Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

札幌について思った事

札幌に移転して、ほぼ3週間が過ぎた。まだまだ札幌の事は何も判っていない。札幌ルーキーだ。が、ファースト・インプレッションとでも言おうか、最初に体験した驚きは今後どんどん減ってしまうだろう。
だから、この「札幌って、こんなとこなのか!」と感じた事をここに備忘録がてら、記しておきたい。

まず。
札幌の女性は美人が多い。いや、これはおべんちゃらでも何でもない。ただの俺の主観であるから異議を挟まれても困る。東京のほうが圧倒的に人口が多いのは事実だ。が、東京にいた時よりも札幌に来てからのほうが「今通り過ぎた人、美人だったなあ」と思う回数が圧倒的に多い。
よく秋田は美人が多いとか言うけど、寒い地域は美人が多いのだろうか、と自分で書いていて「ちょっと待て。俺の心の恋人、仲間由紀恵ちゃんは沖縄出身だしなあ」とこのロジックが全く破綻している事に気づいた。
結論は、しばし待て。

そして、雪が多い。当たり前だろーという突っ込みが聴こえたような気がするが気のせいだろう。頭の中では判っていた。だが、ここまで「百聞は一見にしかず」の見本みたいな体験はそうない。12月でこんだけ降ったら、1月2月はどうなるのであろうか。戦々恐々である。今も歩道がアイスバーン化して、歩くのにも物凄く気を使っている。
東京にいた頃は青信号が点滅し始めると、慌てて渡ったものだが、札幌に来てからは絶対に急がないようにしている。行動は全て余裕を持って慌てずに、を心に念じている。

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そして、年中車がスリップしている。無論、玉突き事故みたいな悲惨なのを見た経験はまだない。だが、発進する時、右折左折する時、微妙にスリップしている車をよく見る。タクシーですら、微妙にスリップを何度も繰り返している。「運転のプロですら、そうなのか」愕然とする。
部屋の下見を手伝ってくれた不動産屋の店長が「北海道は車社会ですからねー」と恐ろしい事を言っていた。
ペーパードライバーで、30代の10年間、一切運転をしなかった俺が今更この歳になって、雪の札幌の道を走れるのか? 無理である。当然、車は相方が札幌にやってきてから購入する予定。冬の運転は相方に任せよう。

次は地下鉄。
札幌の地下鉄は網棚がない。そんなに吃驚した訳じゃないけど。なんで網棚ないんだろう。別に東京の地下鉄に比べて揺れるという訳じゃない。だから、荷物が網棚から落ちる危険性はないと思うのだが。俺は仕事に行く時も鞄を持たないから(安全の為に両手を空けておきたいから)、網棚なくても不都合はないんだけど。何故なんだろう。

そして、いわゆるシルバーシートはどんだけ電車が空いていようが混んでいようが座らない。座るのは、その権利のある老人、障害者(どうでもいいことだが、俺は障碍者と書いて、差別してませんよというニュアンスが嫌いなので、障害者と書かせて頂く)、妊婦さんだけだ。若者や俺みたいな元気な中年は決して優先席には座らない。
席がガラガラの状態でも必ず空けておく。東京のパターンに慣れてた俺からすると「座ってもいいじゃん。老人とか来たら席譲ればいいのでは?」と思うが、それが札幌(北海道?)スタイルなのだろう。
俺も最初の数回は平気で優先席に座っていた。今はどんだけ電車が空いても座らない。郷に入りては郷に従え。

若い女の子が吹雪が舞っている中、ミニスカートやショートパンツで歩いている。こっちは冬物のスラックスにブーツ履いていても寒くて仕方ないのに。
やはり道産子は寒さに強いのだろうか。それとも、これは北海道に限らず、寒いところであろうとも、「ファッションとは我慢を意味する」という精神の発露なんだろうか?

