Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

スペイン旅行8 2017/10/13 3日目午後 病院が世界遺産(サン・パウ病院を訪れる)

サグラダファミリアを見終わったので、次はサン・パウ病院だ。それにしても、長い人生の中で、病院は診察と見舞い以外で訪れた事がない。そもそも、病院は観光に行く場所じゃない。
多分、人生最初で最後の「病院観光」だ。
サグラダファミリアからサン・パウ病院まで、一直線のガウディ通りを進む。真っ直ぐな通りを作る為にそこにあった家屋を全て排除(いわゆる地上げをしたのだろうな)するというのも凄い発想である。

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ガウディ通りは人が溢れている。時間はお昼の12時くらい。ティータイムといったところだろうか。スペインのランチタイムは14時~15時くらいが一般的なので、ランチにはちょっと早いのだ。

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そして、通りを少し歩いて振り返ると、そこにはサグラダファミリア。ううむ。何度見ても良い景色である。そういえば、札幌に引っ越した時にマンションの下見を何件かしたけど、窓からの眺めが悪いところはすぐに却下したものなあ。やっぱり、景色は大事だ。

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ガウディ通りはオープンカフェが何軒も並び、おまけに木立もあるので、これまた非常に歩いて楽しいところだ。日本(札幌)にも、こんなところが沢山あったら良いのに。

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通りを歩いていると、とある店の前に新聞が貼ってあった。何かと思って近づくと、それはデモの様子を報じたものだった。俺達は呑気に観光しているが、地元カタルーニャの人達にとって、今回の独立騒動はどれだけの意味を持つのだろう。
残念ながら、俺達にはスペイン人の知り合いも友人もいないので、確かめようもないのだが…

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ゆっくりと歩いていたが、5分程度で、サン・パウ病院に到着。ガウディ通りのスタートがサグラダファミリアで終点が病院だ。どちらも世界遺産。ようは世界遺産の通りと言っても良いのだよなあ。

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病院のすぐ横にあった電気屋さん。なんで「KYOTO」なのだろうか。もしかして京都とは違う意味を持つ単語なのだろうか。「KYOTO」という名前で和食レストランとかなら判るけど、なんで電気屋さん?

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病院の真正面で写真を撮る。しかし、俺達観光客はこの正面から入る事は出来ない。ま、そりゃそうだ。病院だからな。本来ここに来る人は病人か怪我人だ。

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病院の向かって右側に入り口がある。ここも当然有料。だが、大して高くなかったような気がする。10ユーロ(≒1,380円)しなかったんじゃないかな。と思ったが、今ネットで調べたら13ユーロだった。結構良い値段取るなあ。

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入り口で空港のような手荷物検査場所がある。病院だからね、変な物持ち込む奴がいたら大変だからなのだろう。俺達は荷物(俺の肩掛けバッグだけだが)をコインロッカーに預けて、病院見学のスタートだ。
入っていきなり、病院内部とは思えない廊下を歩く。柱や天井が洒落てんだよなあ。こんな病院があるかよ。

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機能性よりも、見た目を慮ったと言わんばかりである。

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ここは残念ながら音声ガイドとかはない。入り口で簡単なガイドマップ的なものを貰ったのでそれを頼りに歩く。さすがに下の画像の床からのライトは観光用に取り付けたものだと思うけど、やはり病院らしくない。

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今、撮った写真を見返しながら思ったけど、なんかこれバイオハザード(ゲームね)の舞台みたいだ。ミステリアスな雰囲気が漂う。

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下が病院の全景の模型のようだ。どうも、最初に棟を建ててから、どんどん建て増ししたらしい。病院設備とかが時代の移り変わりと共に進化していって、古い設備じゃ対応出来なくなったからなんだろう。

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下の写真はただの階段である。だが、なんとなくただの階段すらも洒落てるような気がするのは気のせいだろうか。

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壁とか窓枠とかもお洒落なのだ。ここだけ切り取ってみたら、病院というよりもプチ・ホテルとかの趣だ。最初に作ったら思った以上に綺麗になったのか、綺麗な病院だから壁とかもさらに可愛くしたのかは定かではないけど。

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途中、明らかに観光客への説明用エリアみたいなところを通る事になる。その説明が書いてあるオブジェも素敵なのだ。形としてはよく判らないフォルムなんだけど、なんか良い感じである。ちょっと説明が出来ない形なのだなあ。

