Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

スペイン旅行4 2017/10/11 1日目夜 散策とディナーとガウディ建築(カサ・バトリョ)

2時半頃にホテルに行ってみると、部屋の準備がまだ出来てないと言われる。3時過ぎまで待ってくれと言われてしまったので、仕方なくホテル近くをうろつく。
3時過ぎて、やっとチェックイン。無事、部屋に入る事が出来た。

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今回の部屋はツインベッドだった。ベッドがかなり広くて良かったのだが、窓からの眺めが最悪だった。ホテルはコの字型になっているのだが、部屋の窓はそのコの字の向う側の部屋に面している。外の景色を見る事が一切出来ず、部屋は暗い。
窓の外を見ても天気や太陽の明るさを確認する事が一切出来ない。部屋自体は悪くなかったのだが、窓からの景色がなあ。
ホテルは基本、シャワーと眠るだけの場所という考え方も出来るが、やはりどうせ泊まるなら景色が良いほうが断然いい。
相方が「チェックイン急かしたからかなあ…」とがっかりしていた。旅行の予約時点でも「部屋指定は出来ません」とあったから仕方のない事なんだけど。
バスルームはごく普通。残念ながら、バスタブがなくて、シャワーユニットのみ。ま、これもヨーロッパだからな。浴槽があったほうが、お湯貯めて一日の疲れが取れていいのだが、これも受け入れるより他ない。

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相方は時差ボケで眠くて疲れたので仮眠を取りたいと言う。俺は酒を呑んでないせいか、眠気もなく元気いっぱい。じゃ、俺はちょっと近所を散歩してくるよと部屋を出る。というか、部屋の中に灰皿がなかったので「ホテル内は禁煙なんだな。煙草を吸いに行こう」と思っていたのであった。

ホテルを出ると、長身のドアマンに遭遇。ドアマンに「ホテル内で煙草吸える場所ないの?」と尋ねると「テラスで吸える」との答え。じゃ、後でテラスに行く事にしよう。ドアマンが「煙草だったら、そっちの通りを行って左に曲がってすぐの店で買えるよ」と教えてくれる。こういうのが有難いよね。(下の写真は、後日撮ったもの。相方撮影だ。相方の撮る写真は8割はピンボケである)

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せっかくなので煙草を吸いながら(ホテルの入り口には灰皿が置いてある。あと、通りでは皆、煙草を吸い放題である)、ドアマンと話す。
カタルーニャが独立宣言したけど、デモとか起きる?」
「あれは非公式なものだ。何も起きたりはしないよ。カタルーニャは*****(何と言ったか忘れてしまった)と違って植民地じゃない。*****が独立するのとは訳が違う。それにデモが起きたりすると、観光客が来なくなったりする。経済への打撃が大きい。だから、デモとかは起きて欲しくない。それに同じスペイン人同士で争うのは悲しい事だ」
「俺も日本でニュース見たけど、デモとか起きてると知ると、やっぱりスペイン行くの止そうとか言う人もいる」
「(溜息をつきながら)実は僕たちも何も判っていないんだ。何が起きるかも判らない。だから毎日ニュースを見て確認しているのさ。もし、デモが起きるとしたら12日(翌日)だ。12日はBANK HOLIDAY=祝日だからね。デモがあるとしたら、この日だろう」
なるほど、なるほど。俺は彼に礼を言って「煙草買ってくるわ」と散歩に出掛けた。

先程歩いたガウディ建築のあるメインストリートから一本横の道を歩く。ここもまた、スペイン色満載な景色の連続で写真を撮りまくる。しかし、正直似たような建物が多いのは否めない。ま、それは仕方のない事だが。

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天気が非常によく、Tシャツ一枚で歩ける。札幌では夏らしい夏を過ごせなかったので、ここバルセロナで今年の夏のリベンジだ、そんな気分だった。それに相方と夜食事をする場所の目星をつけておこうという腹積もりもある。
オープンカフェが連続して並んでいる通りに出た。もう次から次へとオープンカフェの連続だ。これなら、この辺りの何処かで食事をすればいいな、といった感じ。

