Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

パンが食べられないのなら、ケーキを食べればいいじゃないの

メキシコに行ったのは去年の7月の話である。もう9ヶ月も前の話だ。それでも未だに現地で撮った写真を見返したりして、「ああ、面白かったなぁ」と反芻している。

「また海外旅行いきたいなあ」という思いは日々あるのだけれども、そう簡単には海外には行けない。まず日程の確定、滞在する都市の決定(まあ、これは相方がやるんだけど)、旅費の捻出(これは俺の役目。とほほ)そして、仕事の調整、ネゴ。片づけなければならない問題が腐る程ある。

すると、どうするか。仕方ないから、代替手段として国内旅行になる。2月に熱川温泉に行って来たのはそういう理由からだ。とは言え、国内温泉旅行だって簡単には行けない。国内旅行はせいぜい土日を使えばいいから、日程問題は割と簡単にクリアされる。が、問題は金だ。国内旅行は海外旅行に比べれば安いが、それでも結構な額が飛ぶ。

2月に行った熱川だって、トータルで8万弱の金がすっ飛んだのだ。無論、楽しかったから、無駄遣いをしたとは思ってはいない。でも、「ちょっと温泉でも行こうか」で8万円をポンっと出せる程、俺は金持ちじゃない(この旅費は、アルトサックスを叩き売った金で工面した)。

海外旅行も無理、国内旅行もそう簡単には行けない。が、なんとかして日々のストレスを軽減したい。ということで、最終的に落ち着いたのが、「そうだ! スーパー銭湯に行こう!」である。

メキシコ⇒熱川温泉スーパー銭湯。あまりの落差に愕然とする。まあ、仕方ない。

で、先週の金曜日に仕事をさぼって(むろん、ちゃんと予定休を取得した。突然休んだ訳じゃない)、家の近所のスーパー銭湯に行って来た(ここは純然たる銭湯で、温泉ではない)。

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家から自転車で20分くらい。この銭湯は売りは特になし。まあ、露天風呂とサウナがあって、あとは食事スペースがあるだけのよくありがちなスーパー銭湯だ。だが、大事なのは家の風呂と違って、大きな浴槽で足を伸ばしてのんびり風呂に浸かる事が出来る、という点だ。

平日なので料金は600円。土日だと700円らしい。混んでる祝祭日のほうが料金が高いのはちょっと納得がいかない。まあ、でも土日は行かないから関係ないけど。

平日の午後3時。さすがに飲食スペースも空いている。これなら風呂上りにのんびりビールが飲めそうだ。

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ということで、さっそく風呂に入る。ここは相方とたまに来るんだけど、今日は俺一人。一人だと上がる時間とか考えなくて良いから、楽だ。

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男湯に入ると、わりと人がいる事に驚く。それも暇を持て余した隠居老人でもない、俺と同世代の40代、50代の人達も多い。お前ら仕事してないのか?(ってゆーか、お前が言うなって話だわな)

まずは掛け湯をして内風呂に。そして体と頭を洗い、座湯に。次は露天風呂だ。ここは露天風呂が4種類あるので、順番に入る。内と露天の風呂に一通り入った後は、ミストサウナとドライサウナ、そして水風呂。これのローテーションだ。大体俺はサウナがあると、サウナと水風呂を5セットくらいやってヘロヘロになるのがお約束だ。別にそれはデトックス効果とかを狙っているんじゃなくて、風呂上りのビールを美味くする為である。

サウナに入って死ぬ思いをして、水風呂でスッキリして…をひたすら繰り返す。気付くと、1時間40分くらい風呂に入っていた。えらく長風呂だ。家の風呂なんて30分くらいしか入ってないのに。やっぱり、ゆっくり足を伸ばせるかどうかが大きいのだと思う。

充分に風呂に満足して、上がる。無論、その後は生ビール。というか、それが目的でここに来てるんだから。

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風呂上りのビール程美味い飲み物は世の中に存在しないね。これは断言出来る。窓際のテーブル席に陣取って(食事スペースはガラガラだったのである)、外の景色を見ながらビールをぐぐっと。たまらん。この一杯が飲めただけでも、スーパー銭湯に来た意味があった。

そして、なんかビールだけじゃ勿体ないという事で、レモン杯と醤油ラーメンも注文。こんなとこのラーメンなんて、ぶっちゃけ味は推して知るべし、と言った感じなんだが、なんか風呂上りにのんびり食べるラーメンが何故か美味いんだよなあ。

街のラーメン屋で全く同じ味の物出されたら「しょぼいラーメンだなあ」って思うに間違いないんだけどさ。

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特定の場所や特定の相手と一緒だから、味が美味しく感じられるってのはあるよね、絶対。

ということで、ラーメン食べて、素直に帰宅した。なんてことのない、なんの変哲もない平日の午後を過ごした。でも、そういった当たり前の時間を過ごせる事が大事なんだよなあ。

きっと。