Some Were Born To Sing The Blues

酒好き(2017年秋に断酒を宣言)、音楽好きな中年のおっさんの日々の呟き。趣味はテナーサックスとドラム。2016年冬に50歳目前で札幌に引越し、2017年春にピアノを始めました。そして2019年6月に東京で一人暮らしを開始。2020年10月に神奈川に移り住む。生々流転の日々。

常識は疑う前に、まず確認しろ

f:id:somewereborntosingtheblues:20191222230300j:plain

(本日の昼食。ちなみに本日の記事とは一切関係ない)

以前は「空気の読めない人」の事をKYなんて言ったものだが、今でもKYで通じるのだろうか。と、こんな質問を投げかけている俺がKYか?

「空気が読めない」というのは、結局のところ、以下の二つのどちらか、或いは両方になるのではないだろうか。
1)常識がない
2)ただの馬鹿

常識という物差しは微妙に厄介なのだが(場所や時代が変わると常識も変わるから)、それでもある程度は普遍的なルールとして通用する。
もう7、8年前の話になるが、俺の部下が結婚した。当時俺が勤めていたのは社員10人に満たないような零細企業。当然、社長をはじめとして全員が式と披露宴に招待された。
式も披露宴も穏やかに進み、格別何か凄いイベントがあった訳じゃないが、いわゆる「良いお式」だったと言ってよい。
俺は式から参加していたので、当然黒系のスーツに地味なネクタイ。というか、会社の人間は全員似たり寄ったりの恰好だ。当然である。結婚式に参加するのだから、阿保みたいに派手なスーツやネクタイなぞしていけるものではない。
これがいわゆる「常識」という奴だ。女性だったら、白系のドレスは避ける、みたいな。
披露宴から招待された人もいたのだが、その中に俺と部下の共通の知人Aさんがいた。驚いた事にAさんは赤の皮ジャケットにノーネクタイ、チノパンという恰好だった。Aさんを見た瞬間、俺は呆れ果てた。当時のAさんはもう40代後半。
披露宴に招待されて「平服でどうぞ」と言われて、本当にそんな恰好で来る人に遭遇したのは初めてだ。これがまだ大学生とか20代の若者なら「しょーがねーなー」で済む(いや、済まないけど)。
だが、曲がりなりにも50年近く生きてきて、社会人も経験している人なのに、これはないだろうと俺は衝撃を受けた。この人、結婚式(披露宴)に参加するのが初めてって訳ではあるまいな。

披露宴が終わった後に、時間が早かったので会社の人間達だけで二次会へ行った。Aさんを知る一人が「Aさんには、ホントに困ったものだわね」と愚痴をこぼしていた。そりゃ、愚痴もこぼしたくなる。
披露宴というものは、新郎新婦が主役である、来賓者に対して新郎新婦が「未熟者ですが、これからも応援よろしくお願いします」と来賓者をもてなす、という二つの説がよく言われる。
これは俺はどちらも正解だと思う。来賓者が新婦と被らないように白のドレスを避ける(主役は新婦)という考え方。そして、若い二人が周囲の人間に感謝を述べ、支援を賜る場でもあるという解釈。つまり、これは互いが互いを尊重し合うということだ。
相反するものでもないし、両立するのだ。だからこそ、招待された側も、相手に対して礼を失さないように、男性だったら地味目のスーツ、ネクタイを着用する訳だ。ジーンズやTシャツで行って場の雰囲気を壊さないように。これが常識だ。
よく常識に囚われるなんて詰まらんことだ。そんな常識はぶち壊せなんて言ってる人がいる。だが、常識をぶち壊したかったら、ライブハウスに行って、ロックバンドの演奏を聴いて、一緒にシャウトしていれば良いのだ。

そしてこれはもっと古くて、俺が20代の頃の話だ。現場の同じチームの人が結婚する事になった。同じチームだが、所属している会社は違う。俺は同じチームで働いていたが、格別長い付き合いという事でもなかったので、披露宴の後の二次会から参加という事になった。披露宴はどうしても人数に限りがあるから。同じ現場で、やはり二次会から参加の人は結構いた。
二次会の幹事をやったのがBさん。Bさんは披露宴から参加していたらしい。二次会会場の場所を訊くと、イタリアンレストランでステーキのコース料理だった。俺はBさんは頭悪いんだな、としみじみ思った。

二次会に参加するのは、俺みたいに二次会からという人もいるが、既に披露宴に参加している人も被っている。披露宴ではきちんとした食事が出て、それを済ませているのだ。となれば、二次会でコース料理なんか頼んだって、満腹で食べられない人も出てくる。だとしたら、フリーで料理を注文出来るような店、或いはフリーのコースを選ぶのが普通だと思うのだが。
こんなことは、ちょっと考えれば判る話である。だが、Bさんは「自分が選んだ店、お洒落だろう」と自画自賛である。参加者の事を全く考えていない。参加者がどういう状況にあるかを少し考慮すれば、フルコースの料理が出てくる店は避けられた筈だ。

俺が30代後半くらいの頃だったろうか。お世話になった人が亡くなったのでお通夜と告別式に参列した。そこにお焼香に現れたのがCさん。彼もやはり故人にはお世話になっていたので、告別式に参列するのは当然の話。
告別式だから、俺は勿論礼服に黒ネクタイ。ところがなんと、Cさんは水玉の黒のネクタイをしていた。
え? 俺と一緒に参列していた人(同じ会社の人)も驚いていた。そりゃ、驚くわ。告別式に水玉の黒のネクタイしてくる奴がいるか?
そもそも、黒ネクタイというのは、駅の売店やコンビニで買えるのだ。結婚式と違い、通夜や葬式は唐突にやってくる。だから、そういったものがキヨスクやコンビニに常備してあるのも道理なのだ。いざという時の為に。
水玉ネクタイを着用してきたということは普通に家から来た訳だ。黒ネクタイを持っていなかったというのもかなりの非常識だが、それは途中で入手可能だ。それなのに黒ネクタイを購入せずに水玉ネクタイ。何故、黒ネクタイを買おうという発想が浮かばなかったのか、未だに判らない。
常識を知らないというのはある意味恐ろしい事である。

そしてオチが見えている人もいるだろうが、このAさん、Bさん、Cさんは同一人物である。