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値段の相場としては、ピザが12ユーロ(≒1,600円)、パエリアが15~18ユーロ(≒2,000円)程度。バルセロナは都会だし、観光地価格だなといった感じはした。
オープンカフェは入り口のところにメニューとか置いてあるから、そこで吟味する事が出来る。まあ、どの店もメニューは似たり寄ったりだけどね。

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色々歩いていると、ステーキが妥当な値段で食える店を発見。ピザやパスタもあるし、晩御飯はここで良いかなと当たりをつける。
煙草も買えたので、後は適当に辺りを散策する事にする。

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街を歩いていると、アパートの窓にカタルーニャの旗を掲げている部屋が時々ある。これは「カタルーニャ独立賛成」の意を表している。じゃ、逆に「カタルーニャ独立反対」を表明する人はいないのかという疑問もあるだろう。「反対」を明示的に宣言すると迫害を受ける恐れがある為、表立って反対は出来ないらしい。

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外で煙草を吸いながら(歩き煙草はやめましょう)、街を歩く。前回、スペインに来た時もそうだったけど、散歩してるだけでも楽しいのがスペインの良いところだ。
海外の街を目的もなく、ぶらぶら散歩するなんて最高の贅沢じゃないか?

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ちなみに煙草を買ったのは下の写真にあるような売店。街の至るところにある。雑誌、新聞、水、コーラ、そしてバルセロナ土産(マグネット、Tシャツ、絵葉書、ブレスレットとか)を売っている。が、煙草を売っている店は限られているのでなかなか難しい。
ドアマンに教えて貰ったお蔭で助かった。

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そして、そろそろ良いだろうとホテルに戻る。相方の体力も復活した模様。ということで、まずは残りのガウディ建築(カサ・バトリョ)に行く事にする。こっちは20時で閉まってしまうのでね。
スペインの活動時間についても注意が必要だ。スペインは日本と比べて2時間全てが遅れていると考えて貰えば良い。だからランチタイムは15時くらいだし、ディナータイムのスタートは20時が一般的。

カサ・バトリョに再び行き、入場。ここでも日本語の音声ガイドがあった。有難い事である。そりゃバルセロナ辺りだと日本人観光客も多いしな。

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時間も夕方の6時くらい。それほど混んではいない。下の画像はカサ・バトリョの窓のアップ。なかなか洒落ているのが見て取れる。

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入るとすぐに階段がある。この手摺の曲線もガウディが意識したものなんだとか。ガウディは美的センスを大事にしながらも、人が有機的に使える家具や家の建造を心掛けたのだとか(確か、そうだった筈)。

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カサ・バトリョ内は多数の観光客がいるので、なかなか他人が写らない写真を撮る事は難しい。それでも俺達が入った時は団体客がいなかったので、それほどの混雑でもなかった。これで団体と遭遇したら写真が人だらけになって悲惨であるけれども。

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下の写真はカサ・バトリョ内から外を撮ったもの。観光客が多数いる事がよく判る。入場料の高さに、入場せずに外見だけ楽しむ人もいるだろうと思う。俺は「中に入らなくちゃ、ガウディの良さが判る筈がねーじゃん!」などと上から目線な発言をする気はない。
入りたい人は入ればいいし、外だけで楽しむ人もいる。楽しみ方は人それぞれだ(どちらがいい悪いじゃない)。

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順路を進んで行くと中庭に出た。お、中庭があるのか、カサ・バトリョもすげえ作りになってるなあと感心する。

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下が中庭から建物を撮った構図。ちなみに向かって右側の人は他の観光客だ。ガウディ建築物内で、自分だけの写真を撮ろうとするには運が必要だ。或いは、中国人のように人目を気にせず、延々と撮りたい写真を撮り続ける勇気と厚かましさが必要だ(ちょっと、皮肉っております)。

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カサ・バトリョは吹き抜けの壁が蒼色を使っている。そして上の階に行けば行くほど色が濃くなるように配色されているのだとか。これもガウディの計算らしい。憎たらしいくらいに頭の良い計算の出来る奴だな。というか、そういった考えを持てるから一流の建築家として認められたのだろうけれども。