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最初の棟を出ると、いきなり中庭。おお、広いなあ。ここから見える建物はみな病院の棟である。とても病院には見えない。病院というよりもテーマパークだな、これは。

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俺達がパンフレットを眺めて「順番に一つずつ廻っていこうか」と相談していると、ベンチでサンドイッチを食べようとしている白人中年夫婦(60代前後かな)がいた。スタッフに「飲食禁止!」と怒られていた。世界遺産の中でランチをしようとするそのチャレンジ精神は素晴らしいけど、それやっちゃ駄目だろ(笑)
パンフレットの説明順路通りにまず進むと、窓の大きい建物が。無論、ここにある建物は全て病棟な訳だが、言われないととてもそうは思えない。だが、「じゃ病院じゃなきゃ、この建物なんだ?」と問われたら、答えに窮する。あえて答えを無理矢理出すと学校が近いか?

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この下の画像が最初に到着した正面の病棟を裏から撮ったもの。なんというか、ヨーロッパの建造物だよなあとしみじみ思う。

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中庭から複数の棟を見る事が出来る。相方と歩きながら、「なんかテーマパークみたいだねえ」と二人で感嘆し合う。

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下はまた別の棟。このサン・パウ病院はモンタネールさんというガウディのライバルが作ったものらしい。やっぱりその人の個性というか癖みたいなもんが出るのね。塔一つ一つが何と言うか似たような外見になっている。

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次に行ったのが、面会病棟(勝手に命名。入院患者と面会する為の場所らしい)。昔の結核とかの伝染病患者を隔離する為のものかな。そういった患者は迂闊に外出られないだろうし。

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やっぱり全体的な雰囲気は一つの方向で統一されている気がするけれども、微妙に細部細部が違う。その辺りが建築家のアイディアと言ったところか。

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次の写真もかなり立派だ。この写真だと判り辛いかもしれないが、金網が貼ってあって、この病棟には行く事が出来ない。相方と「この病棟は現役で実際のお医者さんや患者さんがいるんだね」と。さすがにそこは見学は出来ないのは自明の理だ。

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なんか、こういった形のラブホテルとか日本にありそうだね。残念ながら、オッサン(というか、もはやおじいさん)の俺には縁のない建物な訳ですけど…

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俺は今、このブログを書きながらこの写真を見てるから「すげえ病院だなあ」とこの建造物を病院と認識出来ている訳なんだが、果たして知らない人がこれ見て「あ、病院かな?」とすぐに正解が出てくるだろうか。全く予備知識のない人に「これ、なんだと思う?」と訊いてみたいものである。

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で、この塔の中に入ると、天井がまた綺麗である。病院の天井をピンク色にする必要性がどこにもないからなあ。それでも、実用性よりも見た目が大事ということだ。

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下は階段の踊り場部分及び扉の上に作られたレリーフ

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「なんか、階段昇れるよ」という事で階段を昇る。雰囲気がいいよね。

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階段昇って、2階から下のホールを見下ろした図。お洒落過ぎるだろう。

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2階に上がったところで、特徴的な窓が。大きいだけでなく、美しさも兼ね備えている。採光性を考えてあるのか、非常にでかいな。これだと夏場は相当暑そうだけど。

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2階は教会になっていた。病院だから、当然命に係る手術とかもあるだろう。そういった場合に祈る為にあるのかな? などと思った。やはり人が最後に救いを求めるのは神なのだろうか。俺は無神論者だから、こういったのはあまり関係ないんだけれども。

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と、サン・パウ病院の廊下の窓からサグラダファミリアが見える。世界遺産の建物の中から世界遺産を見るという贅沢だ。

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一通り見終わって満足して病院を後にした。時間は午後2時くらい(だったかな?)。今から路線バスに乗ってグエル公園(これはガウディが建築したもの)に行く。
***というナンバーの路線バスに乗ればいいんだよ、と相方は言う(確かN120だったかな)。それはいいのだがその***が走っている路線バスの停留所は確認していないのだ。
なんというか、そこまで調べていたのだったら、バス停も確認しとけばいいのにと思ったのはここだけの秘密だ。
運よく、5分程度探しただけで、すぐに俺達の乗るべきバスの停まるバス停留所を発見した。

次は、本日ラストの目的地、ガウディ公園へ行くぞ。