Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

最初の晩餐

ついに相方が札幌にやってきた。

金曜日の夕方五時半辺りにLINEのメッセージが届く。「千歳着いた。やっぱり寒いねー」
まあ、そりゃそうだろう。今までずっと東京に住んでいた人間がこの時期に北海道に来れば、第一声は「寒いねー」だ。

新千歳空港から大通り(札幌雪祭りをやるところ。俺の勤務地でもある)まで確か40分くらい掛かる。そこで、おおまかな時間を計算しつつ「地下鉄の東西線に乗って、大通りに着く頃にまた連絡くれ」と返信する。
大通りの地下鉄の駅のホームで電車を待つ。予定通りだと、そろそろ相方が着く頃だ。「着いたよー」とのメッセージ。そこでやってきた電車に乗り込む。最後尾車両から順に前の車両に。相方を探す。
前から二両目に相方はいた。
「やー。久しぶり」「元気だった?」久しぶりの再会。最後は正月の二日に成田空港で別れて以来だから、約三ヶ月半ぶりか。
これが、20代の遠距離恋愛をしている恋人同士なら、もうちょっとロマンチックなものかもしれないが、今更50目前のおっさん、おばさんの二人が再会したからといって、特に何かある訳でもなく。

最寄り駅に到着し、相方のスーツケースをゴロゴロ引きずりながら、街を歩く。俺の住んでいる街は田舎だから夜は殆ど人がいない。時間は7時半過ぎ。駅前はスーパーとかあるから、その近辺は多少は人がいるけど、ちょっと歩き出せばすぐに無人街だ。
「全然人がいないねー」相方は感心しているのか驚いているのか。東京生まれの東京育ちの相方からすれば、この人の少ない街なんてのは驚異なんだろう。群馬の赤城山の麓で生まれ育った俺からすれば、この程度の田舎なんて可愛いもんだけどな。

相方が週末を札幌で過ごして、すぐに東京に戻るのなら、札幌の名物を喰わせなくてはならぬ。だが、相方はこれからは俺と一緒にずっと札幌にいるのだ。慌てる必要もない。
かといって、札幌初日のディナーが吉野家では侘しいだろう。ということで、北海道名物のスープカレーを食べる事にした。
俺が注文したのは、ラム肉のスープカレー。写真は美味そうに見えないが、味は非常に良かった。相方も「スープカレー美味しいなあ。これからも色々な店に行って食べ比べしたいな」と。それは良かった。

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翌日は早速札幌中心地に向かう。マンションには布団があるけど、ベッドがまだないのであった。寝室は布団が二組敷いてある。畳部屋だと布団直敷でもいいんだけどさ、フローリングに布団そのままだとね。なんか見た目が侘しい。なのでベッドを買いに行こうという予定なのであった。
相方がベッドの無い寝室を「なんか、避難所みたいな部屋だ!」と形容していた。

とりあえず大通りにある「時計台」に行く。ここは寄る必要はなかったんだけどさ、やっぱり相方に見せないとね。俺は毎日見てるから、見飽きてるんだけど(笑) もう面倒なので写真も無しだ。

札幌駅前のニトリに行ったのだが、ここは商品が少なくて期待外れだった。東急ハンズに行って小物を仕入れる。時刻は1時半過ぎ。腹が減ったな。相方に何を喰いたいか問うと「ラーメン」との返事。ここはやはり味噌ラーメンだろう。東急ハンズの近くにラーメン屋を発見。「美味しい?」と訊かれるが、こっちだって入った事ない店だ。味の保証なんか出来るかよ。と、ラーメン屋の前にタイ料理屋さんに遭遇。
「タイ料理食べよう!」となって、相方の札幌二日目はタイ料理屋さんになった。

相方の注文したのは、シーフードのなんだっけ。名前忘れた。ご飯のやつ。ガパオライスだっけ? 

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俺はトムヤムクンヌードル。メニューには唐辛子の絵が2つだったので、注文したのだが(唐辛子が多ければ多い程辛い)、2つでも充分辛かった。食べ終わる頃は汗だくになった(笑)

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翌日は、引越屋さんがやってきて、相方の荷物を部屋に運び込む。俺が4ヶ月かけて整理した部屋は30分でまたカオスへ逆戻りだ。仕方ない。

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そして相方は部屋を自分仕様にガンガン変更する。まあ、部屋なんて所詮は男じゃなくて女のもんだからな。ピアノ部屋には相方のお気に入りの赤いラグが敷かれ、リビングはやはり相方お気に入りのグリーンのカーペットが敷かれる。
ニコンポとCDラックはリビングからピアノ部屋へ強制移動されられ、相方の化粧品道具の入ったラックが部屋の隅に置かれる。
また相方が東京から持ってきた観葉植物も置かれる。緑は良いね。

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この週末で、スノコベッドを購入し、ローテーブルを買い、洗濯機の上に置くランドリーラックを買って…あっという間にうん万円がすっ飛んだ。
再来月のカードの引き落としが怖い(笑)

月曜の夜は、家から一番近い(それでも徒歩8分くらい)回転寿司屋で晩御飯。相方はイカを頼んで「今までに食べた事ないくらい美味しい!」と感動していた。
それは良かった。この廻るお寿司屋さんは今後も我が家では訪問回数が増えそうだ。

週末、そして月曜、火曜と鍋を買ったり、調味料を買ったりと生活用品を買いそろえた。何しろ、相方が来るまでこの部屋にあった調味料は塩、胡椒、胡麻油だけだったからな。醤油もサラダ油もお酢も何もなかったのだ。

やっと生活するのに必要な物が揃い、相方の料理で晩御飯を食べた。今夜は餃子三昧。焼き餃子と水餃子をたっぷり。本当はビールが欲しかったところだが、今日は平日。アルコールは我慢。それに気づいた相方が「ビール呑めばいいのに(今日は許すよ)」と言ってくれたが、平日アルコールは禁止なのだ。次回は金曜に餃子を作ってくれとリクエストする。

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誰かと一緒に晩御飯を食べるというのは、非常に良いものだな。