Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

トルコ旅行(9) 4日目 ブルーモスクを観る@イスタンブール 2010/09/20(月)

2010年9月に行ったトルコ旅行の記録をリライトした。レート、年齢等は2010年9月時点のものである。
当時、まさか自分がイスタンブールに行く事になるとは思ってもいなかった。
トルコは行く前は「詰まらなそうだなぁ」と思っていた。行ってみたら、好きな国になった。メキシコも行くまでは「なんか気乗りしねえなあ」だった。過ごしたら、とても楽しかった。
だから、最初の印象なんて当てにならないものなのだ。海外だけの話をしていないのは、無論判るよね。
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前日、食あたりの影響で非常に早く寝たので、起きてみると体力がかなり復活していた。お腹の調子もだいぶ復調した感じ。これなら外出出来る。
我々が滞在したグランド・ヤブス・ホテルは朝食が付く。カッパドキアのS.O.Sホテルも朝食つき。過去2回のアメリカ旅行では朝食は一切つかなかった。俺は海外旅行では、朝食はつかないものだと思っていたけど、トルコだと付くのが一般的なのだろうか。トルコに行ってから、他のトルコ旅行をされた方のBlogを読む機会が増えたのだが、どうやらトルコのホテルは朝食がつくのが結構多いみたいだ。
ホテルの地下1階がレストランになっていて、ここで朝食が摂れる。朝食はカッパドキアで食べたのと同じようなパン数種類とフルーツ、そしてコーヒーにゆで卵なぞ。大して珍しくもないものばかり。

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食事を終えて、部屋でガイドブックを見ながら、どうするか相方と相談する。るるぶのガイドブックを見たら「イスタンブール街歩き王道プラン」なる頁がある。
イスタンブールの旧市街の世界遺産エリアを中心に歩きでめぐるコースらしい。所要時間が約6時間とある。じゃ、この通りに行けば良いんじゃね? ということで、ガイドブック片手にホテルを出る。
まずはブルーモスクを目指せ!と歩き出したのは良いのだが、まず、とんと道が判らない。ガイドブックについている地図はイスタンブール全体の地図だから、細かい裏路地なんて載っていない。それに道にも案内標識みたいなものがあるのだけれども、これがトルコ語なんで、よく判らない。それでも、「多分、こっちに行けばいいんじゃね?」みたいに適当に歩く。
暫くしたら、やたらと人の集まっている公園みたいな場所に出た。いかにも観光客みたいな人が大量に集まっていて、ガイドらしき人が説明をしている。
とりあえず、観光名所なんだろうということで、写真を撮っておく。

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ここが、「ヒポドゥローム」という古代競馬場である。こういった事前知識を入れておかなかったのが非常に残念だ。だから、実際に行っても「へぇー、面白い柱が立ってんなぁー」程度しか思う事が出来ない。歴史ある観光名所を訪れるのなら、その場所に対しての知識を入れておかないとせっかくの景色を半分も楽しむ事が出来ない。今回のトルコ旅行で俺はそのことに対していたく反省した。

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我々の中でこの公園もどき(だから、競馬場だってば)は、メインではない。相方は「トルコに行ったら、ブルーモスクを観るんだ!」と息巻いていたので、とりあえずブルーモスクに行こうとなった。実際には、この「ヒポドゥローム」の横にブルーモスクがある。遠目に観てるだけでも、「綺麗な建物だなあ」って感じだ。やっぱり、来る前にちゃんとこの建造物の歴史的由来とかを勉強しておくんだった、と非常に後悔。
この下の写真の建物が「ブルーモスク」だ。今日のトップの画像もブルーモスク。こういった物に興味のない俺ですらも「美しい建造物だなあ」と思ってしまう辺りが、世界の人を魅了するパワーなんだろう。

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門の中に入ると、やはり大量の観光客。観光ツアーを申し込んでいる人が多い。色々な国の観光客がいる。認識出来たのは、日本人、韓国人、アメリカ人orイギリス人(ガイドが英語をしゃべっていたから)。

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日本人観光客グループがいたので、何食わぬ顔でその集団に近寄る。ガイドさんが日本語でブルーモスクの説明をしているからだ。この人達に暫くついていけば、タダで案内して貰えるなと思ったが、そうなると関係のないバスに乗って関係のない場所に連れていかれるので、観光案内の盗み聞きは適当なところでやめておいた。
下は、観光客相手に書いてある注意書き。

