メキシコ・シティ、初日。時刻は夕方の4時くらい。時差ボケでかなり身体はキツイのだけれども、中途半端に寝たりしてしまうと、翌日以降に影響する。
「今日は早めに晩御飯食べて、とっとと寝ちゃおう」相方が言う。しかし、まださすがにディナーには早い。
「どこか行きたいところある?」訊ねると、ソカロ広場に行きたいと言う。
ソカロ広場は、今回の旅行の主目的である「死者の祭り」が行われる場所だ。レセプションに行って地図を貰い、ソカロ広場の場所を教えて貰う。
徒歩5分程度との事。相方が「ソカロ広場に近いホテルにしてって、石田さん(10年の付き合いになる旅行会社の担当者)に頼んでおいたからね」と偉そうに言う。
地図でマーキングして貰ったが、最初の交差点を右にずっと歩けばたどり着くとの事で、地図も不要なくらいの判り易さだ。
街は非常にメキシコチックというか、スペインの街並みから威厳さをマイナスした雰囲気とでも言おうか、味があるけど親しみ易いと言えば良いのか、とにかく風情がある。
ソカロ広場への道はメインストリートになっているらしく、お店も多数。ファストフード的な店もあれば、洋服屋、ジュエリーショップなど多数。
勿論、マクドナルドもある。ビッグマックが60ペソ(360円くらい)だ。日本よりも、やっぱりだいぶに安いかな。
この下の景色なんて、最初に見た時はさすがに「おおっ、メキシコ!」って感じでだいぶに気分がアップしたが、滞在中ほぼ毎日見ていたので、最後のほうになると、なんとも思わなくなった。
メキシコ人は、体型が日本人とあまり変わらないので、街を歩いていても、威圧感を覚える事がない。俺は身長177センチだけれども、俺より大きいメキシコ人男性はあまりいない。イメージとしては、メキシコ人男性の身長の平均は170センチくらいだろうか。
俺より背のでかい男性は、大抵は観光客の白人だ。
交差点に差し掛かると、必ず制服警察官が交通整理をしている。笑ってしまうのが、警官の目の前でも通行人は車が来ないと平気で信号無視をする。勿論、警察官も何も言わない。
「警察官の前では交通ルールを守る」という認識の日本人からすると、「そういうもんなんだなぁ」と驚くばかりだ。尤も、俺達も三日目くらいからは、平気で警察官の前でも赤信号で渡るようになったけど。
ホテルから徒歩5分程度で、ソカロ広場に到着。広場に向かって左側に大聖堂が見える。うーむ、さすがだ。良い佇まいである。
と、ここでデモをしている一行に遭遇。何か叫んでアジテートしているのだけれども、当然スペイン語なんか判らない。相方と「何のデモだろうね?」と首を捻る。
去年もバルセロナでデモに遭遇(去年のはカタルーニャ独立デモ)した。最近、デモによく遭遇するのであるなや。
大聖堂の前をデモ行進する人達。なかなか不思議な構図の絵である。
そして、下の画像がソカロ広場。パッと見ると、ちょっと寂しい感じ。え? これで「死者の祭り」やるの? って感じである。「死者の祭り」は日本で言うお盆みたいなものらしい(相方情報)のだけれども、メインはどちらかと言うと、仮装する人と一緒に撮る記念写真らしい。パレードもあったらしいのだが、俺達が予約した時点では、パレードの日付が判っておらず、今回は残念ながらパレードを見る事は叶わなかった(俺達がメキシコに来る前に、パレードは終わっていたのだ)。
実際、この広場がにぎわうのは夜と、週末になってからだった。まだ、この日は火曜日。メインの日ではないのだな。
広場の中に、死者の祭り用のフィギアが飾ってある。正直言うと、かなりしょぼい。もうちょっと何とかならんかったのかと思わずにはいられない。
メキシコと言うと、やっぱりこのドクロなんだよなあ
しょぼいフィギアよりも、やはり見所は、どちらかというとコスプレした人達。こういった人達と記念写真を撮る人多数。多分、チップの相場は20ペソ(120円くらい)程度だと思う。俺達もせっかくだから、一緒に記念撮影撮ろうかと思ったんだけど、コスプレの凄い人程、人気で順番待ちなんだよね。なので、遠目から写真に収める事にして、記念撮影は諦めた。
広場も中心地辺りは、結構賑わっている。カップルや家族連れ多数。なんか、祭りっぽくて良いのだな、こういったのは。
広場の中心に飾ってあった、モニュメントっぽい奴。やっぱり、しょぼい(笑)
色々なコスプレをしている人がいて、それを見ているだけでも楽しめる。日本でハロウィンがあれだけ急速に流行った理由が、なんとなく判った気がしなくもない。
とりあえず、ソカロ広場は一通り見たので、次はホテルの近辺を適当に散歩する。相方と、今日はホテルの近場を散歩するに留めておこうと決めていたのだ。
と、謎の日本語を発見。「メイソウ」ってなんだろう。「迷走」「瞑想」? 最後まで意味は判らなかった。
店はどう見ても、ただの100円ショップなんだけどね。
時々、「お、あれなんだろ?」という素敵な建造物が目に入って来るので、それが楽しい。
一本、裏の道に入ると一気にメキシコのダウンタウンらしさ満開となって、それもまた良い。胡散臭さが半端ないのだ。
色々歩き回っていたら、時間も7時近くとなって、体力も限界に近付いてきた。そこで、ホテル近場の安そうな(客のいなさそうな)レストランで晩御飯を済ませる事にした。
広めの店内だが、客が一組くらいしかいない。相方と「多分、大してここは美味くないな」と頷きあう。
そして、お約束のスペイン語メニューとの格闘アゲイン。何度見ても、メニューが解読出来ないんだよなあ、スペイン語勉強してないんだから、当たり前なんだけど。
さすがに、タコスくらいは判るんだけど、その後の詳細メニューが判らない。多分、具材をチキンにするか、ビーフにするか、オプションはどうする、とかあると思うんだけど、その辺りがね。相方に頑張って貰う。
で、相方はチキン、俺はビーフを選択。
席に着くと、無条件でライムと味付けのソースが置かれる。これで自分好みに味付けをするのだ。
そして、注文後、5分程度でやってきたのが、以下だ。
俺の頼んだビーフが4ピースで、相方の頼んだチキンが1ピースで野菜が付いている。この辺りの差異も判らない。なんでそうなるのか? ま、別に喰えないもんじゃないし、ま、いっかの精神だ。
さすがに飲み物は今日は炭酸水にしておいた。
ビーフを相方にシェアしたので、俺がちょっと胃袋的に物足りない。そこで、タコスは飽きたし、指さしで適当にオーダー(本当に勘で頼んだ)。そしたら、これが来た。
美味かったけど、中身がなんだかよく判らなかった。ちょっとツナサンドっぽい味がしたけど。食事代は全部で220ペソ(1,400円くらい)。メキシコは安くて良い。
店内に飾ってあった、「死者の祭り」的なオブジェを写真に収めてホテルに戻った。時間はまだ9時とかそんなもんだったと思うけど、さすがに時差ボケで体力の限界。シャワーを浴びて、すぐに寝た。
海外旅行の初日はいつも、体力との闘いだ。