Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

またサックスを吹く季節がやってきた

俺は趣味でサックスをやっている。教室に通い始めてもう既に9年目になる。始めた頃はまだ30代だったのだよなあ。今は50代が目の前だもんな。時の経つのは早い。
で、本題だ。通っているサックス教室は6月と11月に発表会がある。これはサックスのみならず、他のピアノやフルート等の他の楽器教室に通っている人も含めての大がかりなもの。まあ、ある意味年中行事だな。俺もこの教室に通い始めてから、1度も欠かす事なく参加している。
俺自身がサックスでバンドに属していれば、そっちのバンドでライブとか頻繁にやれるだろうから、そしたらそんなに発表会に出ようとは思わないんだけど、昔ネットを通じて組んだブラスアンサンブルは5年以上活動したが、残念ながら解散してしまった。やっぱりせっかく楽器をやっている以上は、人前で演奏したくなるのは当然の話。
で、この発表会はいつもアンサンブルとソロがあって、よっぽどの事がない限り、俺は両方にエントリーしている。アンサンブルの他のサックスと合わせる楽しさはやはり格別なものだし、それとは別に自分のやりたい曲をソロでやるという醍醐味も捨てがたい。
ところが、4月の頭に俺のテナーサックスが故障してしまい、メンテナンスに3週間程預ける事となった。まあ、仕事もテンパってたので、ちょうどいいかとサックス教室は開店休業していた。先週の金曜日にサックスの先生から連絡があり、サックスが直ったという。で、金曜にさっそくレッスンを受けて来た。と、レッスン休業する前は、アンサンブルは「WATERMELON MAN」と「テキーラ」をやると聞かされていたのだが、休んでいる間にそれが「宇宙戦艦ヤマト」と「銀河鉄道999」に変更になっていた。なんで松本零士? おまけに、教室ではテナーをやっているのが俺しかいない状態なので(もう一人、テナーの人がいるらしいのだが、楽器の調子が悪いので、アルトをやるとか)、是非ともどちらの曲にも参加して欲しいと告げられる。まあ、仕方ない。若い綺麗な女性(サックスの先生ね)に頼まれて、イヤと言える程、俺はまだ枯れてはいない(枯れたほうがいいんじゃねえか?)。金曜、土曜とレッスンを急遽入れて、アンサンブルの曲の譜読み。そして、日曜がアンサンブルメンバーとの顔合わせだ。2回しか譜読みしてない。おまけにヤマトは一回も譜読みせず。銀河鉄道のほうが難易度が高いので、そちらだけを集中してやったのだ。
ヤマトのメンバーは全部で俺を入れて7人。半分くらいは知らない人だった。逆に言うと顔見知りが3人いる訳だ。もうその3人とも5年以上の付き合いだし、気心が知れてる。初めて会った3人とも、これから仲良くなっていくだろう。ヤマトは何しろ譜面もろくに見ていなかったから、その場で確認しながら吹く。実はヤマトは難易度がそれほど高くないので、初見でも何とかなった。
そして、1時間の練習の後は、次は「銀河鉄道」チームとの練習。こちらも知り合いばかり3人と。この人達との付き合いも長い。酒も何度も一緒に呑んだ。無論、俺達はサックス教室の発表会があると、こうやってアンサンブルで顔を合わせる。そして、季節の変わり目に一緒に宴会をしたりする。だが、月イチで定期的にあったりする訳でもなく、かといって発表会以外、一切遭わない訳でもない。
相手の懐に無意味に深く入り込むでもなく、素っ気ない距離を置く程他人行儀でもなく、丁度良い空気感がある。やはり、メンバーみなが大人だからだろう。互いに良い距離感をキープしている。
銀河鉄道」は2回の譜読みで何とかなる曲ではなく、俺は撃沈。メンバーの中で俺が一番習熟度が低かった。だがまあ仕方ないさ。金曜に初めて譜面見て、日曜に合わせたんだからな。そりゃ無理だ。それに発表会は6月の中旬。まだ間に合うさ。
と楽観してはいるが、よく考えたら、ソロもやらなくちゃいかんのだ。で、こういう時は、ソロはアカペラでバラードをやるに限る。なんでアカペラかというと、アカペラは自分の好きに吹いて良いから、構成をちゃんと覚えなくても済むのである。「アメイジング・グレイス」をアカペラでやろう。
仕事はしんどいし、将来も不安だらけだ。だけど、少なくともサックスを吹いてる間は悩みなく、純粋に楽しみの中に自分の身を置いていられる。そういったものがあるだけでも、俺は幸せなのかもしれない。

下の写真は、2009年に遊びに行ったサンフランシスコで出会った黒人サックスプレイヤー。「何処から来たんだ?」「日本だよ。俺もサックスやるんだ」と言ったら「上を向いて歩こう」を吹いてくれた。最高だな。

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