Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

メキシコ旅行6 2015/07/05 旅行5日目 グアナファトへ移動なのだ

旅行5日目。今日はグアナファトへ移動。よっていつもは7時起床だが、のんびりしようという事で8時に起床。朝御飯もいつものように、窓際の席でゆっくりと食べる。相方が帰国してから、「ホテルのビュッフェで食べた朝食が一番良かったなー」と身も蓋もない事を言っていた。まあ、確かにスペイン語のメニューに悩む事なく、好きな物を確実に食べる事が出来たのは、ここの朝食だけだったからなあ(笑)仕方ないかもしれない。

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今日は移動なので、スーツケースに荷物を全て入れなくてはいけない。今までクローゼットに突っ込んでいた洗濯物や土産物を入れる。職場に配る用の土産物のお菓子が結構場所を取って、相方は「シャンプーとかが入らないよー」と泣き言を言う。そもそも着替えが多すぎるのだ。いつも思うのだが、どうして女性って旅行の時にあれだけ多くの着替えを詰め込むのだ? 俺なんか10日間の旅行でジーンズ1着と長袖のパーカー1着のみだぞ。あとはTシャツと下着だけだから、スーツケースの中はすっからかんなのだが。まあ、未来永劫、男と女が旅行時の着替えの数で妥協点を見出す事はないな。

ドライバーは時間に律儀な男で11時にはホテルのフロントには来ていた。車の助手席には初日に言っていた通り、息子君が既に乗車していた。俺は助手席の後ろに座ったので気づかなかったのだが、息子君はスマホでずっとお父さんにナビをしていたらしい。息子君、偉いなー。

「グアナファトまでは3時間のドライブだよ」とはドライバーの弁。結構長いな。まあ、他の同乗者もいないし気楽なドライブだ。

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ここで、ちょっと驚いたのが、結構何度も有料ハイウェイを通った事だ。イメージとして勝手にアメリカみたいにフリーハイウェイだと思い込んでいた。アメリカ大陸なんて、土地が余ってんだから、無料だろ、みたいにね。

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途中で気付いたのだが、ドライバーはグアナファトへは行った事がなかったらしい。というのも、途中で2度程、道を間違えて戻った事があったからだ。こっちはもうベテランドライバーで「メキシコの道なら任せておけ」だとばかり思っていた。料金所のスタッフらに、「グアナファトはこっちでいいの?」みたいな感じで何度も道を尋ねていた。

3時間近く走ったところで、日本にいた頃に画像検索して見た記憶のあるグアナファトらしき街並みが。おお、ついにグアナファトに来たかーといった感じでテンションがあがる。今回の旅のメイン観光地はグアナファトだからね。

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しかし、日本人の感覚と違うなあと思ったのが、3時間のドライブなのに途中トイレ休憩無し。日本だったら、絶対に1回はトイレ休憩を挟むだろう。この辺りも膀胱の大きさが関係してんのかな。まあ、その可能性もあったので、俺はドライブ中は水分補給は控えておいた。

グアナファトへ着いたのは良いのだが、この街は道路が滅茶苦茶狭くて一方通行。なので一回道を間違えると、ぐるっと大回りして元の場所まで戻らないといけない。この街初めてなのが明確なドライバーは何度も道を間違えて、俺達はグアナファトの街を3周程した(冗談でなく、本当に)。

ドライバーは息子君に「おい、右か左か?」みたいに訊いているのだが、息子君だって初めて来た街をスマホのナビだけを頼りに判断するのだから大変だ。俺達が街に着いて一時間経ったが、なかなかホテルにたどり着けず往生した。ドライバーが俺達に「申し訳ないが、なんとかたどり着こうと頑張ってるんで、もうちょっと辛抱してくれ」と。

それはいいのだが、俺はだんだんトイレに行きたくなってきて、なんとか俺が辛抱出来る間にホテルについてくれと祈っていた。

実にグアダラハラを出発してから4時間以上掛かってホテルへ到着。ドライバーと息子君と握手をして別れた。俺は相方にスーツケースとチェックインをお願いしてトイレへダッシュ。いい歳して洩らさなくて良かったよ。

今回泊まるホテルは「ホテル・サンタフェ」。

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どこかでこの名前を聞いた事のある人もいるだろう。某有名女優のヘアヌード写真集の名前が「サンタフェ」じゃなかったか? なんでも昔の建造物を改造してホテルにしたとかで、非常に趣がある。部屋は広場に面した部屋でなかったが、バルコニーがついているので、結構明るい。

