると一目散に君に逢いに行った。

土曜はランチを待つ事なく、君と時間を過ごした。そして夜が更けても一緒にいた。

日曜は街を一緒に歩いた。君の面影が至るところにある。振り払っても振り払っても消えない。

君はもう俺の側にはいない。判っている事だ。でも、まだ俺は君と何処かで逢えるような気がしている。

勿論、それは夢だ。幻想に過ぎない。でも、夢見る事くらい、許してくれてもいいだろう。そうじゃないか。

 


注意: 「君」を「酒」に置き換えて下さい。

 


酒を定期的に呑むようになってから、30年以上が過ぎた。そして断酒宣言をした。
初めて一切酒を呑まない週末を過ごした。

禁断症状が出る訳でもなく、「うー、飲みてー」とおかしな気分になるでもなく。
思った以上に平然とした気分で酒無しの週末を過ごせた。
酒の代用品として、ペットボトルの炭酸水を大量に購入した。黒酢を炭酸で割って飲んでいる。結構良い飲み物だ。アルコールが入っていないのが残念だが(笑)

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土曜に相方とピザを食べに出掛けた。札幌に一店しかないらしい、ナポリ公認のピザ屋さんでランチ。ピザセットとパスタセットを注文してシェアする。ドリンクが付くので、俺はアイスティを頼んだ。

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今までの俺だったら、迷う事なく赤ワインかビールを頼んでいた事だろう。だが、もうアルコールという選択肢はないのだ。

日曜は相方のリクエストで回転寿司へ。本当に札幌(北海道)の回転寿司はレベルが高い。烏賊の美味さに相方は感動していた。ちなみに札幌の「スシロー」の烏賊は、東京と同レベルらしい。今までの俺だったら、寿司には日本酒だ。だが、ここでもお茶を飲むだけ。過去に寿司屋で日本酒を呑まなかったのは初めてである。


そして、酒を断って気づいた事がある。世の中は思った以上に酒の誘惑が多い。まず、TVのコマーシャル。年がら年中、酒のCMを流している。
そして街には至るところに居酒屋がある。酒の飲めるレストランがあり、洒落たバーがある。
酒を呑んでいた間は全く気付かなかった。世の中って、こんなにも酒飲みの為の場所があったんだなあと…


世の中には二種類の人間しかいない。
酒を呑む人間と酒を呑まない人間だ。

俺は酒を呑まない人間になった。酒を呑まない人間にとって、酒のコマーシャルもバーも居酒屋も縁がない。だが、世の中の半分の人間はそういったものと無縁の人生を過ごしてるのだ。
それで不都合があったという話も聴かない。
だから、きっとそれでいいのだ。


今後、100%酒を断って生きるとは断言出来ない。挫折するかもしれない。だが、今は少なくともそのつもりでいる。
そして全てが許される時が来たら、俺はきっと「君」に逢いにいけるだろう。