Some Were Born To Sing The Blues

酒好き(2017年秋に断酒を宣言)、音楽好きな中年のおっさんの日々の呟き。趣味はテナーサックスとドラム。2016年冬に50歳目前で札幌に引越し、2017年春にピアノを始めました。そして2019年6月に東京暮らしを再開。生々流転の日々です。

リアルにマジでヤバい

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この歳になると、若者言葉を受け入れるのが、なかなか難しくなってくる。というか、若者言葉が何なのかよく判らないってのがまずあるけれど。
最近、芸人の出川哲朗さんが「リアルにガチで?」という決め台詞をよく使う(前から?)。なんか聴いた事あるなあと思っていたが、思い出した。10年以上前だ。東京で街を歩いていたら、前方から20歳前後に見える若い女の子が携帯電話で話しながら歩いてきた。すれ違うくらいのタイミングの時に彼女が電話の相手に言った「リアルにマジでー?」 凄いな。英語と日本語の二重強調表現。意味は判る。今時の子(10年以上前の話だが)は面白い表現するなーと感心した。あの子は出川さんよりも10年も前に「リアルにガチで」の原型を使っていたのだ。流行は若者からというのは真理である。

若者が肯定の意味で使う「やばい」も一時は受け入れるのが難しかった。物を食べて「これ、やばいね」と使う場合、それは「非常に美味しい」という意味であると知った時も「逆じゃん。なんで美味いのに、やばいって言葉になるの?」と不思議で仕方なかった。だが、世の中がそういう風に言葉を使うのだとは理解したし、それが今の言葉であるなら受け入れざるを得ない。ここで「美味しいものを食べて、やばいとは何事か!」と怒ったところで無意味である。
まだ「やばい」は口語でしか使われていないと思うけれども、そのうち令和生まれの作家とかが地の文に普通に「やばい」とか使う時代が来るのだろうか。そうなると、さすがにそれはちょっと承服出来る自信がない。「このステーキは彼のお気に入りだ。とてもやばい」とか? 使い方違うのかな。と、思ったが、杞憂だった。令和生まれが作家になる頃は、俺は棺桶の中だ。
あと、素朴な疑問なんだけれども、昭和生まれのおじさんからすると、「やばい」というのは「良くない」とか「危険だ」みたいな意味で使うと認識している。若者はそういう場合はどういった単語を使うのだろうか。やっぱり「やばい」なのか。「やばい飯を食ってたら、約束の時間に遅刻しそうになった。これはやばい」とか? もはや訳判らん。
ただ、「やばい」はもういい。受け入れた。いや、心情的には全然受け入れられないのだけれども、納得しよう。未だに無理なのが「糞」だ。ネットで見つけた文章なので、これは日常生活では使われていないのかもしれない。いわゆるネットスラングかも。「クッソ美味い」という表現にはさすがに唖然とした。いや、クソと美味いが一緒ってどういうことよ? 文章の流れから、それは「とても美味しい」という意味だと俺は把握した。だが、意味というか扱いとしては真逆になるクソと美味いを一つの単語として生成するかね。これと同じ使い方が「くっそ可愛い」だ。誉めてんのか、けなしてるのか、どっちだ? 誉め言葉に「クソ」という言葉(この場合、副詞になるの?)を接頭する意味がどうしても判らない。

俺が若い頃、親父が「今時の若者の言葉は意味が判らん」とよく言っていた。それと同じなんだろうな。若者言葉を同じ日本語だと思うから混乱するのだ。日本語によく似た外来語だと思えば、理解出来なくても別段違和感は覚えずに済む。韓国語や中国語を理解出来なくても(勉強している人は別として)、「なんで俺はこの言葉の意味が判らないのだろう?」とは思わないはずだ。勉強してないのだから、判らなくて当然だよね、となる。
今、「やばい」を肯定的に使っている若者がおじさんになった頃、「やばい」は一周して、また否定の意味に戻るかもしれない。「『彼女に浮気がばれた。やばい!』、『この仕事はやばい』って意味判んないんだけど」と首を捻る日が来るやもしれぬ。その時こそ、現在の若者、未来のおじさん達には「これはやばい」と言って欲しい。ん? この場合の「やばい」はどっちの意味だ?