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グアダラハラの暗い部屋よりも断然雰囲気が良かった。相方が「この部屋いいなー。気に入った!」と喜んでいた。面白いのが、バルコニーが隣の部屋と共用なのだ。なので、バルコニーに通じるガラス扉には鍵が着いていた。去年泊まったモロッコのリヤド(民宿)を彷彿させる感じだった。

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この部屋は雰囲気が良かった事もあり、グアナファト観光途中、休憩したくなるとよく部屋に戻ってきては、一息入れていた。やっはりホテルの部屋の雰囲気は旅行では大事な要素だよなあ。特に徒歩で観光をするような狭いエリアでの場合、ホテルの善し悪しは重要だと思う。

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ここはホテルの入口がレストランとなっているので、レストランの中を通って外に出る。面白い作りだよなあ。裏口もあるので、そこから出ても良いのだが、レストラン口が街の中心地に向かっているので、必然的にレストランを通って外に行く事になる。下の画像がレストラン&ホテルの入り口だ。

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そして、下の画像がホテル入り口正面にある劇場だ。壮観であるなや。修正中なのはご愛嬌ってことで。

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時間は午後の2時過ぎくらい。まだまだ時間は早いし、疲れている訳ではないので、肩掛けリュックにガイドブックとペットボトルの水をぶち込んで街を歩き回る。ホテルのフロントの金髪お姉さんに街の地図を貰ったので、それもリュックに入れる。ここのホテルはフロントが英語を普通に話したので、そういう意味では情報取得とかに困る事はなくて助かった。

貰った地図を片手に街を歩き回る。スペイン統治時代の名残が随所にあって、街を歩いているだけで、非常に楽しい。

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原色が多くて、見てるだけで楽しめるんだよね。別に由緒ある建造物とかじゃなくても、カラフルな、なんてことない建物を見てるだけでも楽しい。おー、いい感じだなーと。道が狭くて入り組んでいるので、初日はまだ街全体が把握出来ていなかった。2日目くらいになって、ようやく理解出来るようになったけど。

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俺はスペイン(ってゆーか、ヨーロッパ)は行った事ないけど、スペインの街ってこんな雰囲気なのかなぁと疑似体験した気分になった。この街は小さいので、駆け足で回れば1日で主要な観光スポットは廻れると思う。急げば半日でもなんとかなるだろう。でも俺と相方が旅行に求めているのは「何か所も巡る旅行じゃなくて、1カ所をじっくりと観て回る」だ。だから、ここに丸々3日滞在というのは悪くない(実際、ホテルのバルコニーを共用した隣の部屋は、毎日宿泊客が入れ替わっていたようだった)。時間に制限がないから(無論、無限じゃないけどさ)、街とかを無目的でだらだらと歩く事も可能だし。

ハーレーダビッドソンのバイカー軍団もこの街を疾走していった。

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教会とかの建物が滅茶苦茶原色豊かなのが、非常に良い。日本とかだとこういった色使いを期待するのは無理だよなあ。あっても、楳図かずおさんちの家とかみたいになっちゃうし(笑)

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一応地図片手に歩いているけど、そんな迷うほど大きい街じゃないから、気にせずに適当に歩いていると、物凄い階段のある建物に。おー、なんかすげーと感心しながら確認すると「グアナファト大学」だった。大学の入口がこんなに洒落てるとはね。恐るべしメキシコ。これ、言われなかったら大学だって判らないよね。(下のすごい長い階段写っている画像が大学)

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ちなみに、ここにはスペイン語を勉強する為に留学している日本人が多数なんだとか。相方は帰国してから「スペイン語マスターになる為にグアナファト大学へ留学する!」と寝言をほざいていた。どこにそんな金があるんだよ!

とにかく、あまりにも街並みが魅力的なので写真をアホみたいに撮りまくった。まあ、新しいデジカメの性能が今一つでピンボケも多かったんだけど、トータルで1,600枚くらい撮っていた。日本に帰ってから、DVDに焼こうとしたら、容量オーバーで焼けなかった(笑)

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今回グアナファトで絶対に行こうと思っていたのが、ピピラの丘。ここに行くにはケーブルカーを利用するか、路線バスを利用しろとガイドブックにはあった。山道があるが、そこは強盗が出るので、夜間は絶対に使用するなとある。うーむ、すげーな。観光地なのに強盗が出るとは。