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相方はこの蒼の壁を見て、感動していた。それは良かった。

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相方がまた「撮ってあげるよ」と撮ってくれたのだが、予想通り、見事にピンボケ。別に動いている訳じゃないのに、なんでピントを合わせられないのだろう? 不思議だ。

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屋上に上がる。と、この辺りでデジカメのバッテリーが点滅し始めた。どうも調子に乗って撮りすぎたらしい。あと千歳、香港と来てる間に充電しておかなかったせいでもある。そのせいで、ピントが合わなくなり、こちらもピンボケ写真ばかりになってしまった。

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夕方のバルセロナもいいんだよなあ。

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カサ・バトリョの屋上のオブジェもまた、カサ・ミラに負けるとも劣らず個性的で楽しいものが多い。入場料は正直高いなあと思うけど、このオブジェ達を見る為の出費とあらば、仕方あるまい。写真を結構撮ったのだが、ピンボケが多くて使えないのが多かった。駄目なカメラマンであるなや。

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カサ・バトリョも満喫したので、次は空腹を満たそうとなった。相方に下調べしておいたレストランの事を話すと「肉が食べたい!」というので、ステーキの喰える店(基本、どこでも喰えるけどね)へ連れて行く。
まずは前菜的なサラダ。これで7ユーロ(≒1,000円)だ。

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そして、ピザ、マルゲリータ。これが12ユーロ(≒1,600円)かな。ピザはスペインじゃなくてイタリアだろって感じだけど、スペインでも極々当たり前にピザ、パスタ、ハンバーガーが喰える。

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そして最後に相方ご希望のステーキ、250グラム。これが20ユーロ(≒2,700円)くらいだったかな。料理の値段はちゃんとメモしてる訳じゃないから、記憶モードだ。

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バルセロナで有難かったのは、無条件でパンがついてこないという事(パンは単品で別途注文する)。バレンシア地方に行くと、居酒屋のお通しみたいに無条件でパンが出てきて、一人1.2ユーロ(≒165円)とか取られるからね。それに俺達小食の二人だとパンなんかついてきても食べきれない。
当然、俺は断酒なのでアルコールは無し。去年はワインやスパークリングワインを楽しんだものだがなあ。仕方なく、炭酸水だ。相方もワインとかは頼まずに炭酸水。あ、そうだ、思い出した。今回の旅行では、食事の時の飲み物は全て炭酸水だったので、「アグア・コン・ガス」というスペイン語も覚えた。嬉しくないなあ(泣)
注:
アグア=水
コン=with
ガス=炭酸

酒を注文しなくても、夕食代はだいたい平均して40から50ユーロ(5,500円から7,000円程度)掛かった。これはバルセロナの物価が高いせいだ。アルコール頼んだら、毎回一万近くすっ飛んだ事だろう。勿論、夕食代を安く上げたかったら、そういった方法はある(スーパーでサンドイッチを買うとか、マックで済ますとかね)。が、俺達は20代のバックパッカーじゃない。ホテルと食事をけちっても意味がないのだ。残り少ない人生、せっかく海外に来たら、ホテルと食事は望んだものを、ね。

食事が済んだ後は、相方が「ガウディ建築はライトアップしてるから、それを観に行こう!」と言う。なるほど、それはいいね。ということで、カサ・バトリョの夜の姿を眺めに行く。これもまた素晴らしく綺麗だ。気に入ったのでこの画像はスマホの待ち受けにしてある。

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カサ・ミラもライトアップしている筈なのだが、行ってみたら何もなっていなかった。後日行ったらライトアップしていた。時間が遅すぎたのかもしれない。

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ちなみに、このガウディ建築のあるメインストリートは、夜遅くなっても街灯が明るく人も多い。観光には安全な雰囲気。危険な空気はない。また通りにはベンチが多数置いてあるのだが、夜遅く、そのベンチに一人で座っている若い女性を多く見かけた。
ナンパ待ちなのだろうか。相方とその話をしたら「でも、ナンパしてるシーンて一切遭遇しなかったよね」と後日言われた。ま、若い女性が独りでもベンチに座っていても安心出来る観光エリアというのは非常に大切だと思う。

こうして俺達の長い初日が終わった。俺のエントリも長くなり過ぎだ。やっとこれで2日目にいける。やれやれ。