Some Were Born To Sing The Blues

酒好き(2017年秋に断酒を宣言)、音楽好きな中年のおっさんの日々の呟き。趣味はテナーサックスとドラム。2016年冬に50歳目前で札幌に引越し、2017年春にピアノを始めました。

TOEICの試験を受けて来た

或る日、上司から呼び出しを受けた。特に何かやらかした記憶もない。さて、用件は何だ?
「まだ、TOEIC受けてなかったよね」そう言われた。
そうか、やっぱりな。
この会社の面接を受けた時、面接官に言われた。
「うちの会社はTOEIC受験必須です。貴方は採用された場合、係長相当の待遇になります。そうなるとTOEICで最低500点は取って貰わなくてはなりません。さらに昇給、昇格を望む場合は600点以上がマストです」
「500点以下だとどうなりますか?」
「問題になります」
そういった遣り取りをした事を入社して一年も経ってから思い出した。上司が何も言わないもんだから、TOEIC受験は形骸化していると勝手に思い込んでいた。どうやら上司も俺がTOEICを受験していなかった事をすっかり忘れていたらしい。
※ TOEICというのは英語の試験の事だ。外資系の会社とかだと無理矢理受験させたりする事が多い。この試験の点数が社内での評価の一要素になる場合がよくある、外資系では。で、俺が所属している会社は外資である。

2018年3月までにTOEIC受験が必須となった。業務命令である。それにしても、仕事が暇な去年の夏くらいに言ってくれれば、仕事中に受験勉強やったのによ。仕事が忙しくなるタイミング見計らったかのように業務外の事やらせんだからなあ。
仕事というのは不思議なもので、暇な時は徹底して暇なのに、忙しくなるとタスクが二つ三つ平気で重なるのは何故なんだろう?

とりあえず、3月中の受験が必須なので試験の申込をした。その後は一切勉強はしていない。当たり前だ。今更馬鹿馬鹿しくて、英語の勉強なんか出来るかよ。学生時代、受験のために英語の勉強何時間やったと思ってんだ。
とは言え、正直英語の勉強そのものを否定する気は一切ない。TOEIC受験の為であろうとなんであろうと、勉強するのは凄く良い事だと思う。
ただ、俺の場合は英語の勉強する時間があったら、ピアノ弾いたりドラムを叩いていたいというより優先度の高いものがあるから、英語をやっている時間がない、というだけの話である。

上司から「TOEIC受けろ」命令を貰ったのが去年の終わり。そして今年の1月に申込。その後、TOEICに関しては何もしなかった。唯一やったのが、ブックオフに行って、500円で公式問題集を買ってきた事だけだった。その問題集も結局一度も開かずに受験を迎えた。

(下の本は、俺が小説以外でここ半年くらいで買った本全て。音楽雑誌とTOEICの問題集だけだ、いいのかな、こんな生活で)

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昨日の夜、「あ、明日試験だな。一応どんな試験内容なのか、それだけでも確認しておこう」とネットで「TOEIC 試験内容」で検索した。さすがに、リスニングとリーディングに問題が大きく分かれている事くらいは知っていた。が、試験時間や細かい内容は未知数。
リスニングはともかく、リーディングで100問を75分で解くと書かれていて唖然とした。一問解くのに一分ねえじゃんか。が、だからと言って昨日の今日で対策が取れる訳もないので「ふーん。まあマークシートだし時間足りなくなったら、ABCDと順にマーク塗っておこう」と決めた(試験の解答は全てマークシート方式なのだ)。

そして今日の午後一時から試験を受けた。札幌市内にある某大学の教室が試験場だ。おお、大学に行くのなんて、30年振りくらいじゃなかろうか。

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会場には俺以外の受験者が多数いたのだが、驚いたのが結構若い人が多いという事だった。パッと見の感じだけど、大学生7割、社会人2割、その他と言った感じか。俺の勝手な想像だけど、就職活動の時に「TOEICで何点取りました」ってのが一つのアピールになるのかもなあなんて思ったりもした。
何しろ大学を3年で中退した人間だからね、俺は。まともな就職活動というものを経験してないから、その辺りが判んないんだよな。
駄目なおじさんである。

試験については特に言う事はない。ただ、時計で残り時間を確認した時に「残り20分で残問題数が20かぁ。間に合わねえ」と衝撃を受けた事だけ記しておく。どう考えてもまともに考える時間がなさそうだったので、残問題の中で5問程は、適当にABCをランダムにマークした。
学生時代の試験で「やべ、時間が足りねえ」となった事は一度もなかった。だが、試験を受けて冗談抜きで時間が足りなくなった試験は生まれて初めてだった。
高校生の時に、数学の問題で最初の数式数問解いた後、応用問題が一切判らなくて、白紙で出したってのはあるけどさ。

2時間の試験はあっという間に終わった。なかなか面白い体験だった。
俺が今回のTOEICの試験に関して、碌に準備もせず(厳密に言うと、準備は一切していない)呑気に受験したのは、駄目だったらまた受ければいいという免罪符があるからだ。その点が高校入試や大学入試と違う。

今回の試験を受けに来て、俺は30数年前の大学受験の事を思い出した。あの時も受験の前夜にホテルの部屋でビール飲んで一人で酒盛りとかやってたんだよな、呑気だったな。落ちたらとか全然考えなかったもんな。
ま、なんとかなるだろう。そう考えていた。19歳の頃の俺も50歳の俺も根っこの部分はなんら変わっていない。人間、30年程度多く生きたくらいじゃ、何も変わらないんだろう、きっと。
或いは死ぬまで何も変わらないのかもしれない。

俺に取っての人生のターニングポイントは、大学受験の時でもなければ、大学を辞めた時でもない。渋谷にある小さなソフトウエア会社の面接を受けた時だろう。あの時、渋谷の会社に採用されなかったら、俺はバーテンダーになっていた。
渋谷の会社の面接を受ける為に友人の部屋に泊めて貰った時、そのマンションの横にあるバーがバーテンダーを募集していたのだ。俺は面接に落ちたら、ここでバーテンダー修行をやろうと決めていたから。
もしあの面接に落ちていたら、俺は今、システム設計なんぞをやらずにオリジナルカクテルのレシピ作りに没頭していた筈だ。

世の中には大学受験や資格試験で人生が大きく変わる人もいる。だが俺のように変わらない人間もいる。その人の分岐点なんて、その人にしか通用しないし、一般論なんて当てはまらない。
そして俺にとってのTOEIC試験なんて(TOEIC受験に心血注いでいる人を馬鹿にしている訳ではないので、お間違え無く)、今日のBlogのネタ程度でしかないのだ。

英単語一つ覚える事よりも、ピアノのコード一つ覚えるほうが、今の俺には大事な事なのだ。