ピピラの丘はグアナファトの街全体を俯瞰する事が出来る。まあそれは明日で良いね、ということで今日はひたすら徒歩で街の観光。

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この街の凄いところは、至るところでマリアッチの演奏が聴けた事だ。お金を払わなくても、色々なレストランで演奏しているので、それを遠目に眺めているだけで、音楽が楽しめた。スペイン好き、音楽好きには堪らない街だと思う。

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グアナファト初日としては充分なくらいに街歩きを堪能したので、晩御飯を摂ろうという事になった。どこにしようかとガイドブックを開くと、観光客が多数利用しているというレストラン(オープンカフェ)があったので、そこにしようと。観光客が多数利用しているのなら、メニューに英語も併記されているんじゃないかという狙いがあった。

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が、狙いは外れ、見事にスペイン語のみ。くそー、メキシコは外国人観光客に優しくないぜ(笑) 

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牛肉はさすがに飽きたので、そろそろそれ以外にしようとなった。相方がスペイン語入門を調べて、鶏肉はPOLLO(ポジョと読む)だから、POLLOと書いてある奴選べば大丈夫だよとアドバイスをくれた。

で、メニューに写真が載っていたのがあった。どうやら日本で言う鳥カツみたいな奴。おー、なんかメキシコ来てから初めてみる感じ、ということでそれを注文。味は正しく鳥カツなんだけど、久しぶりの味なので、うれしかった。相方はよく判らん鳥料理。味は見た目通りです(笑)

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陽が落ちたので、またまた街を散策。さっき歩いた場所ばかりなんだけど、夜の街はまた雰囲気が変わるんだよね。そこも楽しいところだ。半日観光とかで昼の姿しか見られないと、この夜の姿を楽しむ事は出来ないのだ。マリアッチの楽団が演奏中。ピンボケで失礼。多分、一番前の席とかで観てるとチップ取られるんだろうけど、後方からそっと見てる分には大丈夫だ。

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そして昼間見た大学を再度。ふーむ、夜だとまた雰囲気が変わるのであるなあ。

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夜のメキシコっていうと危険なイメージを抱く人もいるかもしれないが、少なくともこのグアナファトの街は治安は良い感じで安心だ。

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と、びっくりしたのが、キティちゃんショップがあった。恐るべし、キティちゃん。世界遺産の街にまで!

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そして、さらにびっくり、「カラオケ」の文字が。こっちもピンボケしてしまった。度々済まぬ。まさか、世界遺産で日本固有のもの2つに遭遇するとはね。

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また、街でコンビニはいくつかあったのだが、アルコールを売っている店が昼間は一件しか見つけられなかった。俺は夜の散歩にかこつけながら、その店を探し出した。喜び勇んでビールを買おうとすると、ビールの冷蔵庫の前に大きなウォータサーバーが置かれて扉が開かないようになっている。従業員に訊くと「午後の4時以降はビールを売らない」のだとか。なんてふざけた法律(条令?)だ。仕方ないので、明日の昼に再度来ようと固く決意する。この店にはテキーラのボトルも売っていた。欲しいなー。

ホテルに戻ったのは夜の11時くらい。今日は堪能したから、もう部屋で休んでもいいのだけど、せっかくだから、ということでホテル入口のレストランでアルコールを注文。相方は変わらずテキーラ・サンライズ、俺はマルガリータ。ここはちょっとお値段高めで一杯60ペソ(600円くらい)。それでも夜の世界遺産の街で飲むカクテルは美味かった。

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部屋に戻り、相方がシャワーを浴びようとしていたのだが、「お湯が出ないー」と。俺も確認してみるが、カランを回して暫くしてもお湯が出る気配無し。仕方ないのでフロントに行って、昼間地図をくれた金髪お姉さんに「お湯出ないんだけど」とクレーム。お姉さん「両方のカラン試した?」と言われる。「普通は左側がお湯だけど、右側の場合もあるから」って。そんな事あるのかよ? またもや日本の常識は打ち砕かれる。部屋によってお湯と水の出るカランが違う場合あるのかよ! 俺が両方試したと言うと、お姉さん「5分以上待った?」とさらに日本の常識は世界の非常識な発言が。「5分待つの?」と俺が訊き返すと、お姉さん、明らかに「お前、5分以上待つの、常識じゃん」と見下したような表情で頷く。OKと返事をして部屋に戻り、水を5分以上出しっぱなしにする。するとまあ、熱湯には程遠いが、お湯が出てきた。

いやあ、日本の常識はメキシコでは一切通用しないぜ! ということで無事シャワーを浴びて寝る。グアナファト初日は面白体験のオンパレードだ。