Some Were Born To Sing The Blues

Saxとジャズ、ピアノとブルース、ドラムとロックが好きなオッサンの日々の呟き

don't trust over 40

若いというかガキの頃、意味の判らなかったものが演歌と落語だった。
俺が小学生の頃は、歌番組が結構あって演歌を聴く機会が多かった。
まあ小学生が肴は炙ったイカで良い、お酒はぬるめの燗が良い、なんて歌われても意味不明だよな。
それに、演歌特有のコブシというのも、なんかしつこい感じがして嫌だった。もっと素直に歌えばいいのに、としみじみ思ってた。特に都はるみ小林幸子の歌い方が嫌いだった。但し、思い出酒と北の宿からは嫌いじゃない。
当時は、俺がガキだから演歌が判らないんだろう、大人になったら演歌が判るようになるのだろうと、ぼんやり思ってた。
だが、30後半になっても、40過ぎてもやっぱり俺は演歌が好きになれなかった。もう50が目前だが、きっといくつになっても俺は演歌が好きになれないだろう。60になっても、俺はロックとジャズを喜んで聴いているに違いない(まあ、60まで生きてれば、の話だが)。
そして落語もガキの頃は理解出来ない代物だった。落語は演歌と違って大人になってからは、面白いもんだな、と思うようにはなったが、寄席に通うとまでにはなっていない。きっと一回寄席で生落語聴いたらハマると思うんだけど、寄席なんて、どこの町でも見れるような代物じゃないからなあ。
その代わりと言ってはなんだが40過ぎてから、明らかに若い頃より好きになったものがある。映画だ。それも、人生を考えさせたり、人との繋がりや、交流を丁寧に描くしっとりした奴じゃなくて、特撮や、アクションの凄い典型的なハリウッド映画。
端的に言えばターミネーターとかエイリアン、トランスポーターみたいなもの。
要するに良い意味でのリアリティのない映画だ。
歳食ってきて、段々現実が辛いものばかりになってくる。そんな時に2時間丸々夢のような世界を見せてくれる。良い意味での現実逃避を映画は与えてくれるからね。
若い頃は未来は希望に満ちていたから、映画という逃避ツールは不要だった。でもこの歳になると、そういったツールがいるんだよな。
楽器演奏もそういう意味では近い役割を担っているんだけど、楽器演奏の最大の問題は「ちきしょー、このフレーズ弾けねー(叩けねー、吹けねー)」となって、現実逃避すら出来ずにストレスが溜まっちゃう場合があることだな(笑)
そういう意味でも、無条件に楽しみオンリーを与えてくれる映画って素敵だよな(でも、たまに間違ってセブンとかミストとか見ちゃうんだけどね…)。
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※ ちなみにバイオハザードシリーズは1作目から全て映画館で観ている。