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ブルーモスクの中に入る為の行列。行列を作るのはラーメン屋にならぶ人だけかと思っていたが、そんなことはなくて、世界のどこでも行列は出来る。20分程行列に並ぶ。

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モスクの中に入れそうになった頃に12時近くになる。入り口付近の整理係みたいな奴が「Hurry Up! Hurry Up」とせかす。相方が「12時になったら、お祈りの時間だから、締め出されちゃうんじゃない?」と言っていたが、12時過ぎても普通に観光客はモスク内に入ってきていた。だからあれは単純に「だらだらしてねーで、早く入れ」って事だったのだと思う。
ブルーモスク内は、ステンドグラスと天井が非常に綺麗だ。歴史的背景を知らなくても、この景色を観るだけでも、ここに来た価値がある、と思える程の美しさ。下は美しきステンドグラスの写真。

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そして、これが天井だ。この天井も思わず唸ってしまう美しさだねえ。

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何故か撮ってしまった、床の絨毯。まあ、トルコだからやっぱり絨毯は立派ということで(笑)

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ブルーモスクの美しさを堪能したので、次はガイドブックに従い、アヤソフィア行く事にする(ブルーモスクは旅行最終日にも見納めの為に訪れた。何度でも観たくなる代物なのだ)。

そして、通りを歩いていると、いきなりトルコ人らしき青年(20代か?)に日本語で話しかけられた。
「こんにちは。日本からですか?」
「そうです」と相方が答える。この時点で俺は、絶対こいつはトルコ石かなんか売りつける気だと思っていた。何しろ、日本にいた時にネットでトルコを検索したら、親切顔で日本語を話す犯罪者の詐欺、ぼったくりの被害が色々見つかったからだ。
「ブルーモスクは行きましたか?」
「はい、行きました」
「アヤソフィアはもう行きましたか?」
「今から行くところです」と相方が答える。だから、こいつはトルコ石売りだから、無視しろ! 俺はそう思ったが会話は続いていく。
「トプカプ宮殿は今日はお休みです。昨日はアヤソフィアが休みでした」
「え? アヤソフィアの後にトプカプ宮殿に行くつもりでした」
「トプカプ宮殿は明日行けば良いでしょう。では、いつかまたお会いしましょう。さようなら」
そういって日本語達者な彼は去って行った。絶対に物売りだと信じ込んでいた俺は、ちょっとばかり脱力した。
「俺さあ、絶対に今の人、ぼったくりかなんかだと思ったぜ」
「私も。じゃあ、あの人、わざわざ親切で教えてくれたんだね」
「だろうな。自分からバイバイしちゃったし」
「あ、あれかな。日本語の会話の練習したいから、日本人だと思ったら話しかけてんじゃない?」
「日本語の会話、練習する必要ねえくらい上手かったぞ」
とまあ、その青年の目的がなんだったのかは不明だが、とにかくトプカプ宮殿に無駄足を運ばずに済んだ。今思うと、彼は純粋に親切で声を掛けてくれたのだと思う(ことにしよう)。

ということで、アヤソフィアに入る。見知らぬおじさんの広い額が写っているが無視するように。

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元々はキリスト教の大聖堂らしいが、今は博物館だ。入り口で音声日本語ガイドがあったので、これを借りて(20トルコリラ≒1,100円だったかな?)ガイドを聴きながら、見物する。

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ここは、音声ガイドのお陰で各絵画なぞが、誰を描いたものとかは判るんだけど、じゃあその一人一人にどんな物語があったのかといった史実的背景の知識が乏しいので、ガイドの説明が右から左だ。馬の耳に念仏とはこのことだ。
仕方ないので、アヤソフィアで撮った写真を無意味に羅列しておく。

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この巨大な聖杯もガイドで説明を聞いたのだが、忘れてしまった。まったく鳥頭は本当に困るね(自分の事だが)。

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アヤソフィアは、ちょっと音声ガイドの情報が多過ぎて、消化不良を起こした。またまた適当に写真を貼っておく。流し見して下さい。

