Some Were Born To Sing The Blues

酒好き、音楽好きな中年のおっさんの日々の呟き。趣味はテナーサックスとドラム。2016年冬に50歳目前で札幌に引越し、2017年春にピアノを始めました。

blogは人の人生に影響を与える

さて、大仰なタイトルを今日のエントリにはつけたけど、これ俺のblogの話でないのは言うまでもない。では誰のどんなblogなのか。それを書いていきたい。

10代の頃はハードロックばかり聴いていた。他のジャンルは殆ど聞かなかった。20歳くらいになって、ローリングストーンズを聴き出すようになった。そこから、ぽつぽつとオールドロックなんかも聴くようになった。

何が切っ掛けかは思い出せないのだけれど、20代後半辺りに気まぐれにジャズサックスを聴くようになった。サックスもいいなぁと思うようになった。それでもロック80%、ジャズ15%、それ以外5%。そんな割合じゃなかったろうか。変わらずロックばかり聴いていたのは、やはりローリングストーンズのカバーバンドを友人らとやっていたからだ。

30を過ぎた辺りで、バンドが自然消滅的な感じで解散し、ジャズを聴く比重が増えた。そこで思い切って、御茶ノ水に行ってポンコツアルトサックスを買ってきた。無名メーカーの5万のアルトサックスだ(正直言って、5万のサックスなんて買わないほうがいい)。バンドも解散したし、やる事もなかったのだから、そこからサックスを習得しようとすれば良かったのだが、そうはならなかった。

ならなかった最大の理由が「サックスは家で練習出来ない」という点だ。この辺りがギターと違う。だからサックスを習得する為にはスタジオやカラオケボックスで練習しなくちゃ無理。そして正直言って、吹奏楽とかの経験がない人間が独学でサックスを習得するのは不可能だ。

当時、銀座にあるサックス教室に数回通ったのだが、家から電車に乗って40分も通うのがなかなか厳しかった。おまけにグループレッスンだったから、他の生徒さんと一緒に吹く、これも無理があった。

おまけに30歳を過ぎた頃に会社を変わったので、給料がちょっとばかり増えた。これが良くなかった。何故か。毎週末、酒を呑み歩くようになったからだ。バンドが解散したから、もうベースの練習を一切やらなくなり(当時担当はベースだった)、酒ばかり呑んでいた。とある月なぞ、酒代とタクシー代(夜中まで呑んでいたから)で10万超えた事もあった。阿保である。

そんな風にだらだらと30代を過ごしているうちに、38歳になった。ポンコツサックスは押入れの奥に仕舞い込んだままだった。俺の30代は恥ずかしながら、「酒と***(恥なので伏字にさせて頂く)」しかなかった。

38歳になった1月の初旬、酒を呑みながらとあるblogを読んでいた。結構、年明けの最初の更新で「今年の目標」みたいな事を書く人がいる。俺は一度もやった事ないけど。そのblog主は当時20代半ばの男性だった(ネットを通じて知り合った人のblogだったのだ)。彼はblogにこう書いていた。

「僕は今年、フルートをやります!」

その一文を読んだ瞬間、俺は頭をガツンと殴られた気分になった。俺、サックスもやらずに何やってんだろ? 本当に彼のblogを読んだ瞬間に、8年程度すっかり忘れていたサックスの事を思い出したのだ。酒呑んで酔っ払ってる場合じゃない。俺はすぐにサックス教室を検索した。家から自転車で10分程度のところに教室があった。俺は全くなにをやっていたのか?

そしてすぐに教室に通い始め、サックスを吹き始めた。今年の3月で丸10年になる。サックスを人前で吹いた経験も20回以上となった。サックス教室の仲間も出来た。解散してしまったが、ネットを通じて知り合ったブラス仲間とバンドを5年程やる事も出来た。酒に酔って二日酔いになる事とは比べ物にならない良い趣味を俺は手に入れた。

10年前、彼のblogのあの一文を読まなかったら、俺はきっとサックスを始めていなかったろう。仮に今サックスを吹いていたにしても、始めるのはもっと遅くなっていただろう(サックスを吹いていない可能性のほうが遥かに高い)。

そして、俺がサックスを始めた事がドラムを叩く事に繋がった。更に3バンドでドラムを叩くという望外の喜びを得る事も出来た。(ドラムを始める切っ掛けも機会があったらいつか書きたい)。

彼は単に自分の目標をblogに書いたに過ぎない。それ以上でもそれ以下でもない。でも、彼のあの一言が間違いなく、俺を変えた。

blogだけの話じゃない。何の気なしの一言や、深い意味も持たずにした行動が誰かの人生を変える事があるのだ。

貴方の一言が、誰かの人生を変えるかもしれない。

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