札幌初日にすすき野に行った時(飲み屋や風俗とかに行ったんじゃないよ。布団がまだ到着してなかったから、24時間営業の健康ランドに泊まったのだ)、ダウンを着て、下はミニスカートかショートパンツの女の子が「ガールズバー、いかがですかー」と客引きしていた。無論、俺も声を掛けられたが、札幌初日にぼったくられたのでは洒落にならないので無視していた。

職場で同じような状況の中堅若手君(30代半ば)と知り合ったので、誘って呑みに行った。俺の札幌友人1号だ。二人で居酒屋で5時間半くらい、色々愚痴を言い合ったり、酔っ払い話をしたりして盛り上がった。6時過ぎから呑み始めたのだが、気付いたら11時半だった。
その時、ホッケの刺身を食べた。ホッケと言えば開きの塩焼き以外喰った事がなかった俺には衝撃だった。若手君も初めて食べたと言っていた。彼は、秋口にやはり東京からこっちに引っ越してきたのだ。俺と似ている。
脂が乗っていて、滅茶苦茶美味い。ホッケの刺身はまた食べたい。

こっちに来てから、5回くらい風邪を引いたような症状に見舞われた。喉が痛くなり、発熱した。だが、これは風邪じゃなくて、物凄く単純に体が寒さに順応していないからだと思う。というのも、風邪薬と頭痛薬をガンガン呑んだら、翌日はケロッと治ったからだ。
身体って、こんだけ歳喰ってからも順応出来るもんなのかね。

札幌のマンションは気密性が高い。下見の時に10部屋くらい見せて貰ったが、全て二重窓だった。だから外は地獄の寒さでも中は暖かい。今もこのエントリを部屋で書いているけど(暖房は無論、つけてるけどさ)、俺はTシャツの上に薄いパーカーを羽織っているだけだ。東京で相方が暮らしている部屋のほうが寒いかもしれない。

ちなみに札幌来てから、極力自炊をするようにしているんだけど、もっぱら鍋だ。今はいい時代だね。鍋の素と野菜、肉を買って、野菜を適当に切って土鍋に突っ込めば、美味い鍋が食える。
一回作ると、一人暮らしなんで三日は持つ。それに鍋の素も種類が多いから飽きる事がない。
今のお気に入りは鶏の白湯スープ鍋だ。

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なるべくカップラーメンは喰わないようにしている。何故かというと【身体に悪い】からじゃない。【心に悪い】のだ。一人暮らしでカップラーメンを啜っている中年のおっさん、もう寒々しさしか感じない。無論、たまにカップラーメンは喰っているんだけど、どうしても心が侘しくなってしまうのだ。精神衛生上よろしくない。

なんか、話が札幌の第一印象から中年おっさんの単身赴任記録みたいになってきてしまった。

そうそう。話が逸れたので、せっかくだから。単身赴任のお父さんが単身赴任先で水商売の女性とか、支社の部下の女性とかと懇ろになるのが判った気がした。
友人、知人もいない。心許せる家族やパートナーもいない。その状態が続くと、「誰でもいいから、心許せる相手が欲しい」となるんだよな。

無論、俺だってそうだ。引越して最初の一週間は仕事も始まっていないから、部屋の片づけや買い物、役所手続きとかをしていた。だが、朝から晩まで忙しい訳じゃない。一人でぼぉーっとテレビを見ている時間のほうが多いのだ。
そうなると無性に寂しくなる。俺が初出社するまで、(面と向かって)話した人は、ガス会社の人、引越屋のスタッフ、テレビ接続関係の工事の人、店のレジの人。それだけだ。
無論、相方とは電話で話をしていたが、面と向かってじゃない。
このやるせない時間を持て余したせいで、止めていた煙草をまた吸い始めてしまった。早く止めたい。

一緒に呑んだ若手君とも賛同し合ったのだけど、「今の時代はネットが発達しているから、離れていても繋がっていられるというけど、それは違うよね。ネット回線で繋がるのと、同じ場所、同じ空気を分かち合うのは全然違う」

今は仕事が始まったお蔭で、だいぶに孤独感は薄れたけれども。

当面の目標として、ピアノ教室に通ってピアノを習おうと思っている(相方が長年使用した電子ピアノが札幌のマンションに今あるのだ)。そこで、知り合いとかを増やしていく作戦だ。

と、話が明らかにずれてきたので、ここら辺で今日はやめておこう。また何か気づいたら、書くとしよう。