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すっかり、アヤソフィアに満足したので、次に地下宮殿に行く。
ここはなんでも元々は地下貯水施設だったらしい。1人10TL(トルコリラ、約550円)なので、窓口で「TWO」と言って、50TLを払う。窓口のオヤジ、チケットを2枚寄越して、知らんぷり。俺は「お釣り!」といった意味で窓口のテーブルをコツン、コツンと叩く。一瞬「おいおい、なんだよ」といった顔をしたが、すぐに30TL返してきた。奴が観光客からお釣りをぼったくろうとしたのか、それとも、単純にお釣りを忘れていたのかは不明。
貯水施設というだけあって、水が豊富だ。地下だから、薄暗いのも雰囲気があって良い。

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そして、水の中を見ると、色々な国のコインが投げ入れられている。なんだっけ、トレビの泉だっけ、か。ここにコイン入れても、ご利益はなさそうだが…

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そして、この地下宮殿の一番の見所は、メドゥーサの石柱。逆さになっている。異教の神話のモチーフなので、逆さにして利用したのだそうだ(ガイドブックの受売り)。

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この後はトプカプ宮殿に行くつもりだったのだが、お休みでは仕方ない。ガイドブックは次はガラタ橋に行けとある。そこで、トラムという路面電車に乗る。トラムに乗るには、専用のトークンが必要となる。駅の近くの売店でトークンを買う。ガイドブックには、料金は1.4TLと書いてあるので、二人分で2.8TL丁度払うと足りないと言われる。結局、3TL取られた。ぼられたのかなぁ?と相方と二人で言っていたが、後で自動販売機で買ったら、一人1.5TLだった。どうやらガイドの情報が古かったらしい。俺の立っている場所の左後方が路面電車乗り場だ。

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ガラタ橋近くのエミノニュという駅で降りる。ここは終点らしく、ここに止まる時だけ英語アナウンスをしてくれるので助かる(他の駅の場合はトルコ語のみなので、さっぱり判らない)。
ガラタ橋のカフェは大盛況の模様。上では釣りをしている人が多数。

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そして橋の上では、釣竿や餌などをレンタルしている人もいる(商売になってる感じだ)。そんな中でバナナを売っているイケメンを発見。

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相方と「こんなとこでバナナ売っても誰も買わねえだろー」と笑っていたら、結構買う人が多くてびっくりだ。
ガラタ橋から徒歩10分程度で新市街へ到着する。なかなか景色も良い。ってゆーか、トルコはどこもかしこも景色がよくて驚く。
写真の真中にそびえているのが、ガラタ塔だ。ガラタ塔に何があるのかもよく判っていないのだが、とりあえず行く事にした。何故ならガイドブックに行けと書いてあるから。

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途中の急な登り坂が相当堪えたが、なんとか到着。塔の入り口で、またまた入場券を買う。10TLだったかな?忘れた。相方が「何観るにしても、金が必要だなー」ってぶーたれていたが、観光国なんだから、当たり前だろう。

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そして、塔から見たイスタンブールの景色。これがまた素晴らしい。時間が夕方の4時過ぎくらい。日没辺りやライトアップされた夜景になったら、もっと素晴らしい事だろう。

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さらに、ガラタ塔のテラスから珍しく相方が俺を撮ってくれた写真。これを見て、二つほど驚いた事がある。

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一つは、10年前の俺、滅茶苦茶、髪が多い! てか、この10年でずいぶん髪減ったなーという話である。仕方ないのだ、これも運命という奴だ。人は老いる生き物である。
そしてもう一つは、42歳の俺、親父に顔がそっくりなんだが! 「10年前にトルコに行ったなー」というよりも、「あれ、親父いつの間にトルコ行ったんだよ?」と言いたくなるような写真だ。遺伝をひしひしと感じる。てことは、今の俺はもっと親父に似てるのだろうか?…あまり考えたくない。

ガラタ塔から見たイスタンブールの景色にも非常に満足し(ここには写真は2枚しか載せていないが、実際は10枚程撮った)、ガラタ塔を降りる。行きと違う帰り道でガラタ橋に戻ろうとしたら、市場に遭遇。やはり海が近いと魚市場が栄えるのは自然の理か。

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時刻は夕方の5時近く。今日は8時半にピックアップして貰って「ベリーダンス」を観に行く。それは良いとして、実は昼食を摂っていなかったのだ。相方と「ベリーダンスでご飯出るけど、それまで我慢出来ないよねえ」と話しあう。このガラタ橋にはレストランも多数あるので、ここで魚料理が食えるだろうと算段する。
長くなったので、続きは次回で。