Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

野外ライブ@ニセコに参加してきた

先日、ニセコで野外ライブに出演してきた。中々楽しい体験だったので、その顛末を記しておく事にしよう。

6月くらいだったと思う。5月に一緒にライブをやったテナーサックス奏者のHさんから「9月にニセコでライブやるんだけど、一緒に出ない?」と誘われた。
無論、バンドをやる事は楽しいし、ライブはもっと楽しい。断る理由がどこにもない。二つ返事でOKした。問題はバンドメンバーと編成だ。
やはり5月に一緒にライブをやったドラマーのOさんは確定(Hさんの古い友人でもある)。そして、フルート、アルトサックス、ホルンと多数の楽器をこなせるP君(この人とも5月に一緒にやった)は確定。
となると、俺の担当はやはりギターとなる。ホーン系は人が足りている。足りないのは、ベースと鍵盤(キーボード)だ。P君が所属している別楽団の知り合いから、ピアニストとベース奏者を引っ張って来た。
これで、バンドとしての形は整った。

問題は何の曲をやるかだ。大抵のバンドは最初に音楽的コンセプトを決めてから、メンバーを探す。が、俺達のやり方はその真逆だ。俺達はまず編成を固めてから、何をやるか決める。
そもそも、サックスのHさん、ドラムのOさん、フルートのP君、そして俺。全員の音楽的指向や趣味が全く違う。共通項を探すほうが難しい。こういった場合は、全員がそれぞれやりたい曲を選んで、そこで多数決で決めるという古典的な選曲方法にするより他に手がない。
だが、それで良いのだ。音楽なんて、言葉通り楽しければ良いのだ。ジャズにしようぜとかロックじゃなきゃ駄目とか拘るのはこの場合、ナンセンスだ(拘るのが悪いと言っているのではない)。

多数決で以下の4曲となった。
・OMENS OF LOVE(T-SQUARE)
・色彩のブルース(EGO-WRAPPIN)
・SET THEM FREE(STING)
タイガー&ドラゴン(クレイジー・ケン・バンド)
まあ、見事に選曲がバラバラだ。この4曲に統一したコンセプトなんか存在する訳もない。各自の趣味で決めたらこうなったという見本だ。おまけに何故か、俺がSET THEM FREEではヴォーカルも担当する事になった。理由は俺の風貌がSTINGに似ているから(とはHさんの弁。似てるかなあ? 自分では判らない)。

バンドは俺を除いてみな、ちゃんとした演奏技術のあるメンバーばかりなので、そういった点では心配が要らない。一番の心配は俺のヴォーカルとギターである。
ところが、8月半ばになって、ベースの人が家族の問題でライブに出られないとなった。家族の事に関してはバンドよりも優先しなくてはいけない。無理強い出来る事じゃない。Hさんと「最悪ベース見つからなかったら、出演辞退だねえ」と。運よく、代りに若いベーシスト(なんと27歳である)が見つかって事なきを得た。

今回の4曲で一番辛かったのが、OMENS OF LOVEだった。とにかく、フュージョンというジャンルが俺の中で聴く素養がないので、曲がなかなか身体に染み込まなかった。コード進行とかも特別難しい訳じゃないのだけれども、なかなか覚えられない。やはり好きじゃないものは身体が受け入れるのに時間が掛かるのだなあと変なところで感心した。
ちなみにこの曲はギターソロが24小節もあって、早いフレーズやライドハンド演奏とかもあったが、弾けない箇所は全て誤魔化す事にした。俺は楽器演奏能力はないが、誤魔化す才能に関しては、人に引けを取らない。

さて、本番の演奏も懸念の最大事項なんだけれども、実は今回のライブでの一番の問題はニセコでライブをやるという事だ。それはつまり、札幌から車で約3時間掛かるという事。
当日、俺達の出番はトップバッターで朝の10時から。何しろ20組弱出演するので、スタートが早い。キャンプ場でライブをやるので、照明等がない。つまり日が落ちるまでに、トリの出演者が演奏を終わっていないと困るという事情があったのだ。
リハの関係もあり、現地集合時間が8時半。単純に考えて朝の5時半に家を出ないといけない計算だ。

俺はただでさえ、札幌近辺の地理に疎い。だから余裕を持って5時に出発する事にした。近所のセブンイレブンでホットコーヒー、サンドイッチを買って、GPSをニセコに設定。
車を走らせる。走り始めてGPSの到着予定時刻を見たら、9時になっていた。間に合わないじゃねえか。が、走り始めて暫くしたら、8時45分、8時30、8時10分といった感じで到着予定時間が早まって行った。あの時刻って多分、法定速度から割り出すんだと思う。
札幌から小樽方面そして小樽からニセコ方面は朝の時間帯は車も少ないし、道も直線で空いているからかなり飛ばせた。正直、普通に80キロから100キロくらいで一般道を走っていたからね。
北海道だと、80キロくらいが当たり前になっているので、正直怖いなあ(色々な意味で)と思う部分がある。

ただ、行きの運転は結構慎重に走らせた。ライブあるので、これで下手に事故起こして出演出来なくなったらバンドメンバーに迷惑を掛ける。俺の場合は運転も不慣れだし、上手くないから、それほど飛ばすという事もなかったのだけれども。

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無事に8時前にニセコには到着した。2時間50分くらい。事故も起こさずに到着出来て一安心である。
当日は到着した頃まで雨が降っていたのだけれども、リハをやる頃には雨も止み、本番の頃は晴天となった。なかなかのライブ日和になった。

ライブ本番は特に言う事なし。バンド全体で言うと、ライブ本番の演奏が一番出来が良かったように思う(俺のギターと歌を除いて)。ただ、4曲だとちょっと物足りなかったなあというのが本心。この倍の曲数くらいはやりたかったかな。

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出番が終わり、後は他の出演者の演奏を聴くだけとなった。ギター一本で押尾コータローをやる若いギタリストもいたり、弾き語りの人もいれば、ギターバンドがハードロックを演奏したり。こうやってみていると、一口にバンドと言っても色々な人達がいるのだよなあ、そこが面白いところでもあるけれども。
下の画像は昼食のハンバーガー。美味かった。

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本当は最後まで見ていきたいところだったのだが、さすがに見知らぬ道を、夜に走るのは怖かったので、14時には会場を後にした。小樽くらいからなら、夜走ってもさすがに大丈夫だが、ニセコからはちょっと遠すぎて怖い。

ニセコのライブ会場のすぐ近くに道の駅があったので、相方に土産でも買って帰ろうかと思ったら、馬鹿みたいに混んでいた(駐車場に車が入り待ちしている状態だったのだ)ので、断念。
トイレに寄ったパーキングエリアのすぐ近くに土産物屋さんぽい店があったので、そこでとうきび(とうもろこし)とプルーンを買って相方の土産にした。

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帰りは渋滞もあり、3時間半掛かった。さすがに最後は背中が悲鳴をあげた。

遠足は家に着くまでが遠足です、と小学生の頃によく言われたな。そういう意味では一人で車を運転して、ライブもちゃんと演奏出来て、無事に札幌に帰ってこれたのだから、このライブ参加は成功だったと言って良いと思う。